第八話 悶絶
私たちは楽しい朝食を終え、食後の紅茶を飲んでいた。メイドたち3人はそれぞれ仕事があるため去っ
て行った。シャードだけなぜか未練がましい顔をしていたが。
「ねぇノヴァ。この後庭に行くのだけれど一緒に来る?」
私は隣に座るノヴァに声をかけた。身長差によって意図せずに上目遣いになっていた。
「っ...!?い、いいよ。散歩か?」
ノヴァの顔が少し赤くなったような気がするが、私にはそれがなぜか分からなかった。私は席を立ち、エスコートされながら庭に向かって歩き出した。
「きゃっ!?」
私は廊下に敷かれている絨毯に躓き、ノヴァの腕に反射的にしがみついた。
「だ、大丈夫か!?」
「ご、ごめんなさい!ちょっと躓いちゃって...」
するとノヴァは私をお姫様抱っこして歩き始めた。
「ちょっと!?」
「ん?どうした?」
「どうした?じゃないのよ!急にこんなのされたら驚くでしょ!?」
人生で初めて誰かにお姫様抱っこをされて私はパニックに陥った。私は耳まで真っ赤になってノヴァの胸を叩いた。だが、力は全く入っていなかった。
「いやぁ、怪我したら危ないだろ?大丈夫、庭までだから。」
ノヴァは一切の悪気がなく、純粋な好意でやってくれている。それが余計に私の心を暴れさせた。私は抵抗を諦めて、そのままノヴァの胸に頭をこてんと預けた。ノヴァは再び歩き出した。
私たちの死角からシャードが写真を撮っていたが、相変わらず気が付かなかった。一日はまだまだ始まったばかりだ。
こんにちわ。第八話はさっそくカメラのレンズが向いていますねぇ…
今後もメイドたちの話や、ノヴァの話も書いていきますのでお楽しみに!




