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2―実家でのんびり2


※前話、最後の場面を少し修正しました。




 ショーマは久しぶりにウルシとルリの元へ行く。


 三又の木の近くではウルシが草を()んでいる。ショーマはそれを見つけると駆け出した。


「ウルシ!久し振りー!

 あれ?ルリは一緒じゃないの?」


 ウルシは食事を止め、ショーマを暫く見つめる。そして、奥へ連れて行こうと頭で背中を押す。


「角痛いって!わかったッ、着いていくから!」


 ショーマはウルシの後を着いていく。


 どうしたんだろう?何かあったのかな?




 ウルシの後に着いて暫く進むと、少し(ひら)けた場所に出た。更に奥へ進むと、小川の脇に鹿の魔物が佇んでいる。色は青いがルリよりだいぶ小さい。


「あれは誰?ルリはどこに?」


 すると、藪の中からガサガサとルリが出てきた。


「あ!ルリだ!久し振りだね!ねえ、二人とも、あの子は誰?」


 小川の側にいた鹿の魔物がショーマ達の元へやってくる。


「青い小鹿?もしかして、2人の子?」


 ウルシとルリは嬉しそうに頷く。


 え?でも、魔物って普通の動物から進化するものじゃないの?女神様もそう言ってたし、学校でもそう習ったけど・・・。

 小鹿(バンビ)が魔物って明かにおかしくない?レイカーだって子供は魔物になってなかったよね?


 ショーマは女神リンクを使い、女神に確認する事にした。


「女神様、ちょっといい?」


 ―――はーい?どうしたの?


「それが、ウルシとルリの子が既に魔物なんだけど」


 ―――え?どういうこと?


「だから、生まれつき魔物なんだけど?」


 ―――ちょっと待って!?進化の課程が無いって事!?


「そうなんだよ!今までこんな事は?」


 ―――あるわけないじゃん!私はそんな風に魔物を作ってないよ!!


「じゃあ、目の前のこの子は!?」


 ―――そんなこと言われても。とにかく、一回洞窟まで連れてきてくれる?


「え?女神様がパッとこっち来ればいいじゃん」


 ―――私はドラゴンの洞窟と世界樹の所にしか行けないから。遠出するときはソラ君に乗せて貰ってるの知ってるでしょ?


「だからなのか!」


 ―――あれ?言ってなかったっけ。そう言う事だから連れてきてね。洞窟で待ってるから。


「はいよ。じゃ、また後で」




「と、言うことで。一回皆で洞窟(俺んち)まで行こう」


 ショーマはウルシとルリと小鹿を連れて、洞窟まで帰った。




  ◇◇◇




「ただいま。女神様来てる?」


『おかえりなさい。あら?ウルシ達も来たの。女神様は中にいるわよ』


 ドラゴンのサクラが居るのに、ウルシとルリは普通に洞窟まで着いて来た。


「サクラさん、もしかしてウルシ達と良く会ってる?」


『ええ。ウルシがショーマとしゃべりたいから会話の(すべ)を教えてくれって。その分だとまだ会話できてないみたいね』


「え?そう言えば、サクラさんとはどうやってしゃべってるの?」


『魔物同士では言っていることが普通に聞こえるわ。ショーマとしゃべる為には魔物の言葉を魔力を使ってショーマに聞こえる音にしているのよ』


「そうなんだ。人型の時は普通にしゃべってるよね?」


『人型なら人間と同じように声帯があるからね』


「なるほど。あ、女神様のこと忘れてた」


『そうね。待たせてるから早く行かないと』




 ショーマは洞窟へと入っていく。


「ただいま」


「お帰りショーマ君。早速だけど、みんなを呼んでもらえる?」


「りょーかい。ウルシ、ルリ、小鹿(バンビ)ちゃんこっち来て」


 ショーマに呼ばれたウルシ達は洞窟の中へとやってくる。サクラも後からやってきた。


「バンビちゃんって。そっか、彼女にはまだ名前がないのか。

 ホントだ。子供なのに魔物化してる」


「でしょ?俺は動物が魔力を貯めて進化して魔物になるって覚えてるんだけど」


「普通はそれで合ってるよ。例外としては、今度生まれてくるソラ君とサクラちゃんの子供は生まれつき魔物だね」


「なんで例外なの?ドラゴンだから?」


「そう。ドラゴンは親の魔力を卵の段階で貯めて進化してから生まれるの」


「そうなんだ。魔物で生まれるけどキッチリ進化はしてるんだね」


『ねぇ、女神様。ウルシがショーマから貰った魔力をその子にあげたみたいよ?』


「え?サクラちゃん。それってどういうこと?」


『その子はね、生まれた時は普通の動物だったけど、ウルシが魔力を与えて魔物にしたみたいよ。遠征の時にショーマから出てた魔力をウルシが貯めていて、それを渡したんだって』


「じゃあ、ちゃんと進化の過程を踏んでるってことか!!」


「そういうことね!サクラちゃん、通訳ありがとう!」


『どういたしまして』


「あれ?そう言えば、女神様も魔物の言葉って聞こえないの?」


「そ。ショーマ君と一緒。あ、ただの人間にはドラゴンの時のサクラちゃんの声は聞こえないよ。聞く側もある程度魔力を持ってないとね。

 まぁ何はともあれ、彼女が進化の過程をちゃんと通ってて良かったよ!」


「確かに、進化してなかったら大問題だったね。魔物の前提条件がひっくり返るよ」


 ショーマと女神はほっと胸を撫で下ろす。


『ねぇ、ショーマ。ウルシがこの子の名前を着けてほしいって』


「え?俺で良いの?」


 ウルシとルリは頷く。


「わかった。女神様、この子は女の子なの?さっき彼女って言ってたけど」


「そうだよ」


「うーん。じゃあ、アオイで!どう?」


 小鹿はとても気に入った様に跳び跳ねている。


『可愛い名前を着けて貰えて良かったわね』


 ウルシとルリも嬉しそうにしている。


「さ、いろいろ解決したところで、私は帰るね!次来るときは、卵が孵る時かな?じゃ、またね」


 女神はそう言うと一瞬にして消えた。





ショーマ「なぁ朝木、ユカリは最初からしゃべってなかった?」

朝木  「あー、ユカリはいろいろ普通の魔物と違うから」

ショーマ「俺が進化させちゃったりしたから?」

朝木  「そう。不可抗力とはいえ自然の摂理を曲げたからねー」

ショーマ「…おい、アイツには自分が特別だって言うなよ」

朝木  「なんでー?」

ショーマ「絶対図に乗る!」

朝木  「あははー」


 ウルシはショーマと喋りたい様です。

 そしてアオイちゃんが仲間になりました。

 バンビ、可愛いよね♪



 次回はあの人が登場!



 応援して頂けると嬉しいです(^^)

 訪問だけでも大感謝(^^)/


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