第19話 ここは・・・もしかして?
「かぐや、どうだ?これでいいか?」
そう聞くキリグの声が遠くに聞こえる。差し出されているのは白髪の女の子が夜空に浮かぶ青と緑の「月」と呼ばれるものを背景に杖を構えているイラスト。
青と、緑の。緑の部分は4分の1くらいを覆っていて、塊が3つほど。一つ目はユーラシア大陸のような、
二つ目はオーストラリアのような、そして三つ目は少ししか見えていないけど形からしてアラスカっぽい。ユーラシア大陸と思われる緑の横には三日月のようなバナナのような形の小さな島。多分・・・・日本。
ここは異世界じゃなかったの?私、異世界だって、信じてて。なのに違ったの?位置的に考えて、ここは月?でも、月に文明なんてあるわけない。こんな地球を超えるほどの文明が。ありえない。きっと別の星。違う世界の地球に似た何か。でもこんなに似てることってあるの?
「おい、大丈夫か?どうした、かぐや」
これは、夢?そんなわけない!ご飯も美味しいし、お布団はふわふわ。夢には感覚がないはず。何より夢かドッキリなんてありえないって結論づけたはずなのに・・・。
「ありえない、そんなはずないのに・・・。絶対違うよ」
「何がありえないんだ?納得いかないところがあるのか?おい!」
「え?!あ、ごめん。私が想像してた月とは少し違ったから」
「何いってんだ?月と言ったらこれだろ。見たことないの・・・ないんだったな。お前なるべく早く寝るようにしてたから」
「私が想像してた月は白くて少し灰色なところがあるの」
「月が白い?お前がいたところって本当にすごかったんだな」
そう、きっと違うんだ。別に名前がかぐやだからって何かを意味するわけじゃない。なのに・・・なんで
こんなに胸騒ぎがするんだろう?
「わかった。リュ・・・クエルボさんに月を白くするようお願いしとく。他には?」
そうだ、ここが月だろうと異世界だろうと私がするのはアニメの再現!月が地球っぽいからってクヨクヨしてちゃダメなんだ!
「ここの髪の毛、もう少し躍動感が欲しい。一歩に強く吹かれるんじゃなくて正面から風を受けてるように」
「それ、そんなに大切か?…ハイ、ゴメンナサイ」
「髪の毛一本一本、肌のキメ、視線、服や髪の動き。全てに魂を込めるのよ!いい?今回はこれだけで勘弁してあげるけど、次からはもっと突き詰めていくからね!」
「ハイ、ワカリマシタ」
ん?キリグの様子がおかしいぞ?私、他に改善点がないか聞かれたよね?答えたよね?何か悪いことした?
「大丈夫?」
「ダイジョウブデス」
「ねぇ、何やってるの?面白くないよ?」
「……お前のせいだ。自覚してくれ!」
えー、私のせい?違うもん!そういえば、報連相ちゃんとやれって言われてたっけ?キリグにポーンと任せてしまおう!
「キリグ、ばあやとお母様とナギ様に報連相してね!任せたよ!」
「なっ!ホウレンソウってなんだ?ほうれん草のことか?食べ物で何するんだよ?」
「報告、連絡、相談のことだよ!それじゃ、よろしくね!私これからじっくりと考えたいことが…」
「考えたいことを考えるのはいいけど、報告相談する内容を決めてからにしてくれ!なんでも僕にまかすな!」
「そこは男らしく(※問題発言)まかせろ!とかいうところでしょう?」
ケチだな。
「そんなの知らねえよ!お前は聞いてないのか?五芒星の子息子女でのお茶会を!」
「え?何それ?初めて聞いたけど?てか、五芒星って何?」
「…そこからかよ!
・歴史・法律のドロワシオン
・武官・軍部のヴィジラン
・経済・財政のリュクシュール
・文官・情報のトリスタン
・新参で元皇族のブリシオ
の5大公爵は知ってるだろ?そこに星である皇族で五芒星だ」
「ふ~ん。で?私、仲間外れなんだ。誰が主催したのかな?別にいいけど」
「エミールだ」
「星の私がいなければ五芒星みたいな大層な名前じゃなくてただの5大公爵じゃない?」
「…エミールは自身の皇族の血が星としての役割をなすとでも考えてるんじゃないのか?」
私を仲間外れにしたのを知ったらお父様が本気でエミールを潰しにかかりそうだけど・・・・。大丈夫かな?
まあ、私がそんなカッチリしたお茶会に参加できるとも思えないし、このままでいいや。
「とりあえず、頑張ってね五芒星のお茶会。いつ開催されるの?」
「……次の五芒星会議の時だ」
第一部アニオタ皇女、誕生!完了です!
水曜日から第二部五芒星に入ります。明日は活動報告で超重要な情報が出てくるのでそちらもどうぞ!もしかしたら本編にも乗り遅れちゃうかも?!
引き続きよろしくお願いします!




