第四十二章:交錯する真実
和兎とまどかが教頭室を出た後、校内の静けさが二人の間に漂っていた。まどかは、今までとは違う落ち着いた表情を浮かべ、和兎に目を向ける。
「ごめんなさい、先生。ことがここまで大きくなるとは思っていなかった」まどかは真剣な表情で頭を下げた。
和兎は驚きつつも、彼女の謝罪に返答するよりも、彼女の言葉に耳を傾けた。
「実は…私も、先生たちとは違う事情で謎の人物を追っていたんです。この記事も、その人物を誘き出すためのエサに過ぎませんでした」
まどかは、これまでの行動や記事がただの興味本位ではなかったこと、実際にその人物を追っていた理由を話し始めた。
「今、噂を流している人物のシッポを掴みつつあります。ずっと目を光らせて、少しずつその痕跡を追ってきたんです。私も、先生たちのことをからかっているつもりはありませんでした」
和兎は、まどかの語る真実を聞きながら、彼女がただのゴシップ記事の書き手ではなく、鋭い洞察力を持つ一面を見せていることに驚いた。そして、まどかが追っていた謎の人物と、和兎たちが追っていた人物が同一人物である可能性に気づき始める。
その時、校舎の方から足音が近づいてきた。息を切らせて走ってきたのは、きいだった。
「先生!ごめん、遅くなった!」きいは息を整えると、興奮した表情で続けた。
「噂の出処を探ってたんだ。そしたら…」
まどかときいが、同時に口を開いた。
「せーの───!!」
二人が指摘した人物は、驚くべきことに同じだった。"あの人"こそが噂を広め、和兎たちを混乱させていた張本人であることが確定した瞬間だった。
「やっぱり、あの人だったんだ…」きいは力強く言い、まどかも頷いた。
和兎は、その人物に対する確信がますます強まった。そして、彼らは次の一手を打つために行動を開始する決意を固めた。




