王の勝手
ザガトは今王城の玉座の間にいる。不本意ながら。
「して、ザガト狼王オガミの件礼を言うぞ。」
「別に。」
王の前でもザガトはザガトである。ぶれない。周りの兵士が騒いでも。
「そこで我が国に仕えんか?」
「お断りします。」
「そこをなー」
「絶対に拒否します。」
「そうか。残念だ。今回の報酬だ。受け取れ。」
ザガトには金貨の入った袋が渡された。
「どうも。」
ザガトが去ろうとすると
「ああ、ちょと待て泊まっていかんか。」
「はあ。」
「それぐらい良かろう。」
ザガトは王城に泊まることとなった。
(まずいな、あれだけの力を持つもの野放しにできん。)
シュレイド王国十三代目国王アーカンド・ガーナ・シュレイドは頭を抱えていた。ザガトだ。
(他の国もあれを勧誘するだろう。やつが他の国に仕えてはどうなるか。)
「失礼します。」
「うん、召し使いか。」
「はい。」
入ってきたのは召し使いだった。
(しかしこやつ目的はなんだ。実力を示し仕えてもらってはいるが。信用できん名も名乗らない。)
「なんのようだ。」
「死神はおとなしく泊まるようです。」
「そうか。さがれ。」
「では。」
(これで少し猶予ができたな。)
コの世界は色々あるようだ。
「たくっあのじいさん面倒なことさせやがって。」
召し使いだ。
(さてと、死神についてどうするか。始末かいや神に気づかれる。様子見か。)
召し使い謎だ。
「あのじいさん俺をどうすんのかね。」
ザガトだ。
(まあ寝るか。)
逃げろよ。