プロローグ
とある孤児院で植物図鑑を読んでいる少年がいた。 彼の名前は青柳 蛇之、 1月8日生まれの10歳児。 特徴は目の色も緑色で三白眼。 服装は孤児院で支給された長袖長ズボンの青い縦線が入った白地のパジャマを着ている。
5歳の頃父と母と弟を交通事故で亡くした。 葬儀後、 彼はとある事件を起こし指名手配犯になってしまい、 葉っぱや蛇やトカゲの様な小動物や時には人間の死骸を食べて逃亡生活を送っていました。 そんな中、 孤児院を見つけて運よく入院できた。
徐々に環境に慣れてきて色んな人と話し始めた。 その中でも一番仲が良かったのは亀吉と竜馬。
亀吉の特徴は、 髪色は黒のノーマル 目の色は黒、 12月11日生まれの11歳。
竜馬の方は、 髪型と目の形は蛇之と同じだが髪と目の色は金色、 4月4日生まれの11歳。
女の幼馴染もいるが男勝りなためよくいじってきたが仲がいい。 その子の特徴は髪型 ショートで髪が乱れてる 髪色と目の色は白、 9月15日生まれの11歳。
他の友人は一人を除いて全て死んでしまった。 なぜなら、 この世界の日本は富裕層による快楽殺人が認められているためすぐに死んでしまう。 次の日に友達が死んでいたなんてよくある事だ。 とはいえ、 学校などの教育機関は機能している。
女子高が近くにある為、 よく遊びに来るらしい。 そのうち2名は教員を目指しているらしい。
ここを経営している院長はスタイル抜群でとても美人。 髪型はロングで、年齢は19歳の大学生で鈴谷 昇子と言う。 ここの運営費は彼女の親の会社が出している。
ある日、 白人の女の子が入院して来た。 特徴は薄い金髪のロングヘアで髪は少し乱れている。 目の色は黒色で白目がない。 服はボロボロで麻袋の様にボコボコしている。
「は……初めまして……エメラルド・メイデンヘアー・ツリー・ボアです!」
彼女が怯えながら自己紹介をした。 その場に居た全員は拍手をして迎え入れた。 その行動が彼女の心を癒した。
「みんな~仲良くするように!」
院長の一声で他の孤児が「はーい」と返事をした。
「エメラルドちゃん一緒に遊ぼ!」
猫都が声を掛けた。 だが、 無反応だった。
「あら~どうしたの~」
綺麗な赤髪のポニーテールの赤い目をした美少女が後ろからエメラルドの頬をぷにぷにと触った。 彼女の名前は赤藤 雀、 蛇之たちと同い年で5月5日の11歳。 この歳で医学に精通しているため怪我した孤児の治療をしている。 噂ではこの歳で医者になったとか。
――12月31日 12時00分 曇り 少し暗い ――
研究施設に6人の孤児がバスで連れてこられた。 そこは医療センターの様な構造をしており、 消毒液の臭いが立ち込めてた。
* * *
実験施設アーク:日本政府直轄の研究施設でそこでは数々の人体実験がおこなわれており、 多くの犠牲をだしていた。 前々から計画していたハルキバニアとの戦争を終わらせるため最終兵器の製作を行っている。 作り方はガイドストーンと呼ばれるひし形で金色の水晶の様な物に透明な液体が入っている。 作り方は、 ガイドストーンに入っている液体を注射器で吸い出し被験者の体内に注入するそして10秒待てば完成する。 ただし、 条件が合わないと絶対死ぬ。 そのうえ、 条件自体がわからない。
* * *
噂では、異界から来た怪物たちがこの世界で死に灰と化した。 その中に手を突っ込んだ研究者がガイドストーンと注射器2本見つけたが、 研究者の手は黒く変色しレンガの様にボロボロと崩れた。 それから数時間後、 研究者はなんの装備もつけてなかったので重度の放射線被曝をしてしまい、 この世を去る。 恐らく、 あの灰が強い放射線を放っていたのだろう。
この石は「何かのお導きかもしれない」との事でガイドストーンと名図けられた。 ガイドストーンの中には奇妙な液体が入っており、 その液体は空気に触れるとすぐに気化してしてしまうので成分がわからない。 ガイドストーンの右左の先端がとても柔らかいので注射針が刺しやすくなっているが、 周りの硬度は鉄以上に硬い。 灰の近くに落ちていたメモにこう記されていた。
* * *
+ + +
これは生物型核兵器に関する物だ。
黄色い結晶の中に入っている液体を注射器で吸い出し人間に注入する。 適合者は肉体と知能を急激に発達し異能が使える様になり、 自身の体を特定の形状に変形させることが可能だ。 また、 前任者の記憶を引き継いでいる。 再生する時は衣服も同時に再生するため変えを用意する必要はない。 私たちの世界ではこの黄色い結晶をガイドストーンと呼ぶ。
+ + +
* * *
研究員達はとある孤児院から児童を引き取り実験台にする。 子供の人体実験は初めてだ。
実験体の名前。
竜馬 名前を改名して麒麟 11歳 性別男。
赤藤 雀 名前を改名して朱雀 11歳 性別女。
青柳 蛇之 名前を改名して青龍 10歳 性別男。
白樺 猫都 名前を改名して白虎 11歳 性別女。
黒松 亀吉 名前を改名して玄武 11歳 性別男。
暴走しては困るので入る実験室はバラバラ。
* * *
エメラルドは蛇之の部屋の前で待機。 蛇之が実験室に入ると、 奥の部屋から研究員が出てきて、 研究員が蛇之を中央にあるベッドへ誘導して、 横になるよう命令した。
蛇之はすんなりと命令を受け入れて、 横になる。 蛇之が横になった後、 研究員が「あなたは今日から青龍と名乗りなさい」と言い、 蛇之は「わかった」と相手の目を見ながらそう言った。 他の児童達も実験室に入り、 蛇之と同じような事をさせられた。
「準備は?」
アークの所長は部下にそう問う。
「いつでもできます」
「ではお願いします」
その一言で研究員たちはガイドストーンから液体を注射器で吸い出し液体を児童の体内に注入した。その瞬間、 ガイドストーンは砕けて散った。 それと同時に児童達はもがき苦しみ始めた。 10秒立つと5人の児童が苦しむのをやめた。
「なんだ……今のは……」
蛇之……いや青龍は何事も無かったかの様に目覚めた。
「所長成功です! 」
モニターで見ていた研究員が振り向いてそう言った。
「よし! 」
研究員達は喜んだあまりの嬉しさに涙を流す者もいた。
「お腹空いたな~」
青龍はお腹をさすった。
「これ食べる?」
その場に女性研究員が蜜柑を差し出してきた。だが……
「ありがとう……でも……あなたの方が美味しそう!」
次の瞬間、 青龍の腰より少し下当たり方尻尾が出現、 監視カメラとマイクを破壊した。 勘のいい院長はその場に警備員を派遣した。 だが時すでに遅し、 青龍は、 首から上を変形させた、 変形した部分はキングコブラと言う毒蛇ようだった。 色は緑色、毛と髭は生えてないが、 角は生えていてた。 ぺろりと平らげ三秒で消化された。 ついでに、 近くにあった蜜柑を皮ごと丸のみにした。 頭部を元に戻し首の関節を鳴らす。
「ごちそうさまでした!」
合掌し扉を蹴り蹴り破って外に出てた。 尻尾を出したままだったのでその場にいた警備員の首を尻尾で跳ね飛ばした。 待っていたエメラルドが飛びついてきた。
「お兄ちゃん!」
「あらエメちゃん」
「寂しいから一緒にいて」
「はいはい」
エメラルドの頭を優しく撫でると落ち着いたようだ。
「とにかく全員でここを出よう行くぞエメ! とりあえず猫都と合流だ! 」
青龍が意気込むとエメラルドは笑顔で頷いた。 真反対の場所に白虎がいると考えた2人は反対側の棟に向かった。 だが、 行く手には研究所の警備員が立ち塞がる。
「止まれ! ここから先は通さん!」
「……エメちゃんちょっと隠れてて」
その言葉でエメラルドは壁に隠れた。
「手加減はせん!」
「来いよ……オッサン!」
「覚悟しろクソガキ!」
警備員は青龍をナイフで切りつけた。だが、 青龍の傷はグチュグチュと汚らしい音を上げながら治っていった。
「嘘……だろ……」
その隙を逃さなかった青龍は手刀で首を跳ね飛ばした。
「栄養補給だ! いただきます!」
青龍の腹が裂け大きなハエトリソウの葉ような口が出現。 その口の中は人間の口の中よりも赤く黄ばんだ肉食獣の歯がついていて、 口の外は薄い緑色の皮膚に覆われていた。 ほんの数秒で警備員を丸呑みにした。
「行くよ!エメ」
呼び声に反応して壁から出て来た。
「はーい」
「お兄ちゃん! とりあえずこの階の中心部に行こうよそしたら、 竜馬君がいるかも!!」
エメラルドがそう提案すると、 青龍は顎を抑えた。
(ホントか? まぁいいけど……)
「まぁ……行ってみましょう」
「お兄ちゃん抱っこ」
青龍はエメラルドを抱き抱えながら中心部に向かった。 その頃司令室では。
「所長大変です! 」
1人の研究員が焦りだした。
「どうした!? 」
「所内の全ての監視カメラが故障しました! 」
「なんだと!」
研究所内の全ての監視カメラが故障、 これが崩壊の始まりだ。
「麒麟以外の兵器を止めろ! この研究所が終わる!」
所長はそう言ったが時すでに遅し。
その頃、 猫都こと白虎がいる棟では、 アサルトライフルを持っている10人ぐらいの警備員達が待ち構えていた。
「止まれ!! 動くな!!」
警備員は必死で白虎を止めようとするも、 全く話を聞かなかった。
「撃て!!」
警備員達は一斉に射撃するだが、 弾が白虎の目の前で止まりその場に落ちた。
「に……逃げろ!!」
警備員達は逃げようとしたが白虎が手を広げて前に突き出し、 銃を宙に浮かせ発砲。 警備員達を次々に殺害した。 もう2人がいる棟は、 片方は高濃度の硫酸でドロドロに溶解月31日 12時00分 曇り 少し暗い。――
研究施設に子供を乗せた1台のバスが到着した。 6人の子供たちが施設に入っていく。 施設内は綺麗で消毒液のような臭いが漂う。 1人の少年がソファーに近くにあった日記帳を手に取った。 座り文字は全て血のような赤色で、 英語圏の筆記体のような形だ。
――12月12日 午前10時12分 晴れ 晴天とても美しい 拳を天に上げたくなるくらいに――
俺は青柳 蛇之と言います。 今日から日記を書き始めました。
趣味は日記、 読書。
性別男 年齢は10歳。
特徴は髪型サラサラのショートヘアー、 髪色と目の色は青柳、 目は三白眼。 服装は孤児院で支給された長袖、長ズボンの青い縦線が入った白地のパジャマを着ています。
俺が5歳の頃……父と母と弟を交通事故で亡くしました。 葬式の後、 俺はとある事件を起こして、 孤児院に引き取られました。 最初は環境になれずただ1人……色々な本を何度も読んで気持ちを落ち着かせていました。
そんな俺にも夢があります、 「大切な誰かと静かに暮らしたい!」このような事を時々考えています。
徐々に環境に慣れてきたら色んな人と話したりしました。 一緒にいて楽しかったのは亀吉と竜馬だっけな……この二人は腹を割って話せます。
亀吉の特徴は、 髪色は黒のノーマル 目の色は黒 年齢11歳。 竜馬の方は、 髪型は俺と同じくサラサラのショートヘアーで髪色は金 目の色も金 年齢11歳 目の形は私と同じく三白眼だった。
その後俺の幼馴染が孤児院に入って来て、 色々話したりしたけど……食堂でしょっぱいレモン汁みたいな液体をなめたらぶん殴られて、 それから口聞いてもらって無いです。 その幼馴染の特徴は髪型 ショートで髪が乱れてる 髪色と目の色は銀、 年齢は11歳。
夏には亀吉と竜馬と一緒に「甲虫取りに行く」て言いながら山に捨てられてるエッチな本を探したりしてたり……まぁちゃんと甲虫とかとったんだけどね。
美人率の高い近くの女子高の生徒3人がボランティアでこの孤児院に来ましたので、 カブトムシ持って入ったら……ぶん殴られました。 めっちゃ痛かったですが……気持ち悪くは無かったです。 因みに後から来た2人もカブトムシを持ってたので殴られた。 その後、 院長にも怒られました……
院長はここの孤児院を経営しているスタイル抜群でめっちゃ美人のお姉さんです! 髪型はロングで、年齢は19歳です。 胸は柔らかかったです……殺されかけましたが……本名は鈴谷 昇子て言う大学生みたいです。
――12月30日 午前8時48分 曇り 雨が降って無いのに少し雷がなっている――
その日、 俺は気分転換に散歩をしました。 すると俺は年下の女の子にぶつかってしまいました。 その女の子の特徴は、 薄い金髪のロングヘアで髪は少し乱れている。 目の色は黒色で、 白目がない。けど何故か可愛い。
女の子はその場で泣いてしまいました、 俺は頭を下げて謝りましたが、 女の子は泣き止まなかった。 俺は人目を避ける為に女の子を自分の部屋に入るよう説得して、 それから自分の部屋に女の子を連れて行って慰めました。
それから数時間慰め続けて、何とか女の子は泣き止んでくれました。ですが小声で「怖い」と怯えながら言い、 今にでも泣きそうだった、 私は「大丈夫俺が守ってあげるから」と優しく言いハグをしました。 けど女の子は俺を突き飛ばして泣き出した。
「来ないで!どうせお前もあいつらみたいに……」女の子は泣きながらそう言うと俺の布団の中に隠れてしまいました。
「何があったの教えて?」 俺が布団の近くに近づいてそう言っても彼女は泣きながら「イヤだ! 」と言った。
俺は彼女の気持ちがわかる。 何故なら、 俺も彼女と同じ思いをしたからだ。 俺は「絶対に言わない!」と真剣な表情でそう言ったが、 「イヤ絶対言う! 男はそういう生き物だから! 」彼女は極度の男性恐怖症みたいだ。
この時、 俺はとっさにこんな事を言ってしまった。「 ”絶対に言わない! ” だから信じて……」
「本当に言わない? 」と言い俺は「言わないよ!」 と言った。すると女の子は全て俺に全てを話してくれました。
女の子の名前はエメラルドと言います。 エメラルドは俺と同じく両親を交通事故で無くしこことは違う別の孤児院に入れられました。 ですが前の孤児院で虐待、 わいせつ行為、 暴力などの、 酷い扱いを受けていました。 その影響のせいか、 人間不信になりずっと部屋へ引きこもり、 人目ばかり気にしていました。 ある日、 エメラルドは孤児院からの脱走しました。 それから3日間逃亡生活を行っていました。 逃亡中の食事は水と雑草と味の無い生肉だったため少し瘦せていた。
「そうか……大変だったな……」俺はそう言いながらエメラルドの背中を優しくさすった。「道端に倒れていた時にここの院長に拾ってもらいました…けど…もうあそこにはもう…戻りたくない」エメラルドは泣き崩れ私に抱きついた。 「俺が守ってやる…だから安心しろ」と俺は優しく声をかけながらエメラルドを少し強く抱きしめ慰めた、 今日は遅いから私とエメラルドは同じ風呂に入り、 同じベッドで寝た。
風呂に入った時めっちゃ興奮して鼻血出そうだったのと、 めっちゃいい匂いしたから髪の毛とかクンクンしたり何なら身体のあっちこっち触りまくったりした。 その時エメラルドが起きて「抱き合って寝よう」って言ってきて…その時、 胸がむっちゃキュンキュンしてその後抱きついたりして…あーこんな時間がもっと続けばいいのにな~後、 寝てる時、 唇に変な感触があった。 多分気のせいだから書いてるだけ……何か恥ずかしくなってきた。 その後、 優しい声が聞こえたが……気のせいだと思う!
――12月31日 午前6時50分 曇り 少し暗い――
今日は大晦日の日。 院長がいなくてとても静かだった。 まぁ院長がいても静かなんだけどねっ! 俺はエメラルドと一緒に食堂へ向かった。
「ねぇあなたの事を何て呼べばいいの?」エメラルドは俺にそう聞いてきた。 「なんでもいいよ! でも変な呼び名はダメだからな! 」俺はそう返答した、 するとエメラルドは「お兄ちゃん」と言い、 俺は軽く笑った。 機嫌のいいエメラルドを見て俺はとて癒されていた。
それから俺は、 エメラルドに自分の苗字を訪ねたが、 エメラルドは「覚えてないでも、 母国語でイチョウ?て言うらしいよ」と言った。 そうこうしているうちに食堂到着した。 着いた食堂は少し暗かった。 形状? は刑務所の囚人たちが集まって食べている様な場所だった。
「久しぶり! 蛇之」 一人の女子児童が俺に話しかけてきた。 俺は「おっ久しぶり! 猫都」と言いながら、 手を振った。
彼女の名前は白椿 猫都、 俺の幼なじみだ。 私と猫都は昔よく遊んだ中だった。 特徴はモノクロのパジャマを着ている。 ちなみにさっき言った、 口聞いてもらえなかった子です。
猫都は俺の一個下の階の部屋で生活していて、 彼女も俺と同じく家族を失ってここに住んでいる。
「お兄ちゃん……この人は……」 エメラルドは俺の後ろに隠れた、 何だか怯えているようだった。 「大丈夫!」俺はエメラルドの頭を撫でた。
「お前妹いたのか!」猫都はエメラルドに近づいた。 ここだけの話…猫都はレズだ、 何故なら原因は俺だと思う……だって俺、 猫都の……。
「へぇーでもめっちゃ可愛いじゃん! 抱っこしていい!?」猫都は目をキラキラと輝かせていた。 俺は呆れた表情で「いいよ」と言った。 猫都はエメラルドに抱きついた。
「ぽまえは本当に可愛いね!」猫都は頬擦りをした。 あのエメラルドが人に懐いた。それにエメラルドは少し嬉しそうだった。
――
日記はここで終わってた。 内容はほぼ嘘だが、 登場人物の特徴だけは一致しているため不可解な日記だ。 そのうえ、 誰が書いたのかわからない。
(何で作者が俺なんだよ……)
困惑した表情を浮かべながらその場にそっと置いた。 近くにいた研究員に呼ばれたためテクテクとついて行った。
* * *
実験施設アーク:日本政府直轄の研究施設でそこでは数々の人体実験がおこなわれており、 多くの犠牲をだしていた。 前々から計画していたハルキバニアとの戦争を終わらせるため最終兵器の製作を行っている。 作り方はガイドストーンと呼ばれるひし形で金色の水晶の様な物に透明な液体が入っている。 作り方は、 ガイドストーンに入っている液体を注射器で吸い出し被験者の体内に注入するそして10秒待てば完成する。 ただし、 条件が合わないと絶対死ぬ。 そのうえ、 条件自体がわからない。
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噂では、異界から来た怪物たちがこの世界で死に灰と化した。 その中に手を突っ込んだ研究者がガイドストーンと注射器2本見つけたが、 研究者の手は黒く変色しレンガの様にボロボロと崩れた。 それから数時間後、 研究者はなんの装備もつけてなかったので重度の放射線被曝をしてしまい、 この世を去る。 恐らく、 あの灰が強い放射線を放っていたのだろう。
この石は「何かのお導きかもしれない」との事でガイドストーンと名図けられた。 ガイドストーンの中には奇妙な液体が入っており、 その液体は空気に触れるとすぐに気化してしてしまうので成分がわからない。 ガイドストーンの右左の先端がとても柔らかいので注射針が刺しやすくなっているが、 周りの硬度は鉄以上に硬い。 灰の近くに落ちていたメモにこう記されていた。
* * *
+ + +
これは生物型核兵器に関する物だ。
黄色い結晶の中に入っている液体を注射器で吸い出し人間に注入する。 適合者は肉体と知能を急激に発達し異能が使える様になり、 自身の体を特定の形状に変形させることが可能だ。 また、 前任者の記憶を引き継いでいる。 再生する時は衣服も同時に再生するため変えを用意する必要はない。 私たちの世界ではこの黄色い結晶をガイドストーンと呼ぶ。
+ + +
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研究員達はとある孤児院から児童を引き取り実験台にする。 子供の人体実験は初めてだ。
実験体の名前。
竜馬 名前を改名して麒麟 11歳 性別男。
赤藤 雀 名前を改名して朱雀 11歳 性別女。
青柳 蛇之 名前を改名して青龍 10歳 性別男。
白樺 猫都 名前を改名して白虎 11歳 性別女。
黒松 亀吉 名前を改名して玄武 11歳 性別男。
暴走しては困るので入る実験室はバラバラ。
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エメラルドは蛇之の部屋の前で待機。 蛇之が実験室に入ると、 奥の部屋から研究員が出てきて、 研究員が蛇之を中央にあるベッドへ誘導して、 横になるよう命令した。
蛇之はすんなりと命令を受け入れて、 横になる。 蛇之が横になった後、 研究員が「あなたは今日から青龍と名乗りなさい」と言い、 蛇之は「わかった」と相手の目を見ながらそう言った。 他の児童達も実験室に入り、 蛇之と同じような事をさせられた。
「準備は?」
アークの所長は部下にそう問う。
「いつでもできます」
「ではお願いします」
その一言で研究員たちはガイドストーンから液体を注射器で吸い出し液体を児童の体内に注入した。その瞬間、 ガイドストーンは砕けて散った。 それと同時に児童達はもがき苦しみ始めた。 10秒立つと5人の児童が苦しむのをやめた。
「なんだ……今のは……」
蛇之……いや青龍は何事も無かったかの様に目覚めた。
「所長成功です! 」
モニターで見ていた研究員が振り向いてそう言った。
「よし! 」
研究員達は喜んだあまりの嬉しさに涙を流す者もいた。
「お腹空いたな~」
青龍はお腹をさすった。
「これ食べる?」
その場に女性研究員が蜜柑を差し出してきた。だが……
「ありがとう……でも……あなたの方が美味しそう!」
次の瞬間、 青龍の腰より少し下当たり方尻尾が出現、 監視カメラとマイクを破壊した。 勘のいい院長はその場に警備員を派遣した。 だが時すでに遅し、 青龍は、 首から上を変形させた、 変形した部分はキングコブラと言う毒蛇ようだった。 色は緑色、毛と髭は生えてないが、 角は生えていてた。 ぺろりと平らげ三秒で消化された。 ついでに、 近くにあった蜜柑を皮ごと丸のみにした。 頭部を元に戻し首の関節を鳴らす。
「ごちそうさまでした!」
合掌し扉を蹴り蹴り破って外に出てた。 尻尾を出したままだったのでその場にいた警備員の首を尻尾で跳ね飛ばした。 待っていたエメラルドが飛びついてきた。
「お兄ちゃん!」
「あらエメちゃん」
「寂しいから一緒にいて」
「はいはい」
エメラルドの頭を優しく撫でると落ち着いたようだ。
「とにかく全員でここを出よう行くぞエメ! とりあえず猫都と合流だ! 」
青龍が意気込むとエメラルドは笑顔で頷いた。 真反対の場所に白虎がいると考えた2人は反対側の棟に向かった。 だが、 行く手には研究所の警備員が立ち塞がる。
「止まれ! ここから先は通さん!」
「……エメちゃんちょっと隠れてて」
その言葉でエメラルドは壁に隠れた。
「手加減はせん!」
「来いよ……オッサン!」
「覚悟しろクソガキ!」
警備員は青龍をナイフで切りつけた。だが、 青龍の傷はグチュグチュと汚らしい音を上げながら治っていった。
「嘘……だろ……」
その隙を逃さなかった青龍は手刀で首を跳ね飛ばした。
「栄養補給だ! いただきます!」
青龍の腹が裂け大きなハエトリソウの葉ような口が出現。 その口の中は人間の口の中よりも赤く黄ばんだ肉食獣の歯がついていて、 口の外は薄い緑色の皮膚に覆われていた。 ほんの数秒で警備員を丸呑みにした。
「行くよ!エメ」
呼び声に反応して壁から出て来た。
「はーい」
「お兄ちゃん! とりあえずこの階の中心部に行こうよそしたら、 竜馬君がいるかも!!」
エメラルドがそう提案すると、 青龍は顎を抑えた。
(ホントか? まぁいいけど……)
「まぁ……行ってみましょう」
「お兄ちゃん抱っこ」
青龍はエメラルドを抱き抱えながら中心部に向かった。 その頃司令室では。
「所長大変です! 」
1人の研究員が焦りだした。
「どうした!? 」
「所内の全ての監視カメラが故障しました! 」
「なんだと!」
研究所内の全ての監視カメラが故障、 これが崩壊の始まりだ。
「麒麟以外の兵器を止めろ! この研究所が終わる!」
所長はそう言ったが時すでに遅し。
その頃、 猫都こと白虎がいる棟では、 アサルトライフルを持っている10人ぐらいの警備員達が待ち構えていた。
「止まれ!! 動くな!!」
警備員は必死で白虎を止めようとするも、 全く話を聞かなかった。
「撃て!!」
警備員達は一斉に射撃するだが、 弾が白虎の目の前で止まりその場に落ちた。
「に……逃げろ!!」
警備員達は逃げようとしたが白虎が手を広げて前に突き出し、 銃を宙に浮かせ発砲。 警備員達を次々に殺害した。 もう2人がいる棟は、 片方は高濃度の硫酸でドロドロに溶解、 もう片方の方は高熱で熔解した 。
「無理です! 全て突破されました!」
研究員の報告により所長は口に銃口を入れ自殺した。 彼の後を追う様にその場に居た研究員達も次々に自殺し始めた。
竜馬改め麒麟以外の孤児院の子供たちは何かに導かれるように中央棟に揃った。 そして、 麒麟の病室に入った。
「お前らこれからどうする?」
青龍がその場にいる全員に聞く。
「とりあえず寝ている奴を叩き起こしたら?」
綺麗な赤髪のポニーテールで美しい赤い目をした美少女がそう言った。 彼女の名前は赤藤雀、 青龍達と仲が良く同じ孤児院で暮らしていたが、 彼女もバスに乗せられ一緒に来たようだ。 今は朱雀と改名されている。
「俺も雀の意見に賛成」
玄武が眠そうな表情を浮かべている。
「わかった……じゃあ行くぞ……」
青龍は軽く叩いたが起きなかった。
「どいて! 私が起こす」
朱雀は麒麟の顔面をぶん殴った。すると、 麒麟は何事も無かったかのように目覚めた。
「おはよう」
「おっ……おはよう」
青龍は少し怯えていた。
「どうした? そんな顔して」
麒麟はキョトンとしていた。
「だってお前鼻血出てるから……」
青龍は引いていた。
「すぐ治るから大丈夫!」
麒麟は手招きをした。 それと同時に一瞬だけ上を向く。
「大丈夫じゃねぇだろ! とりあえず顔拭け!」
青龍は近くにあったウェットティッシュを渡した。
「わるいな」
「気にするな」
青龍は困った表情を浮かべた。 次の瞬間、 麒麟が何かを察した様な表情を浮かべた。 それも、 急に真剣な表情の様にも見えた。
「とりま別の世界に避難だ! 時間が無い!」
麒麟がその場にいる全員の足元に魔法陣を出現させた。
「どういう事?」
青龍が問うと他の孤児たちも首を傾げ始めた。
「話は後だ!」
切羽詰まってるように見える。 まるで悪い未来を見た様な。
「とりあえずお前ら! 改名された名前教えろ! 向こうの世界でコードネームとして使えるかもしれないから」
麒麟は偉そうな態度で全員にそう聞いた。
「青龍! 蛇から龍に進化したぜ!」
「私は白虎、 こいつと同じく猫から虎に変わったわ…」
「つまり俺と同じく進化って事だな!」
「なわけあるか!」
青龍の顔面に裏拳をくらわす。
「俺は玄武だよ~」
玄武は眠そうにそう答えた。
「俺は麒麟! ……てことは雀お前朱雀だな?」
「正解!」
雀は笑顔でそう答えた。
「「「でしょうね!」」」
青龍、 玄武、 麒麟の男三人組はツッコミを入れた。
「私はコードネーム無い」
エメラルドは頬を膨らませ、 今にでも泣きそうだった。
「ちょっとエメちゃんそんな表情しないの! 」
青龍は肩を軽く叩いて慰める。
「コードネームは向こうで決めな! そろそろ時間だ!」
「あー異世界もこんな地獄じゃないといいな……」
青龍がボソッと呟いた瞬間、 その場にいた全員は異世界に転移した。
活動報告でも書きましたが本アカにログインできないのでこちらから投稿させてもらいます。