↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「2012年のチーム・サンジェルマン」(セーラー服と雪女 第ニ部 新世紀編⑥)  作者: サナダムシオ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
1/26

① 京子の呟き(プロローグに代えて)

 「セーラー服と雪女」シリーズの第2部の⑥です。

 何時もの事ですが

 この物語はフィクションです。

 実在するいかなる人物、場所とも

 全く関係有りません。

 それは、静かな、とある寒い日の深夜の事だった。

(こんな素敵な夜に、雪が降っていないのは、少々物足りないわね)

 彼女はそう思った。


「ねえ、貴方」

 京子は、隣でアメリカンを飲んでいる、サン・ジェルマン伯爵に囁いた。


 ここは、いつもの名護屋テレビ塔内部の、亜空間レストラン。その南の窓側の席に二人は座って、栄町の夜景を見ていた。京子はいつもの黄色いワンピース。伯爵はモスグリーンのジャケットを着ていた。


「何だい?京子さん」

 伯爵が、ジェントルな声色で答える。


 今日は1月1日。つい先程、午前0時を回ったところだ。

「とうとう、2012年になってしまったわね?」

「ああ、そうだね」


「実は私ね、今更ながらに、気づいてしまった事が有るのよ

「ほう……それは一体、どんな?」


「貴方、割りと何度も、同じような手法を使って、歴史上で生死不明の人物や、死体の行方が怪しい人物の命を、助けて来たわよね?」


「まあ……そうですねえ。セラミックで出来た骨格に、人工タンパク質の筋肉を着けて、苦心して作った、等身大の身代わり人形。ジャンヌ・ダルクやマリー・アントワネット、それに明智光秀……よく利用しました」


「よくよく考えてみれば、似たような事例が、過去の歴史上、最も有名な人物に、起こっていたのよ」

「ほう……そんな事が?実に興味深いですねえ」


「何を知らばっくれて居るのやら……アレは、貴方の仕業でしょ?一体、"彼"を、今日まで、何処に隠していたのよ!?」

 京子は思わず、大きな声を出してしまった。


 その時である。

 大晦日から元日を跨ぐ、深夜のこの時間に、地下からエレベーターが上がって来たのだ。


 伯爵の助手の杉浦鷹志は、もうとっくの昔に帰宅していた。それなら、一体誰が来るというのか?


 エレベーターの扉が開いた。

 出て来た人物は、白いガウンのようなモノを着ていた。ウェーブのかかった長い黒髪、口の周りには、伸びたヒゲ。骨格はしっかりしているが、余り肉付きの良くない身体……。


「やあ、サン・ジェルマン君。ついに、今日という日を迎えたね?私は約束通り、地下からココへ上がって来たよ」

 その男は、ヘブライ語を使って、そんな風に気さくに挨拶した。


「あ、ああっ……!?」

 京子は、そう言ったきり、口をただただ、パクパクさせていた。


 ソレは誰有ろう……"イエス・キリスト"御本人だったのだ!


挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。