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世界の終末が望むとき、神々は迷宮を制覇する  作者: 柊ヒイラギ
第一章:ギルド名『フィンブルヴェト』
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恐怖

前回のあらすじ

アーティファクト強すぎー

「こっからはまじで本気だ。手加減も舐めた態度もなしの真剣勝負。」


 ファルタは双剣『リサナウト』を抜く。


「双剣秘術、『カミカクシ』。」


(双剣秘術?聞いたことないな。何が来るかわからないし、とりあえず全力で予測しろ.........ここだ!)


 レイシャの予測は当たり、後方から迫っていたファルタの下に拳を振るう。しかしファルタに攻撃は当たらない。というよりそこにいたはずのファルタの姿がいつの間にか()()()()()


(消えた?たしかにいたのに...というかどこに行った?気配が何も感じ取れない...)


 その場から突如としてファルタが消えた。まるで神隠しのように。それはレイシャだけではなくエルナとジェイドからしても同じ状況だった。


「何が起きたの?確かにファルタはレイシャの後ろに移動していたのに、瞬きしたときにはいなくなってた...。」


「俺にも理解できない、双剣秘術なんて聞いたことがない。あいつが今まで使ってるところも見たことがない。」


 その場にいる誰もが理解できない双剣秘術、しかしレイシャは思考を決して停止しない。


(どこにいる?あんなにやる気満々のこと言っといて逃げたなんてことはまずないはず、でもいくらなんでも出てこなさすぎじゃ?まさかあそこで待機している二人がなにかしてくるんじゃ...)


 そしてレイシャがファルタからエルナたちに意識を逸らしたその瞬間に、レイシャの背中に傷みが走る。


(っ!?何が起きた!?さっきまでそこには誰もいなかった、気配も一切しなかったのにどうやって現れたんだ!?)


「何が起きたかわからないって顔だな、今俺が使った双剣秘術はおそらく今はこの世界で俺しか知らない秘術だ。そしてこれが双剣秘術の一つ『カミカクシ』。指定した相手が俺の攻撃を防ごうとすることがトリガーとなって発動する。すると俺の姿を誰一人として認識できなくなる、まあ実際に消えてるわけじゃないけど。そんで一瞬でも俺の存在から意識を逸らしたときすぐさま俺の存在を認識できると同時に攻撃を喰らう。」


「何だそれ、そっちも十分反則じゃん、そんな避けようのない攻撃されたら勝ち目なくない?」


「まあたしかにそうなんだけど、弱点もしっかりあるんだよな。というか、意識そらさなければまじで無意味な技だからただの初心者狩りにしかならねえし。」


「なるほどね、でも今ので確信した。キミはまじで全力なんだね。やっぱ、そうこなくっちゃなぁ!」


 そうして二人は戦い合う、ただの喧嘩のようなことを、笑顔で、全力で楽しんで。


「なんというか、ファルタはやはり無駄に荒々しいときがあるな。戦闘狂と呼ばれているやつとすら仲良く全力で戦い合ってるとか、普通のやつの思考じゃないだろ。」


「それは私も思うよ、でもやっぱりそこがファルタのかっこいいところな気がするな。」


「......お前って、とんでもなくわかりやすいな。」


「え、何が?」


「別に、我らが団長さんのことをそう思ってんのかなーてだけだよ。」


 ジェイドが何を言いたかったのかあまり理解できなかったエルナであった。そこに複数人の冒険者が現れる。


「おいあんたら、あそこで戦ってる奴らの一人って例の戦闘狂か?」


「あ?お前らこそ誰だよ、先にそっちから名乗れよ。」


「おいおい何言ってんだ、立場を考えろよ。弱い奴らに名乗る必要がどこにあるんだ?俺たちはあの戦闘狂をしばきに来ただけだ、この前あいつは不意打ちで俺等をぶっ倒した後に金品奪って逃げやがったからな。邪魔しないってんなら見逃してやるよ。」


 突如現れたギルドの集団に結構イライラしているジェイドとエルナであった。おそらくレイシャの性格的に不意打ちを仕掛けるなんてことはないので十中八九八つ当たりだ。


「ふーん、まあ俺等からしてもあの戦闘狂のこととか好きにしてくれて良いんだけどさ。ただ今は邪魔しないでくんない?うちの団長が楽しそうに戦ってるからさ。そこに割り込もうってんならお前らのこと俺等がボコすけど?」


 そんなこんなでジェイドとエルナも無駄に戦闘が増えた。




「ハハ、久しぶりだよ!ここまで全力で楽しめる相手に会ったのは!予測無法『数多の光』!」


「そりゃ良かったなあ!双剣秘術『ツクヨミ』!」


 かつてない勢いで技の押収が繰り広げられている。そこにはもはや誰一人として介入は許されない。


「でもさ、始まるがあるなら当然終わりだってあるんだよ。だからここで決めさせてもらうよ。予測無法『千手観音』。」


 ファルタに襲いかかる無数の手、回避はほぼ不可能とも言える拳の数に圧倒される。しかしファルタは決して恐れない。迫りくる手に向かって勢いよくむかっていきレイシャとの距離を詰める。


「そのまま突っ込んでくるとか、恐怖って感情ないのかよ!でもいくらなんでも全部躱すことは不可能だろ!」


 実際ファルタは3回ほどすでに攻撃を受けている。しかも連続で攻撃を受けているのでドラウプニルの効果で威力も更に上がっている攻撃を。


「その精神性は認めてあげるよ!でも諦めるんだな!次で終わりだ。」


 そうして目の前に迫るファルタに対してレイシャは構える。


「予測無法・奥義、『森羅万象』。」


 レイシャの奥義、『森羅万象』。相手の未来に起こる全てのありとあらゆるものを一つのものとして合成して、それを拳に込めて相手にぶつける。相手を知る際に相手の動きを一瞬拘束する。わずか一瞬、されど一瞬のその時間は、相手に拳を与えるには十分すぎる時間となる。


「これで、終わりだーーー!」


 レイシャは目の前にいるファルタのみぞおちに向けて全力の拳を振るう。攻撃をモロに受けたファルタは今にも倒れそうな顔になる。しかしファルタの剣はレイシャに向けて動きを止めようとしなかった。そしてそのまま勢いに乗ったままレイシャのもとに剣が届きレイシャは吹き飛ばされた。


(!?何だ?ボクは今たしかに森羅万象を当てた、しかもドラウプニルで威力が上がった状態で、みぞおちにだぞ!?なのになんで動けるんだよ、なんで立ってられるんだよ!?)


 攻撃が直撃したファルタであったがそれでも決して倒れることがない。あるき出したファルタはレイシャに近づき倒れ伏せるレイシャを見下す。そのファルタの目には闘志とも()()とも取れる意志が宿っていた。


(何だファルタ(こいつ)は?こんなやつに、勝てるわけ無いだろ...)


 レイシャは、恐怖という感情に埋め尽くされていた。レイシャには、もう戦う意志を持つ勇気がなかった。


「はは、まじかよ...こんなことになるなんてな。良いよファルタ、ボクの負けだ。キミのギルドに入ってあげるよ。」


 レイシャは敗北を認める。それもそのはず、レイシャはファルタによってトラウマを植え付けられてしまったのだから。するとファルタはレイシャのもとに倒れ込む。


「お、終わった感じか?見てた感じこっちの勝ち見てえだな。」


 割りと余裕で野次馬の集団を倒し、観戦していたジェイドとエルナはファルタたちに駆け寄る。


「はーいレイシャさーん、ファルタからさっさと離れましょうねー、ファルタは私が連れて行くからあなたは頑張ってねー。」

 エルナはレイシャにくっついていたファルタを引き剥がして宿屋まで連れて行った。



ファルタ・レイリオVSレイシャ・アライシュ

勝者:ファルタ・レイリオ

にしてもエルナわかりやすいですね。このままだとエルナがヤンデレ化しそうで怖い。次回は休憩パートかも


レイシャ・アライシュ

女 17歳

身長 169.9cm

好きなもの 強いやつ

最近の悩み

身長があと一ミリ欲しい



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