↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
53/54

第四十八話






 1945年1月5日から発令された『南号作戦』は最初から気合の入れようが違っていた。


「可能な限りの貨物船とタンカーを南方に送り込むのだ!! 一グラムでも一ミリリットルでも資源を内地に還送するのである!!」


 海上護衛司令長官の野村大将は日吉の司令部にてそう訓示していた。

 まず最初に開始されたのが1月9日にサンジャックを出港した『ヒ86』船団であった。

 船団は低速のタンカーを含むタンカー9隻と貨物船11隻となっておりその護衛には岸福治中将を司令長官とする第一護衛艦隊が務めていた。



 第一護衛艦隊

 司令長官 岸福治中将

 独立旗艦『香取』

 第101戦隊

 『対馬』『大東』『鵜来』『日振』『第23号』『第27号』『第51号』

 第102戦隊

 『屋代』『昭南』『久米』『稲木』『第2号』『第33号』『第34号』『第35号』

 第103戦隊

 『粟国』『宇久』『羽節』『竹生』『崎戸』『第18号』『第25号』『第60号』『第67号』

 第一護衛空母戦隊

 『大鷹』

 【零戦12機 九七式艦攻12機】

 『海鷹』

 【零戦12機 九七式艦攻12機】




(何としてもこの輸送船団は内地に連れて帰らないとな……)


 岸中将は旗艦『香取』の艦橋で航海しながらそう思う。フィリピン戦線は今のところは膠着していた。米軍はレイテ島を橋頭堡にしてルソン島を目指す方向ではあったが、その引っ張り役であるマッカーサーは突入した近藤の直卒隊と西村中将の第一遊撃部隊第三部隊の艦砲射撃で吹き飛ばされ戦死しておりあまり勢いが無かったのである。

 その為、今のうちに南方の資源を内地に持って帰るのは好都合であったのだ。海上護衛総隊司令部は第一護衛艦隊の他にも澁谷少将の第二護衛艦隊が護衛輸送に参加しており今は往路で『ヒ87』船団(タンカー14隻、貨物船16隻)を護衛しながら南方に向かっているのである。

 結果的に『南号作戦』は3月20日まで実施され、第13次の運航船団が編成され内地と南方を何度も往復したのである。

 無論、米海軍も輸送船団が活発化しているのは承知しており機動部隊ではなく潜水艦隊を派遣して航路の妨害を試みた。しかし、護衛する護衛艦隊も対潜兵器を更新しており全艦に三式水中探信儀は元より四式水中聴音機等も搭載しているので発見次第、米潜水艦を追い立てて対潜噴進砲や三式爆雷等をぶち込んで撃沈又は撤退させるのである。

 だが、米潜水艦隊もタダで負けてやるつもりはなく、幾度となく襲撃され撃沈した艦船は存在した。

 喪失したのはタンカー4隻と貨物船2隻、海防艦5隻であり潜水艦の襲撃だったもののそれ以外は無傷で内地に資源を還送する事に成功するのである。燃料に関しては実に320万キロリットルの還送に成功しており他のボーキサイトや鉄鉱石や生ゴム等も合わせて22万トン近い還送に成功している。

 海軍と海上護衛総隊司令部としてはもう少し続けるつもりだったがウルシー環礁に偵察飛行しに来た『彩雲』からの報告でウルシー環礁に停泊する大型空母の数が増加していた事で沖縄への侵攻の公算大と大本営はそう判断し作戦の中止を発令するのである。


「直ちに出撃準備を整えるように指令を出せ。沖縄にも警戒警報を出すんだ」

「はッ」


 報告を受けた近藤は直ぐに沖縄に警戒警報を出させ、出撃可能な聯合艦隊全艦に対し出撃準備を発令するのである。


「参謀長、出撃可能な艦隊はどのような形だ?」

「書類は此方になります」


 近藤の問いに白石参謀長はそう言って書類を近藤に渡す。




 第一艦隊

 司令長官 宇垣中将

 参謀長 森下信衛少将

 旗艦『大和』

 第一戦隊

 『大和』『武蔵』『長門』『陸奥』

 第七戦隊第二小隊

 『鈴谷』『熊野』

 第一水雷戦隊

 『阿賀野』

 第七駆逐隊

 『曙』『潮』『漣』『響』

 第十七駆逐隊

 『浦風』『磯風』『谷風』『浜風』

 第十八駆逐隊

 『霞』『不知火』『初霜』『白露』

 第一防空戦隊

 『瑞鳳』

 【零戦27機 天山3機】

 『隼鷹』

 【零戦51機 天山6機】



 第二艦隊

 司令長官 南雲中将

 参謀長 木村昌福少将

 旗艦『霧島』

 第三戦隊第二小隊

 『比叡』『霧島』

 第五戦隊

 『妙高』『那智』『足柄』『羽黒』

 第十四戦隊

 『穂高』『天塩』

 第二水雷戦隊

 『能代』

 第二駆逐隊

 『早霜』『秋霜』『清霜』『鈴波』

 第三十一駆逐隊

 『長波』『高波』『大波』『清波』

 第三十二駆逐隊

 『浜波』『藤波』『早波』『巻波』




 第三艦隊

 司令長官 松田千秋少将

 旗艦『伊勢』

 第二戦隊

 『山城』『伊勢』『日向』

 第六戦隊

 『青葉』『衣笠』『古鷹』『加古』

 第四水雷戦隊

 『矢矧』

 第八駆逐隊

 『山雲』『満潮』『時雨』『初春』

 第二二駆逐隊

 『夕立』『村雨』『春雨』『五月雨』

 第二四駆逐隊

 『海風』『山風』『江風』『涼風』





 第一機動部隊

 司令長官 山口多聞中将

 参謀長 大林少将

 旗艦『信濃』

 第一航空戦隊

 『信濃』

 【『烈風』96機 『彩雲』6機】

 『大鳳』

 【『烈風』60機 『彩雲』6機】

 『加賀』

 【『烈風』72機 『彩雲』6機】

 第三航空戦隊

 『飛龍』

 【零戦60機『彩雲』3機】

 『雲龍』

 【零戦27機 『流星』27機 『彩雲』3機】

 第五航空戦隊

 『阿蘇』

 【同上】

 『生駒』

 【同上】

 第二防空戦隊

 『龍鳳』

 【零戦27機 『天山』3機】

 『飛鷹』

 【零戦51機 天山6機】

 第三戦隊第一小隊

 『金剛』『榛名』

 第八戦隊

 『利根』『筑摩』

 第十三戦隊

 『石狩』(元『ヒューストン』)

 第一護衛戦隊

 『五十鈴』『名取』

 第六十一駆逐隊

 『秋月』『照月』『涼月』『初月』

 第六十二駆逐隊

 『新月』『若月』『霜月』『冬月』

 第六十三駆逐隊

 『春月』『宵月』『夏月』『満月』

 第十駆逐隊

 『夕雲』『巻雲』『風雲』『秋雲』

 第五十三駆逐隊

 『槇』『樅』『樫』『榧』

 第五十四駆逐隊

 『楢』『櫻』『柳』『椿』






 第二機動部隊

 司令長官 角田覚治中将

 参謀長 古村少将

 旗艦『瑞鶴』

 第二航空戦隊

 『翔鶴』

 【『烈風』72機 『彩雲』6機】

 『瑞鶴』

 【『烈風』72機 『彩雲』6機】

 『銀鶴』(元『イントレピッド』)

 【『烈風』84機 『彩雲』6機】

 『鳳鶴』(元『ホーネット』)

 【『烈風』72機 『彩雲』6機】

 第四航空戦隊

 『天城』

 【零戦27機 『流星』27機 『彩雲』3機】

 『葛城』

 【同上】

 『笠置』

 【同上】

 第三防空戦隊

 『千歳』

 【零戦27機 『天山』3機】

 『千代田』

 【零戦27機 『天山』3機】

 第十一戦隊

 『駿河』『常陸』

 第七戦隊第一小隊

 『最上』『三隈』

 第三十二戦隊

 『球磨』『多摩』

 第二護衛戦隊

 『長良』『阿武隈』

 第四十三駆逐隊

 『松』『竹』『梅』『桃』

 第五十二駆逐隊

 『桑』『桐』『檜』『杉』

 第六十四駆逐隊

 『花月』『清月』『大月』『葉月』

 第六十五駆逐隊

 『山月』『浦月』『青雲』『紅雲』



 第六艦隊

 司令長官 醍醐忠重中将

 第1潜水隊

 伊13・伊14・伊400・伊401

 第15潜水隊

 伊36・伊44・伊47・伊53・伊56・伊58・伊351・伊361・伊363・伊366・伊367

 第16潜水隊

 伊369・伊372・波101・波102・波103・波104・波105

 第34潜水隊

 伊156・伊157・伊158・伊159・伊162・伊165・呂46・呂50・呂109

 第11潜水戦隊

 『長鯨』伊201・伊202・伊373

 第31潜水艦基地隊

 伊8・伊12




 GF直卒隊

 司令長官 近藤信竹大将

 旗艦『高雄』

 第四戦隊

 『高雄』『愛宕』『摩耶』『鳥海』

 第三水雷戦隊

 『酒匂』

 第四駆逐隊

 『野分』『嵐』『舞風』『萩風』

 第十五駆逐隊

 『黒潮』『親潮』『陽炎』『早潮』

 第十六駆逐隊

 『初風』『雪風』『天津風』『時津風』




 以上、7個艦隊がいつでも沖縄に行ける形になっていたのである。


「基地航空はどうだ?」

「はい、小沢中将の一航艦と山縣の五航艦はそれぞれ奄美大島や徳之島、種子島、鹿屋等に進出し偽装しています」


 マリアナ沖海戦から戦力の回復に務めていた第一航空艦隊は戦闘機720機、艦爆480機、艦攻360機、陸攻360機、偵察機108機まで回復し滑走路等を大規模に拡張した徳之島や奄美大島、種子島等に配備され航空偵察からバレないよう偽装すらしていた。


 第一航空艦隊

 司令長官 小沢中将

 司令部 種子島

 徳之島配備航空隊

 第343航空隊(『紫電改二』72機)

 第202航空隊(『烈風』72機)

 第251航空隊(『烈風』72機)

 第253航空隊(『烈風』72機)

 第121航空隊(『彩雲』54機)

 第523航空隊(『彗星』36機)

 第541航空隊(『彗星』54機)

 第551航空隊(『天山』48機)

 第601航空隊(『彗星』150機『流星』120機)




 奄美大島配備航空隊

 第171航空隊(『彩雲』36機)

 第221航空隊(零戦72機)

 第261航空隊(零戦72機)

 第263航空隊(零戦72機)

 第341航空隊(『紫電改二』72機)

 第503航空隊(『彗星』36機)

 第521航空隊(『彗星』36機)

 第652航空隊(『彗星』120機『流星』102機)

 第653航空隊(『彗星』120機『流星』90機)

 第802航空隊(二式大艇12機)



 種子島配備航空隊

 第265航空隊(零戦72機)

 第301航空隊(零戦54機)

 第721航空隊(一式陸攻96機)

 第751航空隊(一式陸攻54機)

 第761航空隊(一式陸攻72機)

 第522航空隊(『銀河』96機)

 第524航空隊(『銀河』54機)



 また、山縣中将の第五航空艦隊は司令部を鹿屋に展開していたが一部の航空隊は種子島等にも配備されていたのである。




 第五航空艦隊

 司令長官 山縣中将

 司令部 鹿屋

 鹿屋配備航空隊

 第131航空隊(『烈風』54機 『彗星』54機)

 第132航空隊(『彩雲』36機)

 第205航空隊(零戦72機)

 第602航空隊(『烈風』72機『彗星』120機『流星』120機)

 第603航空隊(『烈風』72機『彗星』90機『流星』120機)

 第701航空隊(一式陸攻54機 『銀河』54機)

 第762航空隊(一式陸攻54機 『銀河』54機)




(今度は決戦だな……)


 報告書を見ながら近藤はそう思う。海軍はこれだけの準備をして米軍から沖縄を守ろうとしていたのだ。陸軍も海軍の状況を聞いて本気だと判断しており沖縄防衛に増援を出していたりする。





 第32軍

 司令官 牛島中将

 参謀長 長少将

 第24師団

 第27師団

 第28師団(宮古島)

 第34師団

 第62師団

 独立歩兵第13旅団

 独立混成第22旅団

 独立混成第23旅団

 独立混成第44旅団

 独立混成第45旅団(石垣島)

 独立混成第59旅団(宮古島)

 独立混成第60旅団(宮古島)

 独立混成第64旅団(奄美大島)

 第5砲兵団

 1個独立混成砲兵団

 戦車第16連隊

 戦車第27連隊




 前年の1944年から沖縄に向けて大陸から海軍から派遣された一等輸送艦や二等輸送艦で輸送はされており、兵、弾薬等は十分に備えられていたのである。また、沖縄の住民も学童や老人の大半は内地等に疎開していたが一部は間に合わず、沖縄本島北部に疎開するという手段が取られていた。


(後は……)


 近藤はそう思いながらカレンダーを見る。日付は3月16日を指していた。近藤は関東方面に展開する三航艦に命令し、戦闘機隊の半分を関西、四国等に移送するよう発令した。

 そして2日後の3月18日、日本近海への偵察に出ていた『彩雲』は日本本土に接近する米機動部隊を発見したのである。


『敵機動部隊発見。空母12隻ヲ伴ウ』


 沖縄戦の前哨戦でもある九州沖航空戦が開始されるのであった。






ちゃっかり『信濃』や史実で早めに沈んだ艦船とかいますが次話で説明予定

御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
第三十二戦隊と第二護衛戦隊に長良がありますが?
長かった!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。