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⑤
バスの中では不思議な現象が起きていた。
学生達がお年寄りに席を代わっていくのだった。
混雑しているのに
代わる人も代わられる人も笑顔で
小さな男の子が久美子のお父さんらしき人に席を譲っている。
どちらも笑顔で少年のお母さんも笑顔で頭を下げている。
このバスの中だけは別世界なのだ。
気がつくと久美子とお父さんが降りていく。
老婆の降りるのに手を貸しながらだった。
鵯越。。。あれ学校まで後2つあるのに
別のバスを待っているようだった。。。。「実家でもあるのかなぁ~」手を振るったけれど気が付いていないようだった。