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コロシヤ-あなたの自殺手伝います-  作者: asit
友人Aの自殺-感電自殺-
42/74

第1話

とあるビル群の奥にある雑貨ビルの4階にあるドア

そのドアにはカタカナで“コロシヤ”と書かれた紙が乱雑に貼ってある

そのドアを開け中に入って行くと少年と女性がいつものようにいる


「なんか思いのほかやばいことになっているような」


少年がソファーに座りながらニュースを見ている

そのニュースには『現実と理想。進学校集団自殺の背景』

と、特集が組まれていた


「そう?私からすれば当然だと思うけど」


「まぁ、あの教師にはな」


あのクラスの集団自殺から1ヶ月がすでに経っていたがニュースは飽きずに毎日のように男の教師が連行されるシーンを流している


「このシーンを見るたびに胸糞悪くなるな」


「私は最近は仕事に全く干渉していないから別にって感じ」


女性は仕事机の椅子に座りPCをカタカタとキーボードを打ちながら見ている


「お前。さっきからなに調べてんの」


少年がソファーの背にもたれながらうなだれるように女性の方を向く


「うーん。乙女の秘密?」


「いい年下年増が」


少年が小声でそう言うと


「はい?」


女性から尋常じゃない殺気が放たれ始めた

そんな女性を見て少年は縮こまる


「す、スンマセン」


少年は、あははは。と苦笑いしながらもとの姿勢に戻りニュースをまた見始める


「サイキンハブッソウダナー」


少年は女性から放たれる殺気が尋常じゃないために口元の筋肉が上手く動かずに片言になってしまう


「さてと」


「ひっ」


「なによ」


「い、いや」


少年は女性の言動一つ一つに過剰に反応してしまうほどになっていた

一体どれだけの殺気が放たれていたのか


「今日は今から私の友人がここに来るから」


「は、はい!・・・へ?」


「だから今回の依頼は私が受けるから」


少年は女性の急な発言に動作を一時停止する

再び少年が動作を始めると

ドアの方からノック音が聞こえてきた


「あ、来た」


「え、え?」


少年はいきなりすぎる展開の速さについていけなかった

そんな少年をことごとくスルーして女性はドアを開ける


「いらっしゃい」


「・・・うん」


ドアを開けた向うにいたのはショートのボブヘアーの女性だった

このボブヘアーの女性が女性の友人

その女性は綺麗な黒髪ではなくところどころ白髪が混じっていた


「ほら。入って入って」


「・・・失礼します」


女性と友人の女性が部屋へ入って行くと


「や、やぁ」


少年が珍しくキッチンに立っていた

イメージとしてはモコ○キッチン


「・・・どうも」


友人の女性は律儀にあいさつをする

その後に女性に言われソファーに座る


「はい。お茶」


女性は友人の女性にお茶を出す

友人の女性は静かにお茶を受け取ると一口飲み一息つく


「どう?落ち着いた」


「うん。落ち着いた」


友人の女性は微笑みながら言う


「天使や」


少年がそんな友人の女性を見て一言小さくつぶやくと女性が勢いよく少年を睨み少年を牽制する


「じゃあ早速聞いてもいい?」


「うん」


女性は友人の女性に目線を戻し話を進める

そして友人の女性が話し出す


友人の女性の人生は出生時から不幸という言葉が似合っていた

母親が出産時に死亡

それから3年後に過労により父親が死亡

親戚に引き取られるがその引き取り先が軒並み不審死

それらが続いて友人の女性はいつの間にかいわくつきの物件扱いをされた

それが7歳の時

そんなことがあるいわくつきはどの親戚にも引き取られることなく7歳にして友人の女性はホームレスになる

それから2年間友人の女性は生きることに必死になって暮らしていた

学校に行かなかった友人の女性は決して学校では教わらない命の脆さを9歳にしてその身に刻み込んでいた

それから5か月後

友人の女性はたまたま通りががった孤児院の前で倒れる

それはとても幸運なことだった

それから友人の女性が目を覚ましたのは3日後

目を覚ました友人の女性はまず何が起こったのかわからなかった

視界には見たことのない白い空にふかふかであったかい感覚

そして

隣から聞こえてくる優しくあったかい声

暫くして友人の女性はそばにいた人に事情を聞いて理解した

何があって何が起こったのか

それらすべてを理解して友人の女性は孤児院の一人となった

そこで出会ったのが今でも友人関係にある女性である

そして数年たち孤児院を出た友人の女性はとある企業に入る

そこは友人の女性が入社して4ヶ月後倒産

その後やく5社ほど渡り歩くがすべてが半年のうちに倒産

友人の女性は一度似たような経験をしていた

親戚の不審死

この経験は友人の女性を結果的に追い詰めることになり友人の女性は考えてしまった

あ、私生きてちゃだめな人間なんだ

そして女性が自殺を手伝う仕事をしてるよ。と昔冗談交じりで言っていたことを思いだし女性に連絡が入ったのだった



「そっか。ちょっとは止められるかなとか思ってたけどこりゃ無理みたいだね」


「うん。私もう決めたから」


「そっか。うん。じゃあ全力で手伝うよ」


「ありがとう」


友人の女性はまた微笑む

しかし女性はなぜか涙を目に溜めながら笑う


「死に方はこれから考えるから明後日にでも来てくれる?」


「うん。じゃあまたここに来るね」


「うん。またね」


そう女性と言葉を交わして友人の女性は帰って行った

友人の女性が返ると女性は静かに泣き出す


「止められると思ったのにな」


そう言って女性はドアを閉じた

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