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31、文化祭二日目~後夜祭への熱は高く~

いつのまにか、総合評価が750ptオーバー

評価に至っては300ptに到達……

ありがとうございます!!ほんっっっっとうに、ありがとうございます!!!

今後も、精進いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします!!!!

 光からの電話を終えた護は、教室へと戻っていった。

 護が教室に戻ってきたことを知ると、クラスメイト達は一体何があったのかと護に詰め寄ってきた。


「ど、どうしたんだよ?土御門」

「呼び出しなんて、お前……ま、まさか何かやらかしたのか?!」

「なんでそうなるんだよ……何もやらかしてなんかねぇよ」


 クラスメイトたちからのセリフに、護は苦笑を浮かべながら返した。

 その返答に、クラスメイトたちは安堵のため息をついた。

 せっかく、打ち解け始めたのだから、最後まで盛り上がりたいという気持ちを無駄にせずにすんだのだから、無理からぬことだろう。


「てわけだから、後夜祭も参加可能だ」

「おっしゃぁっ!!」

「お前のはっちゃけた姿、しっかりと目に焼き付けさせてもらうぜぇ!!」


 護が後夜祭に参加可能ということを聞くと、なぜか男子たちが異様な盛り上がりを見せていた。

 それは一部の女子も同じだった。

 おそらく、男子の方は本当に、普段からの鉄面皮がはがれることを期待しているだけなのだろう。

 が、彼女たちの場合は、二通りに分かれていた。


 一つは、単純に月美と一緒に盛り上がることができると考えているから。

 もう一つは、男子と同じく、護と月美の普段とは違う姿を見てみたいから、という理由だった。

 前者はともかく、後者の方は今後のからかいのネタを得たいのか、それとも単純に好奇心からなのか。

 いずれにしても、普段なら絶対に見ることのできない護と月美の姿を見てみたい、という想いに変わりはなかった。


「ほら、お前ら!後夜祭が楽しみで盛り上がってるところ悪いが、まだやることは残ってるんだからな?」


 異様な盛り上がりが教室を支配しつつあった中、いつの間にか教室に入ってきた担任が声をかけてきた。

 その声が聞こえると、クラスメイト達は一気に鎮まり、担任に視線を集中させた。


「お、さすがに後夜祭が楽しみでさっさと終わらせたいって感じだな?」

「せんせー、どうでもいいからさっさとやろうぜ~?」

「……たく、生意気に。委員長、号令頼む」


 嫌味のつもりだったのか、そんなことを言ってきた担任に、クラスメイトの一人がそう返していた。

 その返答に、苦笑を浮かべながら、担任は委員長に号令を促した。

 その指示に従い、委員長が号令をかけると、クラスの全員が姿勢を正し、担任に一礼した。


「まずは、二日間にわたる文化祭、本当にお疲れ様!」


 開口一番、担任は早速、生徒たちをねぎらった。

 実際に様子を見に来ることこそできなかったが、廊下を行きかう生徒たちや客人の口から、自分の担任クラスの催しのことを何度も耳にしていた。

 そのため、催しがかなりの好評であったことは知っていた。

 だが、直接、様子を見に行くことができなかったからこそ、教員を呼ぶほどではなかったにしても、こまごましたトラブルに遭遇し、苦労を掛けたとも思っていた。

 だからこそ、素直に出てきた言葉だった。


「この後は後夜祭だ。もちろん、参加するかどうかは自由だから、このまま帰ってもいい。だが、後夜祭に参加するなら、帰宅時は気を付けて帰れよ?いいな?!」

『はい!』


 担任の忠告にクラスにいた生徒は一斉に返事を返した。

 その返事を聞き、担任はさらに連絡事項を口にした。


「それと、明日は休みということになっている。今は楽しかった余韻で感じ取れていないかもしれないが、結構体力を消耗しているはずだ。十分に休んでくれ……おし、それじゃ解散!委員長、号令!!」

「気を付け!礼!」

『ありがとうございました!』


 委員長の号令でクラスメイトは一斉に担任にお辞儀をした。

 それと同時に、担任もお辞儀を返すと、担任は教室から出て行った。


「で、どうする?」

「まだ時間あるけど、先に行っちまうか?」

「いい場所、先に取っておきたいしな」

「なら、行ける奴は行っちまおうぜ?」


 後夜祭はそれなりに混み合うことを経験的に知っているクラスメイトの一人が、そう提案してきた。

 やることがあまりないことが多いこともあってか、その提案に乗り掛かるクラスメイトが多くいた。


「そうね」

「ほら、月美!土御門も!!どうせ暇でしょ?」

「だったら、一緒に行こう!」

「ほら、明美と吉田さんも!!」

「勘解由小路も行こうぜ!!」


 いつの間にか、特に用事がなく、後夜祭に参加することができるクラスメイトたちが護と月美を取り囲み、一緒に会場へ誘ってきた。

 二人だけでなく、ほとんどの時間、二人と絡んでいる三人にも声をかけていた。

 あまりに突然で、時間になるギリギリまで教室で待機していようかと思っていた護と月美は、備えることができず、引きずられるようにして、クラスメイトたちと一緒に後夜祭の会場へと向かってくこととなった。


「え?お、おい、ちょ……」

「ちょ、ちょっとま……引っ張らないでも行くから!!」

「は、はわわわ……」

「おいおい、落ち着けよ。つか引っ張んなって」

「はいはい、落ち着こうね?」


 もっとも、それは佳代と明美、清も同じであった。

 清と明美はもともと行く気であったことと、誘われることも考慮していたのか、心づもりができていたため、焦らないでも一緒に行くことを伝え、引きずられることを回避することができた。

 だが、護と月美と同じく、誘われるとは思っていなかった佳代はそんな心づもりができていたはずがなく、抵抗する間もなく引きずられていくこととなったのであった。

 とはいえ、五人ともそれなりに後夜祭のステージを楽しんだらしく、後夜祭が終了してからしばらくの間、興奮が収まらない状態が続いていたのだが、それはまた別の話。

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