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Apex Predator Overrun part1

「たく……何だったんだあれは?」


 人の兵士がボソッと呟いた。


「見ろ! 山頂が……山頂が!」


 もう1人の兵士が怯えながら山頂に指を指した。 何故なら、 山頂が融解し始めたからだ。


「陛下はどうなった?」


 さらにもう1人の兵士は王の安否を願うが、 その王はもうこの世にはいない。


「恐らく……先程の爆発に巻き込まれ……お亡くなりになられたかと……」


 別の兵士がそう呟くと双眼鏡を持っている兵士が泣き崩れ兜を捕り、 頭を掻きむしった。 その場に居る兵士達も泣き始めた。


「おい見ろ! 前線の兵たちが突撃しだしたぞ!」


 1人の兵士が指を指しながら平地の方に指を指した。 次の瞬間、 青龍とエメラルドが突撃してきた。 青龍は兵士と激突。 奴の体がバラバラになり飛散した。


「きさま何者だ!」


 別の兵士が青龍の背後から襲い掛かったがエメラルドにワイヤーでサイコロ状にカットされてしまった。


「お! こうやって使うんだね!」


「よくできました」


 青龍はエメラルドの頭を撫でた。


「敵襲! 掛かれ!」


 服装の違う兵士が号令すると、 大勢の兵士が2人に襲い掛かった。


「行くぞエメ!」


 青龍は大鎌を【転移】した。


「うん! 行こう!」


 青龍とエメラルドは得物で、 襲い掛かった兵士たちを目にも止まらぬ速さで斬殺していった。 辺り一面に欠損死体が転がる。


「きさまら……いったい……」


 兵士が腰を抜かすと同時に2人は兵士を見つめると同時に、 後から来た白虎と激突。 潰れたトマトの様にぐちゃぐちゃになっていた。


「遅かったな」


 青龍が白虎に声をかけた。


「ハイハイ……」


 白虎はつまらなそうに返答して、 エメラルドに後ろから抱き着いた。


「俺は右の方に行くから2人は左の方に行ってくれ」


 青龍が右の方に行こうとするとエメラルドが青龍に抱き着いた。


「また後でな!」


 青龍はエメラルドの頭を撫でると彼女は頷いた。


「蛇之……」


 白虎が青龍に声をかけ戦闘態勢に入る。


「ここは私に任せて!」


 エメラルドは青龍から手を外すと覚悟を決めた様にキリっとした表情を浮かべた。


「わかった……終わったら何か買ってやるよ!」


 青龍は右の方へ走って向かった。


「エメちゃんまた後でね!」


 白虎はエメラルドを抱きしめ、 額にキスをした。


「うん……また後で」


 エメラルドは白虎の耳元で囁いた。 白虎は顔を赤らめて左の方に向かって行った。


「たく……何の騒ぎだ?」


 短髪のビキニアーマーを着服ている女がテントから出てきた。


「お前誰だ?」


 女はエメラルドにそう聞くとエメラルドは虚ろな表情で笑う。


「肉塊に自己紹介する理由が見当たりません」


 エメラルドはワイヤーを指に絡め、 龍の様な爪を作った。


「うるせぇ小娘だな!」


 女が死んだ兵士の短剣を取ると、 戦闘が開始した。 激しい斬り合い、 互いの肉を切り裂いた。


(かる~く餌を撒いてみるか……)


 エメラルドは「はぁ……はぁ……」と疲弊しているような演技をして相手を油断させている。


「おいおいそんなもんか?」


 女はエメラルドを挑発した。


「私……ダメかも……」


 エメラルドは奴の隙を探っている。が――


「へっ……お前の兄も今頃死んでるだろうな」


 その発言がエメラルドの逆鱗に触れた。 直後、 表情が豹変した。


「ぶち殺してやるよ!! フェーズトゥー!!!!」


 エメラルドの足元に銀色の巨大な魔法陣が出現。 「ガシャン!」という音とともに魔法陣に亀裂が入り、 赤い液体が噴出、 それを浴びて変身した。


 その姿は、 上半身は人間のままだが、腕が6本ある。


 1段目は両腕は肩甲骨から生えており、最も長い。


 2段目は腕は通常の位置にあり、 祈る様に手を組んでいる。


 3段目は腕は脇の下から生えていて、2番目に長い。


 その腕に合わせるように、袖が3つある修道服を着ており、銀色のロザリオをぶら下げている。


 下半身は大蛇の姿をしており、柄はアミメニシキヘビだが、色はワインレッド。全長は約36m。


「Don't think you can die easily you motherfucker」


 次の刹那、 目にも止まらぬ速さで女を両手で捕らえ、 女の顔を見つめた。


「クソ! 離せ!!」


 女は抵抗するが、 相手が悪かった。 エメラルドは3段目腕を女の肋骨に突き刺す。 そのうえ、 中指をオオベッコウバチの針にしており、 肺に大量毒液を流し込んだ。 あまりの痛さに悶絶した。


「頑張ってね~」


 エメラルドは笑顔で女から両腕を引きちぎり、 女を投げ飛ばした。 投げ飛ばされた女の肉体はブクブクと音を立て膨張する。


「クソがああああああ!!!!!」


 女は断末魔を上げながら空気を入れすぎた風船の様に「パン!」と破裂した。


「冥府で反省しろこの愚か者が!」


 エメラルドは見下すように指を指し不敵な笑みを浮かべていた。


 *


 場面が白虎の方に変わった――


「全く……無駄な体力使わせて……」


 白虎は尾骨を変形させ白い虎の尻尾をフリフリさせながら気楽にテントを探した。 その時、 運よくテントを発見した。


「見つけた」


 白虎は興奮して頭頂部から白い虎の耳を生やしニヤリと笑った。


「何者だ!」


 槍を持った兵士が白虎に挑んだが、 素早い身のこなしで腹部に正拳突きを繰り出した。 その時、 奴の臓腑が破裂した。 瞬時にトレンチナイフを【転移】した。


「敵襲! 敵襲!」


 1人の兵士が大声で叫ぶが、 白虎に喉を切り裂かれ失血死した。 その後も、 白虎は兵士たちを斬殺した。 最後の1人になるとぴたりとやめた。


「ここであなたを止めます」


 兜を被っていないが鎧をつけている女の冒険者が白虎に剣を向けた。 他の兵士よりも威圧感がある。


「これはちょっと手こずるね……」


 白虎は本格的に臨戦態勢に入った。 刹那、 女は飛び掛かり白虎を真っ二つに叩き斬ろうとしたが、 軽い身のこなしでいなした。 そこから、 激しい斬り合いへと発展した。


「なかなかやるじゃない!!」


「貴方こそ!!」


 奴が袈裟懸けに斬ろうとした次の瞬間、 白虎が得物を右手に持ち替え、 刃を受け止めた。


(今ならいける!)


 白虎が左腕を白色の虎の腕に変形させた。


「これが正拳突きよ!!!」


 刹那、 白虎は正拳突きを繰り出した。 見事腹部に命中、 女の内臓が破裂した。


「お見事……」


 女は静かに目を瞑りこの世を去った。


 *

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