第1話
とあるビル群の奥にある雑貨ビルの4階にあるドア
そのドアにはカタカナで“コロシヤ”と書かれた紙が乱雑に貼ってある
そのドアを開け中に入って行くと少年と女性がいつものようにいる
「思いのほか結構派手になったじゃん」
「あの人、これで報われるよね」
「自殺したやつにそんなの関係ない。けど今回だけは報われてほしいな」
少年はいつものようにソファーに座りながら静かに笑う
そんな少年の眼の前にあるテレビではジャージの女性の自殺報道と教育実態に関連したニュースが流れている
「ほら。アンタを貶めたやつらは社会的地位をはく奪されたよ」
少年はぼそっと言う
「なんかもうこんな仕事したくなくなるな」
「私はそんなにかかわってないから言えないけどきっとお客さんはみんな感謝してると思うよ。今回のお客さんも」
「・・・わかってるよそんな事」
少年はいつになく感傷的になっている
しかしそんな状況でも客は来るわけで
「マジか」
「はいはーい」
ドアからノック音が聞こえる
女性はドアに向う
「今はそんな気分じゃないのにな」
「そんなこと言わないの」
そう言いながらドアを開ける女性
そのドアを開けると学生服を来た30人程度の少年と少女がいた
人数が多すぎて階段にも人がいる
「おー、うん。ちょっと来て」
「なんだよ」
そう言いながら少年はけだるそうに向かうと
「はは~ん。新手のドッキリですな」
「違うと思うよ」
「・・・ですよね」
少年は諦めたように言った
少年が今の状況なので女性が話を進める
「えっと誰か代表みたいな子は」
「あ、僕です」
すると先頭にいた少年が手を挙げた
「一つ聞いていい?」
「はい」
「君たちはここがどんなところか知って来てる?」
「自殺をプロディースしてくれるところですよね」
代表の少年は静かにそう答える
「どうやらドッキリじゃなくて正真正銘のお客様みたいだよ」
「そうみたいだな」
復活した少年は静かに言う
そして
「人数も人数だし今回はここで話を進めるか」
「そうだね」
そう言って少年は完全に仕事モードに入る
「じゃあ早速だけど君たちがどうして自殺したいか聞かせてくれる?」
「はい」
代表の少年を含めた少年と少女たちはとある高校のクラスメイト
そこは全国的に有名な進学校
そこの生徒会長をやっている代表の少年
それにいじめなど全くない理想的なクラス
しかし一つ問題があった
担任の教師だ
コイツがクズ過ぎた
コイツは自分の犯したことを生徒になすりつけてはよく停学処分にしていた
その被害はクラスのほぼ全員
そのほかにも強姦に執拗な暴力にテストの点数改ざんと好き放題やっていた
それらすべてを生徒たちになすりつけていた
そしてある日、担任は受験生でもあった彼らに一言
「君たちは就職も進学もでっきませぇ~ん。ざんね~ん」
それは担任が生徒たちに罪をなすり続けた結果だった
我慢し続けた彼らは社会的にクズ認定されるような経歴になっていた
将来が絶望しかなくなった彼らはある事を一つ考える
親からの信頼もない僕らにはもうこれしかない
そう自殺だった
しかしただの自殺じゃ意味がないと考えた彼らはここに来た
「ったく。あんな教師がいたって言うのに」
「はい?」
「いやこっちの話」
少年は経ちながら怒りを抑えていた
「よし!お前らの自殺手伝ってやる!ぜってーにな」
「ありがとうございます!」
生徒会長の少年を含めた全員が頭を下げる
「お、おぉ」
「どっかの組みたいだね」
「ま、いろんな意味で組だよな」
「今そう言うのいいから」
「す、スンマセン」
女性の冷たい返しが少年の心をグサッと突き刺す
「じゃ、君たちは3日後ここにきてくれ。用意が必要だからな」
「わかりました」
そう言って生徒会長の少年たちは帰って行った
帰り際生徒会長の少年が
「本当にありがとうございます」
と小さく会釈しながら言った
「今回はやりがいがまたありそうな」
「そうだね」
少年と女性はニヤッとし合いながらドアを閉めた




