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私の夏の記憶  作者: 風林
1/3

p709



  夏の1ページ、私は片手にお弁当、もう片方の手にはイヤホンが繋がった携帯を持って私はいつも通り曲を聴くため自然と親指で曲を再生しました。


 いつしかジメジメして雨音が響く梅雨の時期ももう終わり、公園を通って行く学校への道は昨日と比べて沢山蝉が夏に挨拶をしている気がします。そのせいでイヤホンから聞こえる曲の合間の間奏にはミンミンと今日も夏を知らせてくる音が聞こえてきます。

 ふと前から目を逸らすと木陰の下にあるベンチには2匹の猫がくっついて休んでいます。この2匹の猫のいっぽうは、靴下を履いたような黒模様の子で、私が約2年前今の学校の受験帰りに出逢った猫でした。


 あの日はテストが納得がいかなくて乏しく帰った帰り道でたまたま出逢った猫でした。公園でいろんな人に接するからなのでしょうか、私になんの戸惑いもなく足元に体重を乗っけて甘えてきました。初めは触って良いか戸惑いましたが、しゃがんで目線を合わせるとごろごろと目を細めて戯れて来ました。私はふとその時、癒しとその感情とともにこの猫に励まされた気がしました。些細なただの猫の気まぐれかもしれない、そう思いましたが、それでもなぜか私にはすごく心にくるものがありました。


 そして、今でもそのベンチで寝てたり毛繕いをしてたりと、ほぼ毎日目にするのです。

 今思えば私はあの猫に借りを作ってしまったな、と思いました。しかし、当の本人というか本にゃんは私のことなんて記憶の片隅にでもあるのでしょうか。きっと覚えてすらないでしょう。

 しかし、つい先週まで梅雨の影響もあり公園の猫たちも目にすることが少なかったのですが、今日は綺麗な、女の子の猫でしょうか、可愛らしい三毛猫とくつろいでいます。

 私は音楽を聴きながら猫へ目を追って、あの猫はきっと三毛猫の子が好きなんだ…そう勝手に解釈しました。それはきっといつも一緒にくっついているのを見ていたからでしょうか、それとも聴いていた音楽がちょっとした恋愛関のある曲だったからでしょうか。それは私にもわかりませんでした____


 そんなことを考えながら私は目線を上げ、頭上にある木から溢れる日に当たりながら夏の風を感じて今日も学校へと向かうのでした。

 



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