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異世界”半”転移譚  作者: 武ノ宮夏之介
第六章「瞬介の体育祭」
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プロローグ「新たな生活」

「おはよう、半田。もういいのか?」


「おはよう、なんとかな」


「半田君、おはよう! 大丈夫?」


「おはよう、うん。大丈夫」


入学式にも出席できず、2学期の始業式にも出席できないという3学期の開始にもなんらかの予想がされそうな俺は、1人遅れての退院からの2学期開始で、クラスメイトに声をかけられたり、同情されたり、3学期の賭けの対象になったりしながらも教室に入って過ごしていた。そこへ――


「瞬介、おはよう! もう体は大丈夫なのか?」


「誠太、おはよう。ああ、まぁな……」


「おや? 含みがあるけど、どうしたんだ?」


俺は、スマホのメッセージツールを開くとあることを入力した。


"それが誰かにつけられてるようで"


「? ……そっか。これは悠人案件だな」


「まあ、だから悪いが……」


「分かってるよ」


ということでその話は、悠人たちと合流してからの話となった。


授業が終わり、放課後の後――


悠人に連絡を取った上で、俺は誠太とともに悠人の家へ向かうことになったので徒歩で歩きながら、一言目に呟くように誠太が聞いてきた。


「……どうだ?」


「気配があるな」


そんな話をした後は、適当にゲームやアニメの話をしながらも向かった。




「瞬介くん、気配ってどれくらいの規模で分かるんだい?」


「そうだな……与えられた屋敷分くらいは」


「……いや、おいらたちには分からないんだけど」


「この家からはどうなんです?」


明花の質問に、俺は意識を集中して――あ、いた。


「いるな」


「どれどれ……」


ということで、東郷邸の防犯カメラで竹林さんに見てもらってその場面を映していた。


「あれかい?」


「あの車に乗ってる……一応聞くけど、知り合いじゃないよな?」


知らないという言葉に俺はやっぱりなと答え、ため息を吐いた。


「家に帰るときもさ、着いてきててひと気がなくなるまで外で時間潰して、必死に巻いてそれで帰ったんだよな……」


「……ああ、家族に迷惑がかかるかもしれないからだね」


「多分、家族になんかあったらキレると思うからな。瞬介」


「……うるせー」


それでどうしようか悩んでることを話すと――


「では、しばらくここから通うというのはどうなんです?」


と明花が言ってきた。

さすがにそれは、こっちに迷惑が掛かると思うし……。


「瞬介くんの家族が了承するならばなんだけど……」


そこで兄の悠人が代替え案を出してきた。

それは――


「はぁ~……」


自分の家があるのに、1人暮らしをしなきゃいけないという情けなさ。

まぁいいかと俺はレンタル式のアパートで大の字になって寝ていた。

ちなみに、ご飯なんかもデリバリーだ。

両親にはそれだけのお金を自分の口座宛てに振り込んでもらっている。


さらに誠太の母親に相談して、俺をつけてる連中のことについて色々調べてもらうことになった。警察の捜査力ならば解決するまで安心だろう。


いつものように鍛錬をお願いしたら、念のために休むんだと言われた。

そう言われたら俺としても何もせずにいるしかない。


なんせ今の俺は、向こうで全力を出した代償によるなんの制限もない全力の状態なのだから。


深夜、誰もいない中で黒い服で一回だけ走ったら……普通に車抜かしちゃったからな。

夏休み終える前に比べれば明らかなレベルアップしすぎ問題である。


もうちょっとしたら、悠人の家で体力テストをしたほうがいいだろう。

なんせもうすぐ体育祭なのだから、俺の場合それでどれくらい加減すればいいのか分からないのだ。


体育祭は、10月初旬。

しかも今回は近隣の高校との合同体育祭という、全王会議の闘技会みたいなイベントがあるのだ。もちろん、悠人も参加する。




……まぁ向こうで来る日も来る日も、修行に明け暮れてたからなんだけど。

それが全開状態だとこうなるのかという不具合が発生していた。

ラビィたちとしては、闘技会のためにと思ってくれてたことが裏目になってるし。




そんなわけで俺は寝ることにした。




それから一週間は休んでたが、そろそろ大丈夫かなとおもい鍛錬を再開した。

ちなみに鍛錬一日目の今日は悠人兄妹、誠太とともに驚愕する結果となった。

もはや2人だけでは相手にならず……という感じで主に俺は自分に物理的な負荷を加えての鍛錬をすることにした。


また何かあるといけないと思い、鍛錬してるけど……そろそろ人間辞め始めてると思う。

てか、誠太に言われたことだ。

タイピングなんかも誠太並にできるようになったし、勉強ももうかなり進んでしまっている。ヒント、病院は基本暇である、だ。


そんな訳で未だつける人がいる中、アパートから学校に通いある日のホームルーム。


「では、来月の4日に開催される体育祭の出場競技について――」


「半田くんをリレーに!」


「半田は、リレーで」


「俺も、半田がリレーのほうがいいと思います!」


ということで俺はリレーを担当することになった。

それというのも、全国大会にも出場経験のある3年の先輩に勝ってしまったからだ。別に俺としてはただどれくらいが一般的な速さをと見ていただけなのだが、なぜか勝負という流れになったのだ。


「はぁ~……」


こうして俺は、体育祭に参加せざるを得なくなってしまった。

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