表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニコーンを作るスキル  作者: 古山 経常
三章 水の冒険者編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
24/30

24 隣町へ行く

24 隣町へ行く



 村を出て、エルクはいつも行っていた町へ行くことにした。いきなり大都会に行ってもいいことはないのだ。


 マリアベルはエルクの隣に座り、腕を絡ませてきた。何度邪魔だと訴えてもやめなかった。これはもうそういうものだと諦めるしかないのだろうか。まだ旅立って一日目だし、様子を見よう。


 町に着いて、馴染みの店を巡ってあいさつをし、初めての宿屋に泊まった。それぞれに個室を取れる経済状況ではないので、マリアベルと同室だ。


「外食なんて久しぶり。エルクのおかあさまのご飯もおいしかったけど、いろいろ試していきましょう」


 エルクが少し元気ないのを察したのか、マリアベルは励ましてくれる。ホームシックにはまだ早い。


「今日は飲もう。これからどこに行くかは明日決めよう」


 二人は宿屋の下の階にある小さな食堂兼酒場に向かった。


 とりあえずエールとパンとシチューを頼んだ。まずは食べ慣れたものだ。エールも安いやつで、そんなに酔う成分も少ない。体を狙われてる身としては前後不覚になるのは避けたい。


「乾杯!」

「乾杯!」


 まず先に来たエールで乾杯した。


 エルクもマリアベルも一気に飲んだ。


「久しぶりだわ。エルクの家、誰も酒の話しないもん」


「二日酔いになったら激苦の薬飲まされるんだぜ。だからうちでは酒がタブーだったんだ」


「知らなかったわ」


 マリアベルは感心していた。


 パンとシチューがウェイトレスによって運ばれてくる。


 エルクはおそるおそるシチューを食べてみた。母親のとは違う味だ。不味くはないが、味が濃いように思えた。


「これよこれ。この濃さよ」


「この濃さがずっと続くのか」


「味が濃いのは労働者の食事よ。私達は旅をしながらお金を稼がないといけないから、労働者みたいなもんよ」


 周りに視線を走らせる。労働者達がエールで乾杯してる。そして日頃の憂さを晴らすのだ。


 村の酒場もこんな感じだった。ただ違うのは、鎧を身につけたやつや、ローブを纏ったやつがいたことくらいだ。


「冒険者ね。スキルがバトル向きのやつらよ」


 マリアベルが言った。


 剣士と戦士、神官、ローブを着た自然系スキル使い二人。どんなスキルなのだろう。少なくともエルクのような変なスキルではないだろう。


 エルクは自然と彼等の会話に耳を傾けていた。


「今なんて……」


「お前を俺等のパーティーから追放するって言ったんだ。何度も言わすな」


 剣士が自然系スキルの女性に言った。


「なんで?」


「お前が役に立たないからだ。お前のスキルなんだよあれ。期待はずれもいいとこだぜ」


 剣士が笑うと女性以外のメンバーが笑い合った。


 それには我慢ができなかったようだ。エルクが。


「テメェ、ちょっとスキルがいいからって調子乗ってんじゃねえぞ」


 エルクは立ち上がり、ケンカをふっかけていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ