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第54話 サヴァンツ・リュクシュール視点〜父上の机〜

母上が形だけの生後2ヶ月祝としてくれた新式時間法の時計が12時を指しました。そろそろ昼食の時間ですね。昼食時は私が一番好きな時間。皆が昼食のために食堂へ行くため文官棟が静かになるのです。


「・・・エポック様・・・少しよろしいでしょうか?」


「今父上はおりません。後ほどいらっしゃってください」


私はいま、かなり危険な実験をしています。集中力が切れると


ドッカーン!


「あっ」


父上の執務机がプスプスと音を立てて燃えていますね。


「えっ?あっ、大丈夫ですか?」


外から文官の声が聞こえるのですが、こうなったのは私の邪魔をしたあなたに原因が半分ありますよ。


「問題ありません。勢いと摩擦で父上の机が灰となっただけで部屋全体には何も」


「いやいやいや、問題大アリですよ!エポック様の机ってたしか金貨10枚程度した気が・・・。私たち一介の文官の年収に当たりますよ?!」


「私が実験をする部屋でなぜそんな高価な机を使うのでしょう?」


父上はもともと私が執務室を実験室にしていたのを知っているはずですが・・・。


「いえ!ここはエポック様の部屋です!あなた(そういえばこの人だれ?)の部屋ではありません!・・・入ってもいいですか?」


「どうぞ、あなたが爆発の直後に入ってこなかったことが不思議ではありますが」


・・・


入って良いと言ったにも関わらず入ってこないので扉を開けると散らばった書類を拾っているまだ若そうな文官がいます。


「なぜ書類が落ちているのですか?」


「爆発で驚いて落としてしまっただけです!ていうか、あなた誰ですか?」


私のことを知らずに扉越しに話していたのですか。


「サヴァンツ・リュクシュールです。リュクシュール公爵家の次男に当たります。あなたは?まだお若そうですね」


「リパード・トルプシンです。トリスタン家に連なる男爵家の息子です。若いといいますが私のほうが年上ですよ。成人してますから」


たしかに私は成人してませんが・・・ちょっと年上自慢が腹立ちますね。私もあと少しで成人しますから!


しかし、この人との会話は父上よりも楽しいですね。

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