エピローグ(0)
優しい風がアシスの部屋を吹きぬける。小さく開いた窓の隙間から、風は一つの本をめくっていく。
ふわりと吹いた風は、一つのページを開けた。
『愛しきレイアへ
俺は今、本を書いている。長年やっていた魔道の研究をまとめた本だ。
この本には、君達原初の一族のことをまとめた。知って欲しかったんだ。君達が、君がこの世界に生きていたということを。
いつか、もう一度君に出会えた時。その時の俺がこの本を読んでいると良いと思う。そして、自分はこんな風になっていない、と笑っていてくれれば良いと思う。
その時に生きる、君の隣で。
来るか分からない未来に、望みを託すことは馬鹿だと思うか? でも俺は信じてる。君も、いつかまた出会えることを望んでくれていると。
だから、その時が来たら、あの時言えなかった言葉を……いや、きっと俺のことだから、なかなか素直に言えないんだろうな。でも、必ず伝えるよ。君が言ってくれたあの言葉を。
だから待っていて。
君の隣に、もう一度俺が立つその日まで。俺が君を見つけるその日まで。
必ず見つけ出して、そうしたら、もう二度とその手を離さないと誓うよ。
今度こそ、守ってみせるから。
一緒に生きて、笑って、そして――幸せになろう。
誰よりも君を愛すリーファより』
ここまで読んでいただいてありがとうございます!
『Endless Story』はいかがだったでしょうか?
かなり昔に書いた話であり、読みにくいところや章割もめちゃくちゃで、お見苦しいところが多々あったと思います。
なんちゃってハイファンタジーですが、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
また蛇足になりますが、このお話には続きというか、シリーズとしてもう一つお話がありますので、よろしければ見てやてください。
本当に、ここまで読んでいただいてありがとうございます!