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普通の会話



「人間もこれなの?」


 青龍は振り向いてやごーにそう聞いた。


「知り合いの見せたら同じだった」


「あっ……そうなんですね」


「わりぃ叔父貴、 複製作りすぎた」


 麒麟が大量の水晶玉を見せびらかした。


「オメー何しとんねん! まぁいい全員に渡してやれ」


 やごーがツッコミを入れた。


「悪い! 手伝って」


「は!?」


 2人は青龍以外に水晶を配った。


「てかお前は水晶いじらなくてもいいのか?」


「水晶の能力取得したから大丈夫! それに……全員の属性とファイル名とベース個体を把握した」


 麒麟は生意気な態度をとった。


「お前、 やってる事が無茶苦茶だ!!」


 やごーは麒麟に指を指しながら文句を垂れた。


「ちなみに俺の言ってみ」


「口で説明するのめんどいからこれでいい? 」


 麒麟はやごーのステータス画面を表示しやごーに見せた。


 ―――


 名前:水郷 蠆昭 種族:生物型核兵器(データファイル) 年齢:26歳


 メインスキル:旧支配者 水、氷、竜、 闇属性を使えるが他の属性は使えない。


 ファイル名:クトゥルフ 種類:究極種 属性:水


 使用遺伝子(データベース):ミズダコ ヒト サルコスクス インドオオコウモリ オニヤンマ


 攻撃力 S

 防御力 S 

 体力 S

 速度 S

 再生力 S 


 ―――


「意外と強いな」


「喧嘩売ってんのか!!」



 彼の発言と同時に、 コットンが急に叫びだした。


「妹にお土産買ってくるの忘れた」


「まだ時間あるからいいだろ!」


 リネンがツッコミを入れた。


「【転移】で妹連れて来い!」


 やごーはグッドサインを出した。


「叔父貴~この水晶情報足りねーか?」


 麒麟がボソッと呟いた――まだ隠されている情報があるのだろう。


「お前もそう思うか? 何か情報が足りないんだよなー」


 やごーもその点については共感している。


「アップデートできるらしいですが、 まだ方法が見つかって無くて」


 アルファが退屈そうな表情を浮かべた。


「人間の死体でアプデできたりして」


 パストが軽々しくとんでもない事を発言した。


「まさかな~」


 それと同時に正勝が目を覚ました。


「お久しぶりですな、 蠆昭くん」


「お久しぶりです……」


 流石のやごーもペコペコしながら慶喜に挨拶をした。


「あれから進展はありましたか?」


「ええ、 食糧と資金は何とかなりましたが、 生物型核兵器(データファイル)がまだ……」


 やごーは自分の頭を擦る。


「そうですか……わかりました」


「正勝さんはこれからどうされますか?」


「放浪の旅も疲れましたのでここでゆっくり暮らそうと思います」


 徳川親子は長い間、 各国を巡っていた。 その中でやごーたちと出会い、 物資の提供や道中の護衛などの

 手助けをしていた。


「親父……あんたまだ30歳だろ」


 智和が呆れた表情を浮かべた。


「この姿が一番落ち着くのでな」


「若い頃に何かあったパターンだな」


 やごーがボソッと呟いた。


「叔父貴、 この村の案内しようか」


 竜馬がやごーにそう提案する。


「どうした急に?」


「案内した方が後々楽になりそうだから」


「お前()()()()使っただろ!」


異世界(こっち)来る前から使ってるよ~まぁそのおかげで全員助かったんだけどね~」


 麒麟がしれっととんでもない発言をした。 あの場にとどまっていたら全滅という恐ろしい事態が起こっていたのだ。


「とりあえず案内よろしく!」


 やごーと麒麟が会議室から出て行った。


「あっごめんこれ渡すの忘れてた」


 麒麟が再び会議室に入ってきてエメラルドにハーフフィンガーを渡した。


「なにこれ~」


 エメラルドがハーフフィンガーを装着して、 青龍に見せた。


「ねぇねぇ似合ってる?」


「似合ってるよー」


 青龍が気だるそうに返答すると白虎が物凄い圧をかけた。


「ちなみにそれワイヤー出せるよ~使い方次第では自由自在に操れるから」


 いまいちわかって無いのかエメラルドは首を傾げた。


「どこから?」


 その問いに、 麒麟はフィンガーについている小さく黒いでっぱりに指を指す。 よく見るとそれは鋭く尖っており、 アンカーの様な形になっている。


「ついでにこれも」


 麒麟はエメラルドに黒色のガウチョパンツとベルスリーブブラウス、 レディースシューズを渡した。


「ありがとう! お兄ちゃん着替えさせて」


 エメラルドが青龍に近づくと、 即座に白虎と朱雀がエメラルドを連れて行った。


「お前……妹いたのかよ!」


 智和がツッコミを入れる。


「血縁関係は無いけど一応妹って事で」


 青龍がぐったりして、 椅子にもたれかかった。


「ちょっと! 私も忘れないで!」


 ルキナが立ち上がり、 そう主張した。


「お前もかよ……」


 青龍が嫌そうに頭を抱えた。 問題児がもう1人増えるから少し不安だ。


「ねえ! いいでしょ!」


「はぁ……いいですよ」


 青龍に良くも悪くも新しい義妹ができました。


「という事で新しい妹ができました」


「えぇ……」


 智和は呆れて物も言えない。


「お兄ちゃん!」


 着替えたエメラルドが青龍に抱き着いた。


「あらあらエメちゃんは甘えん坊さんだね~」


 青龍は彼女の頭を撫でて、 頬ずりをした。


「こいつ、 シスコンかよ……」


 リネンがかなり困惑した。


「シスコン変態狂?」


 ルキナがそう発言すると、 智和とエメラルド、 青龍以外はドン引きした。


「あの、 変なあだ名作るのやめてもらってもいいですか?」


「イヤです」


「”イヤです”じゃないのよ……」


「ドンマイ」


 パストはクスクスと笑みを浮かべた。


「蛇之! 飯食いに行くぞ!」


 智和が青龍を飯に誘った。 とはいえ、 何処に行くかまだ決まっていない。


「良いよ〜」


「私も行きたい!」


 エメラルドが便乗した。


「エメちゃんは猫都ちゃんと一緒に晩御飯を食べてね」


 その発言にエメラルドは頬を膨らませ、 青龍を睨む。


「なんで!」


「今日はお友達と食べに行くからまた今度ね!」


 青龍はエメラルドの頬を優しく揉んだ。


「お兄ちゃん! ロリコン変態狂なんだから夜道歩いちゃダメでしょ!」


 ルキナが急に訳の分からない事を言ったため、 青龍は啞然とした。


「だ・か・ら! 変なあだ名付けるな!」


 青龍がツッコミを入れた。


「安心しろ俺がついているから!」


 智和が青龍の肩を抑えた。


「智和さんゲイでしょ?」


 ルキナがとても失礼な事を言い始めた。


「なわけあるか!」


「念のため、 お前去勢な」


 頭のおかしいエメラルドが怒りのあまり智和を陰部を引きちぎろうとしたが、 青龍に止められた。


「エメ落ち着け!」


「エメちゃん!私たちと一緒に行こうね!」


 白虎がエメラルドを抱きかかえた。


「また明日な!」


 青龍はエメラルドの頬をぷにぷにと人差し指でつつく。


「綿花、 一緒にご飯食べない? 」


 朱雀がコットンを誘う。


「桜ちゃんも誘っていいなら行くよ!」


 コットンは笑顔でそう言う。


「2人はどうするの?」


 青龍がパストとアルファにそう聞いた。


「仕事も終わったし過去と2人で食べに行きます~」


 アルファはとてもノリノリだった。


「金銭面大丈夫? 」


 智和がアルファにそう聞いた。


「結構あるから大丈夫!」


「虫しかないからホロちゃん、 ブチギレておろちんの事ボコボコにして家出しちゃったからね~」


 パストは呆れた態度をとった。


「ホロと一応連絡は取ってるから大丈夫」


 アルファはグットサインをした。


「おろちんの事一番ボコってんのパスト先輩なんですけどね~」


 コットンがしれっと呟いた。


((こいつやばいな))


 青龍と智和は震えながら互いを見つめ合った。


「という事で行こうぜ智和!」


 青龍が手招きして智和と一緒に会議室から出た。


「お前金あるの?」


 智和が青龍にそう聞いた。


「あっあいつから金貰うの忘れてた」


「何しとんじゃお前!」


 直後、 2人は麒麟の元に【転移】した。


「今更だけど桜、 久しぶり!」


「気づくのおせーよ!!」


 リネンは朱雀にツッコミを入れた。


「桜~胸無いね男?」


「んなわけあるか!」


「スズちゃんおっぱいでかいからね~」


 コットンがリネンを煽る様にニヤニヤすると、 頭を叩かれた。


「胸大きいと肩こるからね~」


 朱雀が肩を回すと、 リネンは朱雀を睨み付ける。


「あーむかつく」


 アルファが指の関節をポキポキ鳴らすと、 エメラルドがアルファの帽子を取り、 頭を撫でた。 因みにアルファは青髪のお団子ヘアーで、 ヘアゴムに六芒星の飾りがついている 。


「アルちゃん時間無いから早く行こ!」


 パストが発言した瞬間、 その場に居た全員は会議室から出て行った。


 彼女らはまだ知らないこの先、 多くの人々を殺める事を――


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