先手必勝 龍秀高校潜入
私、南原蒼依は落ち着かなくなってしまった。夏目漱石の『こころ』のKじゃないけども、考えていることが分からないのだ。理事長、龍野秀保の考えていることが。不安になっていき、真夜中の龍秀高校に何かあると思って潜入した。「私、高校に何か忘れ物しちゃったみたい。取ってくるね。」「待って!蒼依ちゃん。私も行くよ。こんな真夜中に忘れ物取りに行くなんて正気じゃないけど。」そうだよな。こんな真夜中に忘れ物を取りに行くなんて正気の沙汰じゃないことは分かっている。でも眠れないんだ。急いで制服に着替えて家を出る。外は暗い。男に襲われるかもしれない。だが行くしかない。奴の暴挙を止めるには。あれは不意打ちだ。私の父を殺すなんて。あんなやつが理事長やる資格はない。兵器を取り上げてやる。
そんな覚悟で自転車を漕ぐこと15分、龍秀高校に着いた。最早誰もいない。学生証を持っていれば鍵を開けることが出来るので簡単に中に入ることができた。
「まずは理事長室だな。」「蒼依ちゃん。忘れ物は?」「ごめん。本当は忘れ物なんて無いんだ。でもちょっとした用があって。」「そうなんだ。」理事長室に向かう。何もなかった。
「さてと、あとは化学室かな。有るとしたら。」二階の化学室に向かう。白く光る物体があった。アナライシーと呼ばれるものらしい。手を触れてみる。突然、物凄い電磁波がはしった。「うわっ…」「蒼依ちゃん。大丈夫?」「あぁ。問題ないよ。」コンピューターがいきなり起動し、errorの文字があった。「さてと。データベースのコピーでもしておくか。対応できるように。」《データベースのコピーを開始します。10,20,65,76,82,100%コピーが完了しました。安全性を確認します。》とその時、ふと扉が開いた。「よう。元気かい?俺は龍野秀保。」「あんたのせいで父さんは。」「あらもう伝わっていたようだね。なら説明は無用だね。ぶっ殺す!」「どうも、執事の川根です。さぁ、死んでもらいやしょう。」黄金のドスで有名な男だ。なかなか強い奴だ。「蒼龍神よ!」私は叫んだ。だが、纏えなかったのだ。「ふん。川根組の強さに怯えきってるようだな。消えい!」駄目だ。死んじゃだめなんだ。「待て!俺と勝負してくれ。貴様らの相手はこの俺だ。」青みかかった髪の男が言う。「蒼か。勝負してやろう。この黄金のドスに勝てると思ってんのか?」今、決戦が始まろうとしていた。




