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赤リンゴの回ー6

「フゴー!」


「フゴゴ!」






ゴブリンに続きオークまで出てくるとは…

赤黒い色の豚が二足歩行してる、棍棒もってブンブン振り回してる

足は蹄だけど手は五指あるのか全体的にずんぐりむっくりだけども

顔はまさに豚ですな。

西遊○の猪○戒の欠片もなくただの豚ですな。

ゴブリンよりも背は高い、全体平均身長160~70位か。


なによりもゴブリンとオークが戦っとる。

緑の小鬼とピンクの二足歩行する豚が戦っとる、なんていうファンタジー!!


家に隠れながら村長と一緒に成り行きを見守る。


お互い木の棒しか武器がないので凄く泥臭い戦いになってるが

たがその中でも一際目立つ奴がいたそうヘイヌだ村長曰くヘイヌは村一番の強者らしい。

確かにバッタバッタと暴れてらっしゃる!



めぇっちゃ雑魚だったけど、俺もよくある異世界チート能力を手に入れてしまったか。


数ヶ所で戦闘不能になったオークやゴブリンが地面に突っ伏し伸びているが……



明らかに劣性だ。

まずオークは数が多い、恐らく100匹位いるはずだ。

それに比べてゴブリン陣営は60、しかも小さな子供ゴブリンもいるし村長のような年老いたゴブリンもいて実質動き回って戦闘に参加しているのは30だ。





豚共は年に数回来て子供を拐い他の大陸に奴隷や強制戦士として売りに出すそうだ。

村長は犬歯が砕けんばかりに力を内側に籠め、そう説明してくれた。




「ギィーギィー」「ギィギー」

遠くから甲高いゴブリンの声が聞こえる。

子供ゴブリンが連れ去られ檻のようなものに入れられていく。

檻の中には様々な種族の亜人がいた、皆小さい。確かに子供ばかりだ。



村長が憤怒に染め上げられていくヨロヨロと歩きながら家の奥からロングソードを持ち出し戦闘に加わろうとしている。


俺は思わず止めに入る

「ちょちょちょちょ無茶ですよ村長!」

ロンドンソードは錆びてボロボロだ、それじゃ何も切れないって。

そもそも持ち上げられず引きずってる、行ってもただの的になるだけだ。


「止めないで下さいテトラさん、今日ばかりはあの豚共を皆殺しにてくれる!これでも昔は亜人帝国の軍人だったので荒事は得意ですので!」



村長が俺を押し退け家から出ようとするが



「テトラさん!退いてください!」


割れんばかりに叫ぶ村長だけど

俺を押し退ける力もない


泣き叫ぶように叫ぶ子供ゴブリンや他種族の亜人の子供、ヘイヌも必死に動き回っているがもはやじり貧だ…他のゴブリン達も次々と蹂躙されていく。


怖い、正直怖いけど

ここで行かなきゃ男が廃る!!



「村長!どこの世界でも変わらない確定事項が有るって知ってます?」


村長は困った顔で俺を見上げる


「悪いことしたら因果応報で裁かれるって事です!豚共にとってはそれが今です!」



決まった



俺フルチ○だけど決まった!


全裸だけど決まった!


今です!じゃなくて今でしょ、の方が良かったかな


「テトラさん!」


「はい」


「早く退いてくださいこのままじゃまた子供達が連れ去られてしまう」


あれ?全然村長に届いてなかったみたい俺の思い


「豚共は俺がぶっ倒してくるんで村長はここに居てください」


「いや、しかし?」



トウ!!勢いよく戦場に向かう

救世主ってこういう事だったのかと納得。

チート能力よ今こそ顕現しなさいと心の中で叫ぶ




「フゴ~?」「フゴフゴ!!!」「フゴ~」「フゴ!」


オークが騒いでるフゴフゴ煩い


おそらくだか

「皆見ろ人族がいる」「なんでここに人族がいる」「とりあえずコイツも捉えて売ってしまえ」「了解」

みたいな感じだろ!


改めてオークの顔をじっと見る。

赤黒い肌、楕円形の様な顔は骸骨に部厚い肉を貼り付けたような厳めしさ、突き出た鼻と頭頂部にやや垂れ下がった耳が特徴的だな

目はゴブリン同様に真っ白、髪の毛も白い毛がパヤパヤ

口は歯茎が常に丸見えで臭そうな息を吐き出してる、全体的に弛んだ皮膚が豚感を強調してるな。



しかしどうすっかなと100匹近くを一々相手するのもなと考えていると3匹のオークが俺に襲いかかる。



ふむ!やはり遅いなヘイヌの時と一緒だスローモーションのようにオークが動いている。


前から来たオークは棍棒を振りかぶった瞬間にジャンピングニーで顔を潰す。オークのデカい鼻から赤黒い血が飛び出す。

そのまま後ろに倒れるオーク、地面に着地と同時に倒れたオークの顔面目掛けて思いっきりサッカーボールキック、オークからゴキンという音がしたがとりあえず無視。


倒れたオークの手からこん棒を奪い左右から迫るオークに対応する、まずは右側のオーク、丁度こん棒を振り下ろそうとしている、


「だから遅いって」


野球スイングで右側オークの顔面を破壊、鼻や口から盛大に血を撒き散らす。

振りかぶった状態で痙攣しながら倒れていく。



ピリ



ん?左側を見るとオークが満面の笑みでこん棒を振り下ろしていた。棍棒と俺の距離は30㎝程だ。


「まぁ当たらないけどね」


本来ならここで俺はペチャンコになるだろうがそうは問屋が卸さない。なんたってオーク達スローモーションだから。

余裕で躱し今度は片手でこん棒を持ちテニスサーブの要領でオークの脳天をかち割る。


「フギィ」という断末魔と共に唾や血を身体に浴びる。

オークの頭はひしゃがれ前のめりに倒れる。






「ギィーーー!!!」

みるとヘイヌが満面の笑みでこっちを見てピョンピョンと飛んでいる


なんか嬉しそうだ。






さてやれるだけやってみますかね!

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