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蒼依の風~Deux of Meine Rosto~  作者: 恋住花乃
セカンドライフ
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蒼依(あおい)の体へ

俺、南原蒼依は、復活期間が与えられたが凶弾に倒れてしまった。死んではいないようだが、これ以上は危険だと零音さんに言われてしまった。よく覚えていないが、その時、朱雄と白太郎、そして玄佳も零音さんに何か言われていた。

許可が出て、直ぐに向かった。今までは自由に憑依する相手を決定できたが、今回は指定されてしまった。

名前は聞かされていない。でも、女の子であることは確かである。

目の前には特別な部屋があり、そこに入ると合成されるのである。その部屋で30分位待機して、ついにその体に入ることができた。

「はむぅ。あーぁ。よく寝た。今、何時だろ。6時か!」寝ていた部屋を見る。俺の体が普通に動くときに暮らしていた部屋だ。って…もしかして!いや、そんなはずはない。カーテンは変わっているし、机には沢山のプリクラ、そして何より、女の子の匂い。甘くていい香りがする。だが、次の瞬間、恐ろしくなった。

「蒼依ちゃーん。ご飯だよー。」聞き慣れた声だ。

しかも、あおいって?あの琉球村で会ったあの少女か?昏睡状態だったのを救ってあげたんだっけな。

で、その少女が何でここに居候しているんだ?

とにかく、一階に下って、ご飯を食べる。

思えば、紗希の作る手料理は食べたことがない。

別に、不味いからとか言う訳じゃない。ただ、あの頃は、母が居たからな。時空の扉が開いて閉じて紗希だけが戻ってこれたんだ。「紗希、頂くよ。いつもありがとう。」何て言えば良いのか分からなかったけど無難にそう返した。「蒼依ちゃん、どうしたの?紗希なんて名前だけで呼んで。」

「どうでも良いだろ。別に。」「蒼依ちゃん、恐いよ。なんか男の子みたい。」やべぇな。つい男口調が出ちまった。

「ごめんね。寝てたから血圧低いんだわ。」

「大丈夫。蒼依ちゃん。色々有ったんだね。疲れて寝てしまうなんて。」

「紗希ちゃん。今日の料理はとても美味しいよ。何か、洗い物とか手伝おうか私。」

「良いよ。蒼依ちゃんは、私と一緒に寝てくれれば、それでいいんだからさ。お兄ちゃんの代わりにね。」

何で彼女がここに居候しているのか、その時、理由がよく分かった。「いや、本当に済まないね。」今日の夕食はハヤシライスである。とても美味しかった。「私を助けてくれた蒼依君のことどう思う?」「どうしたの?急に。」「いや、別に何もないけど、どう思っているのかなって。」

「お兄ちゃんはね、運動神経が抜群と言うわけではないけれど、それなりに体育が出来て、勉強もできて、そしてガーリーな顔でね。大好きだったよ。今でも、その気持ちは変わらない。」「私、実はね、一度蒼依君に会ってみたいと思うの。でも、もう会えないのかな。」

「そんなことないよ。お兄ちゃんは絶対に生きてるよ。お兄ちゃんを火葬したとき、炉が炎上したって言うんだから。」

「そうだよね。私、彼のためにも頑張ってデビュー目指すよ。」

決意を新たにした俺であった。

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