第七話地龍。
嵐山様の伝達により風の里の危機を知った私達。
そして涙を流し震えている風花ちゃんと彼女の肩に手を当て励まそうとしていた私。
するとはくさい様が口を開く。
「ふむ………………あの嵐山が………………………まさか。」
そんな言葉を吐き出し苦しげな表情を見せたはくさい様。
「はくさい様…………………あの…………嵐山さんってどんな人なのでしょう?」
「ああ……………風の里の嵐山…………最も…………風忍らしい男だった。」
◇
はくさい様の目が遠くを見ていた………。
浸ってる……………なんか浸ってカッコつけて自分に酔ってる……………。
なんだろうこのおじいちゃん………………。
なんか怖いんだけど……………………………。
何かを語ろうとしている。
カッコつけて………風花ちゃんにカッコイイって思わせようとしているのだろうか。
◇
私はそんな事を考えていると……………はくさい様の顔が真っ赤になり震えていた。
「あ……………………………。」
私は気がつくと…………はくさい様はどうやら怒っているようだった。
「いかづちーーーーーーーーーーーーっ!?」
「お前の口はどうしてそんな正直になんでも言ってしまうんだ!!バッカモーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!」
◇
◇
◇
クドクド………クドクド………………小一時間………。
私への小言が止まらないはくさいおじいちゃん。
その時………………口を開いたのは風花ちゃんだった。
「あの……………はくさい様…………………………もうこれ以上は…………………………。」
ピキっと額に血管を浮き出させたはくさい様。
「はっ………………ああ…………すまんなあ………風花ちゃん………………だが……………敵はやはり…………あの『土忍』なのだろうか……………」
「土忍…………………………でしょうか……………でもあの里は確か……………………遥か地下にある里だとか…………………そしてあの里の『頭領』でもあるあの方は…………………………。」
「ああ………………土忍頭領……………『土羅伍』じゃな。」
すると…………………はくさい様がいち早く何かを察した様子だった。
「いかづち………………きたぞ。」
その瞬間……………私達はフッとその場から消した。
そして里の入り口へと姿を現した。
「来るぞいかづち。」
「うん………………………………………。」
「ここかあ…………………………。」
一人の男が目の前に姿を見せた。
「あれえ!?……………おやおや……………そこに見えるのは……………………………。」
はくさい様を目にし……………そう笑みを浮かべたその男。
「あなたは誰!?」
「んんっ!?こいつだろう?白齋ってのは。」
そういいながらはくさい様に指を指す男。
「違うわ!!」
「なにっ!?」
私の声に驚きこちらを凝視してくる男。
「この人はそんな名前じゃないわ。」
「なんだと……………………どういう意味だ?」
「この人はね…………………」
私はそう告げ………………キッと思い切り指を指した。
「この人は『は・く・さ・い』様よ!!!」
ババーーーーーーーーーーーンっと、どこからともなく効果音が聞こえた気がした。
すると隣でプルプルと小刻みに震えているはく さい様。
「おい!!いかづち!!遊んでいる場合ではないぞ!!」
上空からそう声をかけてきたのはたかおだった。
するとゴゴゴと地面が震えだした。
「さあ来たぜえ………………そして見るがいい…………我が魔神具を!!!」
そう言い放ち男が取り出したのは一本の杖だった。
「我が名は土忍…………………………『地極』……………しかもな………………………俺は土忍頭領『土羅伍』を殺した者………………我が土忍の魔神具は今この手にある…………………………………!」
「なんじゃと!!???あの『土羅伍』を殺したじゃと!!???」
「ああ…………………正確にはこの魔神具を我がモノとする為に奪い取り殺した…………とでも言うべきか。」
ニヤリと笑みを浮かべた地極。
そしてあまりのショックだったのだろうはくさい様は震えていた。
「さあ……………我が土忍の魔神具でお前達を殺し………………そしてその魔神具を渡してもらおうか。」
すると茶色い光を放ち始めた『地極』の魔神具である杖。
そして彼の背後の地面から激しい音を立て姿を現したのはなんと土の龍だった。
「あれは!!????」
「アレは『地龍』じゃ……………………………まさか本当に…………あやつは…………………あの『土羅伍』を倒し…………魔神具を手にしたとでもいうのか!!???」
そして地龍が激しい咆哮をあげたのでした。
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