前触れ
1月2日 午前9時00分 爽やかな風が落ち着いてきた。 パストとシルバーが喫茶店でコーヒーブレイクをしている。
「久しぶりにコーヒー飲んだね!」
シルバーが嬉しそうな表情を浮かべた。
「ね!」
パストは美味しそうにコーヒーを飲んだ。
「ここの通貨って金貨とか?」
「いや札だった」
「どうやって交換したの?」
「忘れちゃった」
パストが照れてペロッと舌を出すとシルバーは呆れた表情を浮かべる。
「そうだった過去ちゃん天然だったね」
「えへへ」
その後、 2人は料金を払いカフェを出た。 その頃、青龍は眠そうな表情でベッドから起き上がる。 起き上がると谷間にチョコクッキーを挟んだエメラルドがいた。
「食べる?」
エメラルドが青龍にそう聞くと青龍はエメラルドの胸に飛び込みクッキーを食べた。 エメラルドは青龍の頭を優しく撫でた。
「お兄ちゃん! お姉ちゃん! 竜馬くんが呼んでいるよ!」
灰色のパーカーとジーンズを着服しているルキナが部屋に入って来た。
「早く着替えてくださ~い」
黒色のダウンと紺色のショートパンツを着服しているルナがしれっと入って来た。
「シャワー浴びてからでいい?」
エメラルドがそう聞くとルナが頷いた。 エメラルドは浴室に入る。 青龍はしれっと洗面所に向かい歯磨きを終わらせ寝室に戻る。 青龍がその場で着替えようとすると、
「ここで脱がないでください!」
ルナが青龍に注意をする。
「わかったわかった」
青龍が苦笑いしながらそう言うとルナがダークネイビーのスーツを持ってくる。
「こっちの方着てください」
ルナがスーツを渡すと青龍はすぐに着替えた。 ルキナが黒色のトップハットと黒い革手袋を持って来て青龍に渡した。 かっこよく革手袋を穿いた。
「行くか!」
青龍はトップハットをかっこよく被り、 会議室にルナとルキナを連れて向かった。
「ルナちゃん! 後で一緒にご飯食べに行こ!」
それを聞いたルナが頷いた。
「俺もいっていい?」
青龍がそう問うとルナが不満そうな表情を浮かべた。
「いいよ!」
ルキナはとても嬉しそうだったが、 ルナは心配そうな表情を浮かべた。
「後でお姉ちゃんも誘っていい?」
「いいですよ」
ルナがため息をついた。 そうこうしているうちに、 3人は会議室の入り口に到着する。
「にぃには扉を開けて最後に入ってください」
ルナが頬を膨らませたため、 青龍はめんどくさそうに扉を開けた。 すると、 ルナとルキナが嬉しそうに入った。
(にぃに?)
青龍はルナの発言に変な違和感を持ちながら会議室に入室した。
「おーい竜馬~朝早くからどうした?」
青龍が眠そうな表情で部屋に入ると、 グラスが優雅に温かい紅茶を飲んでいる
「お前誰?」
青龍がグラスにそう問うとグラスは嫌そうな顔をした。
「なんだぁテメェ」
「蛇之です」
「違うそうじゃない」
「青龍です」
青龍がそう言うとグラスはゴミを見るような目で青龍を見つめた。
「ああああああああ!」
白色の可愛らしいワンピースを着服したエメラルドが奇声を上げながら入室した。
「ねえお兄ちゃん」
エメラルドが青龍に日本刀を渡した後、 ポコポコと叩いた。 青龍は顔を赤らめてエメラルドの頭を撫でると、 しれっと抱き着いてきた。
「お待た~」
竜馬が入り口から入って来た。
「呼び出した張本人が遅れてくるな!」
青龍がツッコミを入れるとルナが気に食わない顔をした。
「遅刻ぐらいいいじゃないですか」
ルナは腕を組んだ。
「良くは無いだろ……要件は?」
「トラウト王国に行って来て~王妃と話したいから日程聞いて来て~」
この発言を聞いた直後、 グラスは驚いた表情を浮かべた。
「はーい」
「蛇之とやらできれば……できれば穏便に済ませてくれ……」
グラスは悲しい表情を浮かべた。
「脳筋がそんなことを言うとは……珍しいな!」
麒麟がそう言うと、 グラスが麒麟を睨みつける。
「あんま調子乗ってると、 この村石器時代に戻すぞ」
「冗談でもやめてくれ」
麒麟がツッコミを入れた。
「うるせえ! そこの奴よりまだマシだろ! 」
グラスはエメラルドに指を指した。
「エメちゃんはどこ出身ですか?」
青龍はエメラルドにそう聞く。
「うー!イングランド!」
エメラルドは笑顔で返答した。
「なんだブリカスか」
「shut up!」
エメラルドは中指を立て、 激怒した。
「2人は?」
グラスはルキナとルナにそう聞いた。
「ドイチュラント!」
「フランゼース」
「負けた国と書くだけの国と白旗と書くだけの国だ!」
グラスはゲラゲラと腹を抱えながら笑った。
「「shut up!」」
ルキナとルナも中指を立てた。
「そろそろ行くからまた今度な~」
青龍はエメラルドと一緒に会議室を退室した。
「本当にいいのか?」
麒麟がそう聞くとグラスは頷いた。
「お前ら蛇之追わなくていいの?」
それを聞いた2人は青龍を追いかけた――その後、 2人は青龍に追いつき4人で朝食をとった。 朝食はシンプルな洋食で珈琲もついていた。 4人は黙々と食事をとるが青龍はあまり喉に飯が通らない様子だ。 食事を終えると2人は青龍を笑顔で送り、 エメラルドは頬にキスをして、 幸せそうな表情で見送った。
「行ってきます……」
青龍は帽子を深くかぶり、 歩きでトラウト王国へ向かった。 向かう際、 戦死者の死体がゴロゴロと転がり、 鴉が啄んでいた。この後、 予想だにしない事が起こる――




