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多美子とおじさん  作者: みゆき
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空腹の援交女子高生

叔母さんの家を飛び出したあげく、ついにはホームレスになった女子高生、多美子は空腹に耐えかねて、伯父さんの家に転がり込みます。多美子はいろいろなえっちなことを言いますが、実際にはそういう行為の描写はありません。社畜伯父さんは姪にそんなことはしません。社畜伯父さんは突然、姪が転がり込んできただけでは、心乱されたりしません。逆に多美子は、優しく迎えてくれた伯父さんに好意を持ってしまいます。二人の共同生活が始まります。これから、社畜伯父さんはどうなるのでしょうか?多美子の好意は伝わるのでしょうか?

 おじさんはいつも寂しそう。


 今井多美子いまいたみこはもう一週間も何も食べていなかった。

最近は御園橋の下が棲家兼寝床になっている。

今週から、梅雨に入ったようで、毎日雨が降り続き、

橋のたもとから動けない。その辺りの草と

橋の下を流れるお世辞にも綺麗とは言えない

御園川の水を飲んでなんとか今まで

過ごしてきたが、それもそろそろ限界にきている。

真冬だったら、すでに凍死していたであろう。

運が良かったことに、今は梅雨だった。


 多美子は雨音で目をさました。もう、空腹で一歩も動けない。

唯一の家財道具である汚れたリュックを開けて、

手で中をかき回して何かないか必死で探した。

汚れた下着、要らないコスメ、役に立たない小さな鏡や櫛、

使い古した歯ブラシと、無くなりかけの歯磨き粉、

重いだけの学校の教科書やノート、筆記用具、生徒手帳。

教科書はそもそも要らなかった。叔母さんの家を飛び出した時、

ついいつもの癖でリュックに詰め込んでしまった。

名前が書いてあるので、捨てるに捨てられない。

見つけられたら身元を特定され、叔母の家に送り返されるだろう。

どれも、お腹を満たすのに役に立たない。全てを橋の下のコンクリートの

上にぶちまけてみた。やはり、何も食べ物がない。視野の片隅に、

小さなビニール袋が目に入った。なんだろう。

多美子はそのビニール袋を右手の親指と人差し指で目の前に持ち上げた。

なにか紙が入っている。


 多美子は思い出した。遠い遠い昔、ママが元気だった頃、

何かあったらこの人を頼りなさいと言って、多美子に持たせてくれた。

多美子が叔母さんの家を飛び出す時にリュックの中にいろいろ詰め込んだが、

その時に、なにげなく他のものと一緒に詰め込んだのだ。



最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。ご意見、ご感想などをいただけるとありがたいです。

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