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第四十五章:緊急搬送と決意
救急車のサイレンが遠くから近づき、やがて和兎たちの元へ到着した。和兎は迅速に救急隊員へきいの状態を伝えた。
「胸の痛みを訴えており、呼吸困難が見られます。今は意識が薄れかけていて、会話も難しい状態です」
救急隊員は緊急措置を取りながら、きいの行きつけの病院を尋ねた。しかし、きいは言葉を発することすら困難だった。
和兎は一瞬ためらった後、少し嫌そうに眉を寄せて答えた。
「…野々村病院まで。私の実家の病院です。もし断られたら、私が何とかします」
隊員たちは頷き、すぐに指示を出して病院へ向けて出発した。和兎はまどかに目を向け、冷静に指示を出した。
「まどか、ここで状況をまとめて、きいの実家に知らせてくれ。これが私の連絡先と、きいの家族の番号だ」
和兎は急ぎメモをまどかに手渡した。まどかはそれを受け取り、真剣な表情で頷いた。
「わかりました。先生、きいを頼みます。」
和兎は救急車に同乗し、きいの手を握りながら彼女の容態を見守った。車内には緊張した空気が漂い、サイレンの音が心に響くたび、和兎の胸は不安と決意で締め付けられた。




