エピソード48
「おはよう!マーサ!」
「······クロエ様、おはようございます。」
『んん??マーサ泣きそう??』
「マーサ?どうしたの?大丈夫?」
「い、いえ、なんでもございません···」
普段表情をあまり変えないマーサだけでなく、
常に元気いっぱいのルイズも悲しそうな顔。
原因を作ったクロエだけが理解できていない。
『私がお傍にいれないばっかりに···
このような乙女にあるまじき姿で···』
『女性って···大変なんだな···』
「クロエ様、すぐ御髪を整えますので部屋へ!
ルイズ様、しばらくお待ちくださいませ!」
「ああ、もちろんだ!私の事は気にせず
最善を尽くしてくれっ!頼むっ!!」
『???』
なかなか《イケテル》と思っていたのに
こっそり買ったショールには誰も触れてくれず
挙句、火急の事態かのように対応される始末。
『あっ···違う···これは哀れみの顔だわ···』
やっと2人の反応が理解できたクロエから
先程まであった自信が蜃気楼のように消えた···
「クロエ様!私たちの反応は
下に隠されていた物を知っていたからですよ?
何も知らない人に対しては有効ですって!」
「ルイズ様の仰る通りです。
さすがクロエ様、発想が違います!」
「うぅ〜〜っ!!」
拗ねてしまったクロエの面倒くささを
知り合ったばかりのルイズも一瞬で見抜いた。
『わぁ···この拗ねっぷりは
死ぬ間際まで執念深く忘れないタイプだ···』
『そうなんです。クロエ様は1度ダメだと思うと
とことんダメになってしまうタイプで···』
滅多な事ではここまで拗ねないが
拗ねてしまったクロエは無敵だ。
基本、穏やかなのほほんとした性格で
何事もギリギリまで耐える方だが
その反動もあってか、1ミリでも
自分の許容範囲を超えてしまえば
もう何がなんでも絶対に無理なのだ。
そうなってしまったクロエの
機嫌をとる事は、マーサでも難しい。
それができるのはただ1人、アイルだけなのだ。
「むぅ〜〜っ!!
私を無視して2人で会話してる!!
目と目で会話してるっ!!
クロエ様って鈍くさいですねって!!
お嬢様は壊滅的に不器用なんですって!!」
『『わぁ···面倒くさい···』』
ーーカタッ
「あれっ?
皆マーサさんの部屋にいたんだね!
おはよ···ってどうしたの?クロエ嬢のほっぺた···
風船みたいに膨れ上がっているけど?」
『『わぁ···触れたらダメなヤツ···』』
「な、なんでもありませんっ!!」
プイッっと音が聞こえるような
勢いの良い見事なそっぽ向きを見て
ハーツは腹を抱えて笑う。
「ふははっ!!ごめんごめん!!
なに?クロエ嬢怒っているの?
幼児のようになってしまっているよ?」
クロエの首が、ハーツからさらにそっぽを向く。
ーーコツコツコツ···
「クロエ嬢?
それ以上可愛い事を続けるなら
私も抑えがきかなくなってしまうよ?
あぁ〜そのほっぺに触りたくて手が疼いてきた!
プニプニほっぺた、気持ちいいだろうなぁ〜。」
目の前までやってきたハーツから出た
想像だにしない言葉に、クロエの身が固まる。
そして、気恥しい気持ちが鎮まるのと一緒に
冷静さも取り戻した。
「取り乱しました···申し訳ございません!
ルイズ様とマーサも···拗ねたりしてごめんなさい!」
「ふふっ、もうちょっと堪能したかったけど
今度は2人きりの時に拗ねて?
いっぱい可愛がってあげるからね♪」
「うぅ···大丈夫です!」
『アイル様以外にも、拗ねたクロエ様を
落ち着かす事ができる人がいらっしゃるとは···』
これから隔離される自分の事より
クロエの方を心配していたマーサだったが
この出来事で深く安心する事ができた。
「あ、そうだ!
ルイズ?ちゃんと2人に伝えたの?」
「あっ···!すみません!忘れていました!」
「はははっ!だと思ったよ!
お嬢様方、早朝に先触れがあってね?
父がここに来る事になったんだ。
昼ぐらいには着くそうなんだけど···
父はコテコテのガイル人を
さらに煮詰めきったような人だから
畏まったりする必要はないからね?」
「あわっ、あわわ···あわぁ···!!」
「クロア様、お、お、お、落ち着いて!
落ち着いてください!!!」
「ははっ!2人とも慌てすぎ!おっかしーっ!」
こんな重要な事をすっかり伝え忘れていた
張本人のルイズに笑われてしまい
2人の中で、ルイズの好感度は地に落ちた。
次回からちょこちょこっと
話が進みそうな予感です!
(まだなんにも書いてないし
想像もしてないので未定ですが!)
春ってやばいですね!
なんやかんや
やらなきゃダメなこと多いし
暖かくなってきたからお外行きたいし
···早い話、明日お花見行ってきます!
1回くらい更新したい
気持ちはありますっ!気持ちだけ!




