第156話 星空の踊り VS 光の共鳴 1
「ゲスト審査員も登場したことだし・・・早速ゲームを始めましょうか?」
「そうね」
「それじゃあ・・・最初の対決は、<男心をつかむのはどっち?協力料理対決>!!」
・・・最初の対決は料理なんだな。
ちなみに、俺は審査席ってところに座っているぞ。
それと・・・今回は生配信ではなく、収録したものになる。
ヤラセを疑われかねないんじゃないかと思ったのだが、
「私たちは探索者アイドルだからね」
「通常のアイドルとは別物なのよね」
「ちゃんと探索者にちなんだ対決になっているからね」
と事前に言われていたけど・・・一体何なんだろう?
「今回使う食材で統一するのは・・・これだよ」
「「これって」」
「・・・オーク肉ですか?」
「・・・初めて見た」
光の共鳴の子たちは全員驚いていた。
そういえば彼女たちの探索者ランクは全員E級のため、オークとも戦ったことがあるはずなのだが・・・初めて見た?
「あなたたちはE級でしょ?・・・見たことはあるはずよね?」
「・・・倒したこともあるんですが・・・」
「肉がドロップしたことがないんです!!」
「「「あぁ~~~」」」
オーク肉って確定でドロップするわけではないんだよな。
それでも・・・運が悪すぎないかな?
「私たち・・・1・2回ぐらいでドロップしたわよ?」
「「ウッ!?」」
「・・・そう考えると、私たちの運の悪さが」
「・・・待って、この肉は先輩たちが・・・獲ってきたんですか?」
「そうだよ?」
「・・・やっぱり先輩たちはすごいなぁ」
まぁそうだろうね。
彼女たち全員C級だからね。
「審査員の人が一番すごいけどね」
「1年でD級になった人に比べられたら・・・ね?」
「このままいけば、私たちに追いつくと思うしね」
「・・・おそるべし」
「・・・そう考えると、あの人の従魔の戦闘力おかしすぎないかしら?」
レイラさんや。それはまったくもってそうだと思うよ。
俺自身も軽く引く時があるからね。
「ってそれは置いといて、・・・この肉で勝負ですか?」
「そう。この肉で審査員のユウさんを満足させたほうが勝ちだよ」
「料理は・・・仲間と協力ですね?」
「そう。制限時間は30分だよ」
30分はちょっと短いんじゃないかな?
・・・みんな準備を始めているけど・・・料理したことあるのかね?
「・・・ちょっと不安だなぁ」
ヒン?
ワフ?
ピィ?
「ユウさん!!一応言いますけど、お残し厳禁ですからね」
「・・・頑張ります」
それは・・・いってほしくなかったかな。
「後でスタッフがおいしく食べました」じゃダメだったのかな?
「それじゃあ・・・エプロンを着て、準備はいい?」
「「「「オッケーです!!・大丈夫です!!・問題ないです・バッチリよ!!」」」」
「それじゃあ・・・クッキングスタート!!」
遂に、俺はちょっと不安がある中で料理対決がスタートした。
「モエナ。鍋に油を入れて、バットの準備」
「分かったよ!!」
「ユリ!!こっちは味噌汁作るね」
「分かったわ。こっちはメインを・・・」
と感じで星空の踊りのメンバーは息の合ったコンビネーションで料理を進めていた。・・・特にユリさんがめっちゃ手際がいいな。
「ユリさん・・・手際よすぎません?」
「ユリの家は定食屋なので」
「家の手伝いをしていたから、これぐらいはできるわよ?」
とちょっと褒められてうれしそうにしつつ、調理を始めている。
一方の光の共鳴はというと、
「ミカン!!そっちどいて!!」
「ちょっとクルミ!?」
「リリナ・・・それ塩じゃなくて砂糖よ」
「嘘!?」
・・・・見なかったことにしたいな。
本当に息があっていないんだな。
全員の動きがバラバラな気がする・・・っていうかリリナさん?
調味料は間違えないでくださいまし。
「・・・後輩ちゃんたち大丈夫かな?」
「・・・大丈夫そうには見えないわね」
「・・・頑張って」
先輩たちも応援しているんだが?
・・・これは、マジで不安になってきたな。
ワンワン
「その励ましは・・・やめてほしかったよシラユキ」
俺の足にポンポンとしたシラユキ。
ドンマイじゃないからね?
30分後。
「それじゃあ・・・実食!!」
「まずは私たちのほうからね?」
「・・・とんかつ定食かぁ」
凄い定食って感じがする。
ごはん・味噌汁・とんかつに付け合わせのサラダ。
・・・それに漬物まで。
「漬物はアイラの自作ね」
「マジですか・・・それじゃあ、いただきます」
と食べていくんだが・・・やっぱり、
「おいしい。とんかつは外はサクサクで中はジューシーだ。・・・味噌汁もしっかりしみてて、この漬物も・・おいしいです!!」
「「やったー!!」」
「ふぅ~~よかったわ」
とここまではいいんだが、この次だよね。
「・・それじゃあどうぞ!!」
「これは・・・」
うん、言わなくてもわかるかな?
ご飯はちょっとべちゃっとなっていて、味噌汁はまだましなほうかな。
肉はステーキっぽいが、ちょっと焦げてないかな?
・・・これぐらいはまだましかもしれないが。
「いただきます・・・・」
うん、ご飯はやはりちょっと・・・味噌汁は普通にうまい。
それこそ星空の踊りが出したみそ汁と同じぐらいかな?
ステーキはミディアムにしたっぽいが、やっぱり・・・
「・・・焦げの味がするな」
「・・・勝者は?」
「・・・総合的に星空の踊りの勝ち」
「負けた・・・」
「それはそうよ」
「ミカンが遅いから」
「そっちがせっついてきたからだよ!!」
ミカンさんとクルミさんは・・犬猿の仲なのかね?




