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第28話 五芒星会議1~プリシオ公爵視点:断罪の時~

くそ!リュクシュールは何を考えている!すまし顔でお茶を飲んでいる暇があればさっさと私を助けるが良い!今回の五芒星会議はなぜこうも後継の話ばかりなのだ!エミールとろくに関わってこなかったのが

仇となるとは・・・。


「失礼します!急ぎの知らせがまいりました!」


文官の一人が入ってくる。その手には手紙。急ぎであっても五芒星会議を中断するなど言語道断!


「兄上、この者の処分はお任せ・・・」


「見せろ」


「なっ!?今は会議中で、これは勝手に入ってきたのですよ?なぜ処分しないのですか?!」


「この会議内で決める必要があることだからだ。私が許可を出した。問題ない」


なんという暴挙!おばあさまが聞けばお怒りなるぞ!

開封した手紙はそのまま兄上へと渡り、文官は退出していく。


「陛下、どうでしたか?」


ドロワシオンがきく。どう、とはなんだ?


「成功したそうだ。そなたらの後継は優秀だな」


「「「ありがとうございます」」」


トリスタン、ヴィジラン、そしてドロワシオンは喜びの表情へと変わる。リュクシュールは以前としてすまし顔だ。

何が起こっているのだ?


「これは一体なんなのですか?兄上、皆は何のことを言っているのでしょう?」


「クリテス、説明してやれ」


渡された手紙にさっと目を通したクリテス・ドロワシオンが立ち上がるのと同時に全員の顔が真剣になる。


「現在、次期五大公爵家当主と目される五人でのお茶会が開催されていました。そのお茶会ではエミール公爵子息、およびフォーボン公爵子息は他公爵、皇族を侮辱し『たかが皇帝、たかが平民上がりの公爵』などという言葉を用いたようです。それは反逆、および侮辱罪が適用される事案となります。娘アドラーティオが拘束すべしと判断しヴィジラン公爵令嬢、マニフィーク殿の護衛として随行していた兵士が臨時として拘束したようです」


愚息がこれほどに愚かだったとは・・・私とリュクシュールも責任追及されるだろうがあの作戦がばれるはずがない。問題なかろう。


「ではジェネラリッシモに回せ」


「かしこまりました」


ジェネラレッシモ・ヴィジランは手紙を読んで眉間にしわを寄せる。


「これは・・・。陛下、許可をいただければ行動いたしますが」


「許す」


「はっ!」


そうして一度退室していく。


「兄上、どうなっているのですか。私には全く理解ができない」


「時期にできる」


そうするとヴィジランは戻ってくる。3人の兵士を連れて。


「兵士だと?!」


「拘束せよ!」


ヴィジランの命令により兵士の一人が私を拘束した。


「穢らわしい下級どもが!私に触れるな!私は皇族だぞ!」


「おや?ワタシはそんなにも穢らわしい存在だったか?ブリシオ公爵」


「な、何者だ!」


「ワタシはワタシだ。それ以上でもそれ以下でもない。名乗らせていただけるのであれば、名乗るが」


たかが小物の名など知らずにいても困ることはない!何より私はここから逃亡するのだから!


「ふん、どうでもよい!私を拘束しようとしたことが運の尽きだ、兄上!閃光幻影フラッシュ・ミラージュ!」


どうだ?眩しくて何も見れないだろう?その隙に逃げればいいだけなのだよ!





・・・なぜ逃げれぬ?効果がもうすぐ終わる頃合いだというのに!


「・・・眩しくなれば普通、目を閉じて手を離すものだろう!さては貴様只者ではないな!」


「目は閉じてしまったが手を離すことに関しては訓練されているのでね。そう簡単に逃がしやしないよ。最後に言っておくがワタシはワタシだ。この世に『只者』は存在しない。人は一人一人が同じように尊重されるべき。尊重できぬものが正義から外れた悪の道を進むことになる。悪の道へ進んだものを排除するのがワタシの使命だ」


「ほう、目を閉じてしまったのか、マニフィーク。教育し直す必要がありそうだな」


マニフィーク、だと?!最年少の小隊長にして国軍の中でも高い実力を誇るマニフィーク・ヴィジラン?!そんなバカな!


「それはまた楽しそうだ!よろしくお願いします、父上!」


「それ以上強くなってどうするのだ、マニフィーク殿」


「ドロワシオン公爵、愚問ですよ。時期皇帝陛下であるかぐや様をお守りするためです!」


「うむ、その考えは素晴らしい!かぐやには護衛騎士が必要だと思っていたところだ!其方を任命してやろう!」


私はどうすべきなのか。作戦は失敗した。未だに拘束は緩められない。ふと視界の隅に優雅にお茶をすするリュクシュールが見えた。


「リュクシュール、私を助けろ!其方は私の優秀な僕であろう?」


「何を言っていらっしゃるのですか?私は陛下についています。古い、父上に媚びるような考えのものに付き従おうとは思いません」


「其方は完全に見捨てられた。親子仲良く牢で過ごすがよい。沙汰は後ほど言い渡す」


そう言って手を振った。そこで私の意識は途絶えたのであった。

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