Apex Predator Overrun part2
場面が変わり、 青龍が物陰に隠れて右の方にあるテントを襲撃しようとしていた。 テントは1つだけで、 そこからジャージを着た金髪の不良青年がやって来た。
「おいそこにいるんだろ?」
奴は何処かを見つめながらそう問うと、 青龍が両手を上げた状態でそこから出た。
「バレた?」
青龍は挑発するようにそう返答した。
「なんの用だクソ野郎」
不良は青龍を睨みつけた。
「おー怖い怖い」
青龍は再度挑発する様な態度をとった。
「ちっ……喧嘩か、 ここは狭いからやりたくない……ついてこい」
不良は青龍を広い場所へ案内した。
「じゃあ死ね」
奴が青龍に急に殴りかかったが避けられてしまった。
「危な!」
青龍は大鎌で不良を切り裂こうとしたが腕で弾き返されてしまった。
(硬っ! 体内に金属でも入れてんのか?)
金属では無いが一瞬だけ腕を冷え固まった溶岩で覆ていたのだ。
「やるな……」
「首刎ねてやるから覚悟しろ!」
「そうかよ……じゃあこれでで相手してやるよ……フェーズワン!」
奴の足元に赤色の巨大な時計の様な魔法陣が出現、 勢いよく赤い液体が吹き出し青年の姿を三つの頭を持つ犬――そう、 ケルベロスへと姿を変えのだ。 全長約17m。
「おいおい! ファイル化しねーと本気出せねーのか!?」
青龍が少し声を荒げると奴は上半身を引っ掻き大きな傷をつけたが、 傷と服が瞬時に回復した。
(マジかよ……)
青龍はクスッと笑うと不良に飛び掛かった。 何度も何度も不良の攻撃をかわしているが息が荒くなってきた。
(クソ……埒が明かねぇ……あれを使うしかないのか!!)
青龍は苦戦しているようだ。
「しょせんそんなもんか……ひょろがり」
「俺、 持久戦苦手なんだよな~体力無いし……」
青龍は不良の攻撃をかわし態勢を整えた。
「フェーズトゥー!」
青龍の足元に紫色の巨大な時計の様な魔法陣が出現。 勢いよく赤い液体が勢いよく吹き出し、 変身した。 その姿は全身緑色のキングコブラに、 指が5本ある龍の手足と先端が尖っていて枝分かれした金色の角が生えていた。 全長38m。
「さて、 どうしよっかな~」
青龍は余裕そうな表情を見せた。
「きさま何考えやがる」
不良は青龍を睨みつけた。 直後、 青龍は振り返りキャンプの方を見つめた。
『爆裂する劇毒』
青龍はキャンプの方に球体型のブレスを三発放った。 それは無色透明で粘性のある液体だった。 何かを察した不良はテントへ向かい一発目のブレスにわざと当たった。 次の瞬間、 液体が爆裂し火の粉が飛び散る。
不良は火傷傷で済んだが、 火の粉が別のブレスに当たり連鎖的に爆破。 テントに炎が燃え広がり、 中にいた者は慌てて外に出た。 だが、 煙を吸って心肺停止状態となり帰らぬ人となった。
「なんだこれは……」
奴が唖然としていると猛スピードで青龍が突撃してきて真ん中の頭に噛みつき毒を流す。
「クソ! 体が!!」
不良の肉体は完全に麻痺してしまった。 何故なら、 流し込んだ毒はドラゴントキシンSと言う強力な神経毒だ。 この毒は数分で全身麻痺を引き起こし、 死に至らしめる。 データファイルの場合は全身麻痺だけで数時間後には回復する。 この毒はどんな毒耐性も貫通してしまう。
「念の為、 下のテントも破壊しておこう……」
青龍は『爆裂する劇毒』を3段目テント目掛けて5発放った。 この時ブレスは液体ではなく、 火球だった。 それがテントに着弾し、 次々に燃え始めた。 テントから敵兵は出る事は無かった。 何故なら、 先ほどの煙が下の段にも充満しており、全身麻痺を引き起こしていた。
「きさまぁ!!」
不良の最後の言葉を聞いた直後、 青龍は口を他の蛇とは違う動かし方をして丸呑みにした。 その後、 青龍は姿を元に戻したが口から灰を吐き出しガイドストーンを摘出した。 その際、 大量の灰が出てきた。
「不味っ! 食えた代物じゃない」
青龍は口から大量の灰を吐き出した 。
「どういう事だ、 生物型核兵器が食われて死ぬなんて聞いた事が無いぞ……」
先ほどの戦いを物陰から見ていた女がいる。 その女の特徴は、 短髪で薄い金色の髪、 胸に赤色でXと描かれたサーコートと白いマントを着服していた。
(こいつらを殺さないと世界が終わ……ゲホゲホ……)
女は解毒薬を一口で飲み干し、 剣を抜き青龍を背後から刺そうとしたが、 気づかれてしまい攻撃をかわされ髪を掴まれた。
「ちょうどいい所に!」
『狩りをする竜』
青龍の腹部が裂けハエトリソウの様な口となりぺろりと平らげた。
「お兄ちゃん!」
元の姿に戻ったエメラルドが走りながら青龍に飛びつく。
「あら思った以上に早いじゃない」
白虎が辺りを見渡しながらやって来た。
「そうでもないだろ、 てか2人は煙吸っても大丈夫?」
青龍は2人にそう質問すると「大丈夫」と答えた。
「この後どうする?」
エメラルドはのほほんとした態度で2人にそう聞いた。
「俺はやりたいことがあるからもう少しこの辺を見て帰るよ」
青龍はエメラルドにガイドストーンを渡した。
「じゃあ私たちは帰るね! 猫都ちゃん行こ!」
2人は【転移】でその場から立ち去った。
「さて~行きますか!」
青龍はさらに西の方へと向かった。
その頃、 麒麟達はある事をしていた。
「そろそろ俺も行こうかな~」
麒麟は楽しそうな表情を浮かべた。
「竜馬! ヘルプ!」
智和が大声で救助を求めた。
「キリが無いな……どうする?」
正勝は横一文字に薙ぎ払い納刀。 すると、 前方にいる30人の敵兵の体が横に真っ二つになる。
「親父! 範囲を広げてくれ!」
智和は槍を振り回し、 敵兵を薙ぎ払うが切断はされず、 腸が飛び出るくらいだった。
「やれやれ……」
正勝が1人の敵兵が正勝に飛び掛かるも目に見えぬ速度で居合。 次の刹那、 飛び掛かった敵兵も含め50人の敵兵が縦に真っ二つにされた。
「『隕石墜落』」
麒麟が指を敵兵に刺した。 その時、 小型隕石が降り注ぎ、 約100人の敵兵を隕石で潰した。
「悪い遅れた!」
麒麟が手を振る。
「おせぇぞ!てめぇ!!」
智和は槍で敵兵1人を貫き、 ツッコミを入れた。
「お前中心地点で暴れた方が効率よくなるぞ」
麒麟は気楽そうに返答した。
「あのさぁ……俺、 お前達みたいに空飛べないんだよ~」
「では、 私が飛ばそう……」
「親父!? ちょっまっ!!」
智和が何かを察したのかその場で跳び上がった。 その瞬間、 正勝が刀の鞘で智和を大軍の中心に飛ばす。
「おいおい」
智和はダイナミックに着地し、 槍で敵兵を薙ぎ払い、 次々に斬り倒す。
「かかってこいクソども! フェーズワン! 」
智和の足元に赤色の巨大な時計の様な魔法陣が出現、 勢いよく赤い液体が噴出、 それを浴びて変身した。 変身した智和は黒色のディノスクスと言うワニの姿をしていて先端が尖っていて枝分かれした金色の角が生えていた。全長約20m。 智和は近くにいた人間を大きな口で数百人の人間を丸呑みにした。
「後ろががら空きだ!!」
1人の兵士がそう言って攻撃するが尻尾で弾き飛ばされた。
「鬱陶しいなぁ!」
『鬼火』
智和を中心に赤色の球体が急速に広がっていき、 多くの兵士を灰にした。 一定の大きさになるとスッと消えた。 それを好機に、 敵兵が次々に槍を投げ始めた。 そのせいか、 彼の背中に大量の槍が突き刺さった。
(凄い違和感が……)
智和は派手に暴れ狂った。




