第三話 翌朝の賢者時間
朝陽が宿屋の木製窓から差し込み、
部屋を柔らかく照らす。
ベッドの上は三人の裸体が絡み合ったまま、
シーツは蜜と汗でぐちゃぐちゃ。
空気には甘酸っぱい女の子の匂いが濃く残っている。
ユリカは天井をぼんやり見つめながら、
ゆっくり息を吐いた。
「……はぁ……」
猫耳はピクリとも動かず、
尻尾はだらんと垂れ下がっている。
昨夜のチャージはついに1万2000を超え、
身体中に力がみなぎっているはずなのに…
今はただ、妙な虚無感だけが胸に広がっていた。
(……賢者タイム、キター……)
隣では、みるくとみゅーがまだ眠っている。
みるくはユリカの左腕に顔を埋め、
長いエルフ耳をぴったり寄せて、
幸せそうな寝息を立てている。
耳の先端が少し赤く腫れていて、
昨夜の耳責めがどれだけ激しかったかを物語っている。
みゅーはユリカの右側で、
爆乳に頰を押し付けるように丸まって寝ている。
太ももには昨夜の痕がうっすら残り、
秘部はまだ少し腫れぼったい。
ユリカは二人の頭を優しく撫でながら、
心の中で呟く。
(……可愛いなぁ……こんなにトロトロにしちゃって……でも今は……なんか……何もしたくない……)
ステータス画面を頭に浮かべる。
【メスイキパワー チャージ:12,450/∞】
【現在の状態:超絶強化モード(攻撃力・魔法力・耐久力すべて∞級)】
【賢者タイム:発動中(性欲・戦意・モチベ一時低下)】
(……賢者タイムって、異世界転生しても適用されるのかよ……神様、アホすぎるだろ……)
ユリカはため息をつきながら、ゆっくり起き上がった。
身体は軽い。
昨夜の3Pでチャージしたエネルギーが、
筋肉や骨まで浸透している感覚がある。
でも心は……妙に冷静で、ちょっと冷めている。
ベッドの端に座り、窓の外を見る。
村の朝は穏やかだ。
市場の準備をする人々、冒険者ギルドの看板が揺れる様子、遠くで魔物の遠吠えが聞こえるけど、村の中は平和。
(……この世界、転生者だらけだって言ってたっけ。私みたいに変態能力持ちもいるんだろうな……でも今は……もうちょっと寝ていたい……)
後ろから、みるくがむにゃむにゃと目をこすりながら起き上がる。
「……ん……ユリカさん……おはよう……」
みるくの声はまだ甘く、耳がピクピク動いている。
昨夜の耳責めで敏感になりすぎて、
朝の空気の流れだけでビクッと反応する。
ユリカは振り返り、みるくの耳をそっと指で撫でた。
「ん……おはよ、みるくちゃん。耳、まだ腫れてるね……ごめん、やりすぎた」
みるくは顔を赤くして、ユリカの胸に額を押し付ける。
「……いいの……ユリカさんに……耳、全部奪われちゃったみたいで……もう、他の人に触られたくない……」
その言葉に、ユリカの胸が少し温かくなる。
賢者タイムの冷めた心に、ほんのり火が灯る。
「ふふ……じゃあ、今日は耳責めお休み?」
「え……? いや……お休みじゃなくて……もっと……優しく……してほしい……かも……」
みゅーも目を覚まし、眠そうにユリカの腰に抱きつく。
「ユリカさん……おはよう……私……まだ腰、抜けたまま……も……ユリカさんの匂い、嗅ぐだけで……また疼いてきちゃう……」
ユリカは二人を抱き寄せ、額にキスを落とす。
「……今日はちょっと、賢者タイム入っちゃってる。昨夜、めっちゃイカせすぎたせいかな……性欲ゼロ……戦う気も起きない……でも、二人を抱いてるだけで……なんか、幸せ……」
「賢者……タイム?」
「えへへ……ユリカさんも、そうなるんだ……可愛い……」
二人はユリカの両側から寄り添い、
耳元で囁きながら、優しく身体を撫でてくる。
無理にエロくしようとせず、ただ温もりを共有する。
「今日は……ゆっくりでいいよ……私たち、ユリカさんのエネルギー源なんだから……疲れたら……休んで……」
「うん……朝ごはん、食べに行こう?
村のパン屋さん、美味しいんだよ……」
ユリカはふっと笑って、二人を抱きしめた。
「……ありがとう。じゃあ、今日はデートだね。
三人で村散策して、美味しいもの食べて……夜になったら、またチャージ再開しようか」
「うん……夜は……耳、もっと……」
「私も……尻尾で……いっぱい……」
ユリカの尻尾が、ようやく少しだけ元気に揺れ始めた。
賢者タイムはまだ続いているけど、
二人の温もりが、少しずつ心を溶かしていく朝だ。




