表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
32/215

商業ギルドにて・・・

「兄ちゃん達、商業ギルドはここだよ」

シュウらを案内していたポン吉が、建築業ギルドと同じく、

周囲の建物と比べると一際ひときわ大きな建物の前で立ち止まると、

入り口のドアを開けて建物の中へと入って行った。


「ケン、俺達も行こうぜ」

「うん、シュウ兄ィ」

2人も、ポン吉に続いて建物内へと入って行った。


「受付カウンターが建築業ギルドより多いけど、

中の雰囲気は似たような感じだな・・・」

「そうだね」

商業ギルド内へと足をみ入れたシュウらの目には、

横に長い受付カウンターの向こう側に腰掛こしかけている、

大体だいたい20人程の受付嬢うけつけじょうが客に対応たいおうしているのが見て取れた。


「兄ちゃん達、あそこに座ってる姉ちゃん達の誰かに言えば、

手続きとかをしてくれるよ」


「そうか、そんじゃ俺達で契約けいやくませて来ちゃうから、

ポン吉は、あそこの長椅子ながいすにでも腰をろして待っててくれるか?」

「なるべく早く済ませて戻るからね」


「うん、分かった。」

シュウらに返事を返すと、ポン吉は入り口の横に置かれた

待合用まちあいようらしき長椅子へと歩いて行って腰を下ろした。


「さて、そんじゃ行くか」

「うん、あそこの受付がいてるみたいだよ」

2人は、応対中の客が居ない受付を見付ると、

そこへと向かって歩いて行った。



「すいませ~ん」

「お願いしま~す」


「いらっしゃいませ~!

当商業ギルドへとおいただきまして、ありがとう御座ございます。

わたくし、本日の受付業務うけつけぎょうむ担当たんとうしてります『オセンミコチャ』と申します。

お呼びづらようで御座いましたら『ハイサイ』とりゃくしてお呼び下さいませ」


「『オセンミコチャ』が、どこにも入って無いだろ!」

全然ぜんぜん、省略になって無いよね」


「失礼しました間違まちがえました。

略して『ミコチャ』と、お呼び下さいませ」


「どこをどう間違えると『ミコチャ』と『ハイサイ』を間違えるんだよ・・・」

「ホントだよね」


「それで、お客様方は本日、

どの様な御用件ごようけんで当商業ギルドへとご足労そくろういただいたのでしょうか?」


流石さすがに客商売にれた商業ギルドだけあって、

俺達みたいな若造でも丁寧ていねい応対おうたいをしてくれるんだな、

でも、もう少しくだけた話し方でも良いんだぜ、

俺達も、その方が話をしやすいしな」

「そうだね」


「おう!良く来たなガキども、

今日は何しに来たんだ?」


「いきなり砕け過ぎだろ!」

随分ずいぶん両極端りょうきょくたんな人だね・・・」


「失礼しました。

本日の御用件ごようけん如何いかがでしょうか?」


「・・・どうも、いまひと一つ納得なっとくが行かんが、まあ良いか、

俺達は、コウヤサン教会のポキール神父さんに代理だいりたのまれて、

コウヤサン教会の建ってる土地を、領主様から買い受けに来たんだけど、

領主様からの話は通っているかな?」

「一千万ギルで売ってくれるって話なんですけど・・・」


「はい、そのけんかんしましては、

アナポーの街の御領主様でられます

アポペン・アナポー様よりうけたまわってります。」


「じゃあ、代金の一千万ギルを払うんで契約書とか作ってくれるか?」

「契約者の名義めいぎはコウガ王国のシュウとケンでお願いします。」


「はい、申し受けたまわりました。

お支払方法の方は如何いかがいたしますか?

分割払ぶんかつばらいの場合でも金利手数料きんりてすうりょうはミコチャットが負担致ふたんいたします!」


「・・・じゃあ、ミコチャット負担の分割払いで」

「300回払いぐらいで、お願いします。」


「ウソです!現金で一括払いっかつばらいのみです!」


「最初っから、そう言えっつ~の!

ケン、白金貨を出してくれるか?」

「うん、分かった。」

ケンがサイフから白金貨を取り出して、ミコチャへと差し出した。


「白金貨でのお支払いですか!?ビックリしました!

長い事、当ギルドで受付を担当して居りますが、

一般の受付にて白金貨での、お支払いをされるお客様は、

お客様方が初めてですね」


「へ~、そうなんだ、

普通の支払いってのは、やっぱ金貨で払うのが一般的なのか?」

「それだと量が多くて重そうだよね」


「はい、一般的な受付での取引業務で使われるのは百万ギルの大金貨までで、

それ以上の取引金額となりますと、商業ギルドの口座間こうざかんでのお振替ふりかえとなりますね、

白金貨が使われますのは、大き目の商会同士の取引などで、

まだ付き合いが浅い商会同士の取引とか、

相手の商会の財政状況ざいせいじょうきょうあやしい場合などに白金貨で払う様に要請ようせいしたりします。」


「なる程な・・・

やっぱ、商業ギルドの口座は作って置いた方が便利べんりそうだな」

「そうだねシュウ兄ィ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ