第2話
「とある日、とある時間、とある瞬間に人は簡単に死ぬ」
「だから?」
「この世は理不尽極まりないと言いたいのだ」
少年はなぜかジャージを着て女性を椅子に座らせどこから持ってきたのか割とデカめのホワイトボードの前に立っている
「なぜ正しいことは罰せられ、悪しきことは罰せられぬのか」
「世の中、金とありふれた権力だから?」
「そう!世の中は金と権力で支配されている」
少年はそう力強く言いながらホワイトボートにペンで金と権力と書く
よく見るとホワイトボードの上の方に
“命の時間-コロシヤが今すべきこと-”
となんの恥じらいもなく書かれている
「今この時代は人の命よりも金と権力が優先されています。金持ちは湯水のように金を使い漁る毎日。一方で金持ちよりも働いている一般家庭はどうだ?意味の分からない消費税アップに給料の削減」
「おぉ。なんか真面目」
「そして権力に至っては目に見えているものからそうでないものまでも」
「はい。質問」
「何でしょう?」
「見えない権力って?」
女性のそんな質問に少年は目を輝かせあのセリフを言う
「良い質問だね」
そう言って少年はしゃべりと同時進行でボードに書き始める
「見えない権力と言うのは主に2つあって親の権力、大人の権力」
「大人と親って一緒じゃないの?」
「違うね。大人の権力は相手が誰であろうと行使で来て、親の権力が自分たちの子供にしか行使できない権力だけど大人の権力より時に強い力を持つものだね」
「ねぇ。それって自論?」
「自論だ!」
少年のやけに自信たっぷりなその返事に女性は少しあきれつつも
「じゃ、鵜呑みしないでおくよ」
と、見事な大人の態様をした
「では早速大人の権力について。大人はなんでも正当化しようとする。自分の間違いも仲間の間違いも。都合のいいように解釈して周りを見ず迷惑をかけ人の意見を聞かず必ずと言っていいほどに周りもやってるじゃんと言い逃れをする。それが大人の権力」
「確かに。子供がそう言うと自分の意見を持ちなさいとか言うよね」
「だろ。大人はそうやって自分が住みやすい環境を作るんだ。自分がいかにバカであるかを知らずに」
そう言って少年はボードに
“大人の権力=正当化された理不尽”
と書いた
少年はぼそっとうまいたとえだとぼそっと言っていたがそれを女性がたまたま聞こえてしまっていたが女性は聞こえてないふりをした
「では次に親の権力について。親の権力は大人の権力よりも恐ろしい。何かと言って親にその態度はとか親だからとか託けては子供をストレス発散のために殴ったり子供の稼いだ金を吸い取ったりとまぁプチ国王気分を味わえる権力だな」
「私、親との関係たちきってよかった」
そしてまた少年がボードにたとえを書き始める
“親の権力=無様な絶対王政”
と書いた
そしてまたうまいたとえだとぼそっと言っていた
っしてまた女性に聞かれてしまった
「なんかこう見ると大人が汚い生き物みたいだね」
「綺麗な大人もいるけど実際はほとんどが汚い大人だからな。しょうがないだろ」
「そうだね」
「はい。ってことで今日の授業おしまい!」
少年が元気よくそう言うと女性が勢いよくツッコミを入れる
「え!?これ授業だったの」
もはやツッコミとは言えないが少年は女性のそんな言葉に多少傷ついたらしく
「・・・お、おん。ま、ま、ま~な」
言葉が思いっきり濁っていた
しかし女性はそんなことを気にすることなく
「今のだったら私にでもできるな」
と言いながらキッチンに向かい洗い物を始めた
そして取り残された少年はと言うと
「・・・」
無言でホワイトボードを眺めていた
そして何を思ったのかホワイトボードに
“大人ほど幼稚な考えを持つ物はいない”
と小さく端っこに書いていた




