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ユニコーンを作るスキル  作者: 古山 経常
三章 水の冒険者編

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31 採取する

31 採取する



 ヤック草の生えているところに来ると、ウォーラは息を切らして使いものにならなかった。


「いったい何の役に立つのかねー」


 呆れながらマリアベルは言い、木の根元付近の草をナイフを使って採取した。


「水は冷たくてうまいぞ」


 エルクはオルクの手綱を細い幹に縛り、マリアベルとは違う場所の草を刈る。オルクのそばにもヤック草があるので、誰に言われるでもなく食べ始めた。


 ヤック草は短時間で集め終わり、ウォーラはただ寝そべっていただけになった。


「役立たず」


「ひどいです。変態さんが馬に乗せてくれないのが、悪いんです」


 ウォーラはさも当然と言わんばかりに反論してくる。


「前のときはどうしてたの?」


「休ませてもらってましたよ。なんか迷惑そうにしてましたけど」


 本物だ。本当にいらないやつだった。あの剣士達が正しかったのだ。


「なんかくじでハズレが連続した気分だ」


「わかる。あのやんなきゃよかった感。わかるわー」


「ちょっと、それひどいです。私は変態さんに水をあげる仕事をしているんです」


 あれ、仕事だと思ってたのか。エルクが呆れていると、マリアベルが言った。


「水以外、価値なしじゃない。ったく、どこの姫様だっつーの」


「私は都会っ子なんです。剣士さん達がこっちに用事があるってついてきただけで……」


 まさかと思ってエルクは聞いてみた。


「マリアって知ってる?」


「知ってます。あの人と知り合ってから、みんなチヤホヤしてくれなくなりました。やりたいやつより、やれるやつとか言ってました」


 やっぱりだった。刺客は盗賊だけではなかったのだ。


「最低、男って」


「ちょっと待て。主語がデカいぞ。あいつらだろ? 俺は断ったんだ」


「変態さんは私を狙っているのです。マリアベルさんがいながら、二股なんて。もっとタチが悪いです」


 なぜかウォーラはマリアベルの側についた。


 マリアベルも頷いている。


「お前達、いい加減にしろよ」


 オルクを解放して、歩き出した。


「乗せてくださいよ」


「絶対にイヤだ」


「胸触れますよ」


「……イヤだ」


 トーンダウンしたが断った。完全拒否できないところが男子なのだろう。そのことでマリアベルの好感度が下がった気がした。


 だがエルクは気にしない。胸を触ったわけではないし、オルクに乗せたわけではない。


 誰も乗せずに馬車に戻った。みんな息を切らせているところに、最悪のやつらに出会った。


「よう」


 剣士達がいた。そして荷台にオーガの首を乗せていた。勝手にである。そして血まみれであった。


「てめえ、俺の馬車を汚しやがって!」


 エルクは再び喧嘩を売っていた。



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