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新たなスキル

刀を初めて作ったあと、自分の作った刀を眺めながら渚沙との会話を思い出していた。



「先輩!この世界に来てまず初めにすることって何だと思います?」


渚沙に路地裏の門でそう問われ、わからないと言うような顔をしながら問に答えた。


「そうだね。情報収集かな?」


私は正解だと思い、そう答えたが渚沙が答えてほしい回答とは違ったようで。


「違いますよ先輩!異世界に来てまずはじめにすることは。そう、かっこいい技名を考えることですよ!」


そんな突拍子もない事を言う渚沙に少し笑みを浮かべながら、疑問に思ったことを聞いた。


「技名ですか?」


「そう!技名ですよ。こういう異世界に来たら魔法や剣術とかありとあらゆるロマンがあるわけじゃないですか。だからこそ、そういったものを会得したときにすぐに技名をはなつ準備をしておかないと!」


そう饒舌に語る渚沙を眺めながら、雷華たちに会うまで会話を続けていた。



刀を眺めている際に渚沙との会話を思い出し、技名を考えようと家にある羊皮紙の前へと向かった。


「私は刀を使いますからね、刀を主とした技を考えたいところですね。」


刀を使用した技と言えば、斬撃を飛ばしたり、刀身に炎などを纏わせるようなものが主要だろう。


「しかし…。あまり小細工などは好きではないんですよね。どうしたものか。」


う〜んと考え込んでいると、ふとスキルボードを見てみようと思いスキルボードを開いた。


「やはり、あまり変わりようはないですね。鍛冶の熟練度が少し上っているぐらいですか。ん?熟練度…。そう言えば、鍛冶の熟練度がMAXになったら解放されるスキルがありましたね。さすれば、善は急げですね。刀を作りましょうか。」


凱人は刀を作る意欲湧き、小屋へと向かっていったが、この世界に来て初めて会得した異能〈神剣一体〉が忘れ去られていることに本人は気づいていなかった。





鍛冶の熟練度を上げようと意気込んでから2日。すでに凱人の鍛冶熟練度はMAXまで残り半分であるレベル5まで上がっていた。そのレベルに至るまでに作成した刀は12本。


凱人は1日1食。食事に使う時間は10分。睡眠時間も最小限の3時間。社畜時代に授かった無駄な能力で刀の作成を続けていた。


普通の人ならこの生活を続ければいづれ苦になるだろう。しかし、凱人はこの生活を何年も続けていたことによりこの生活を連続で1ヶ月続けても苦にならないもう手遅れのような体になっていた。


「いやぁ。社畜時代に得た無駄あ能力がここまで役に立つとは。2日で熟練度5なので最低2日。いや最低でも3日ですかね。それぐらいの時間があればMAXまでたどり着くでしょう。そうと決まれば。」


よいしょ。と腰を持ち上げ先程作ったサンドイッチを食べながら小屋へと向かった。





2日後。


「思った通りですね。ちょうど鍛冶を始めて5日で熟練度がMAXになりましたね。さてさて、解放されるスキルとは何でしょうか。」


取得

NEW〈武器保管〉


・作成、所持武器を術者の総MPによって保管できる数が変化する。


NEW〈無窮の一刀〉


・一度だけ一定以上の熟練度で作成された一定以上の量の刀を贄とし消費することで、この世界の無限の可能性の中からスキル使用者にとって己の半身となりうる一本を召喚する。


「なるほど。そう来ますか。一定以上の量ですか。もっと詳しく詳細を記してほしいものですね。まあ時間はいくらでもありますからね。また刀の作成に戻りますか。」


そう独り言をこぼし、小屋へと戻ろうと視線を戻したとき小屋の壁に立てかけられている大量の刀が目に入った。


「そう言えば、武器保管スキルがありましたね。保管しておきましょうか。」


スキルを発動すると、壁に立てかけてあった30本以上の刀が一度に消え、脳に少し負荷がかかった感覚が体を走り、軽いめまいが起こった。


「流石に一度に30本はやりすぎでしたかね。さて、これからやることも決まったことですし、刀の作成をまた始めますか。」


やるべきことを見据え、小屋へと足を進めた。

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