第22話 レッツ女学生
しばらく瑠璃サイドの雲雀ヶ淵のお話。
こうなったいきさつなど詳しくは第20話あたりを見て下さい
「大友リリです。よろしくお願いします!」
雲雀ヶ淵一日目。2年3組が、編入するクラスだ。
私の今(大友リリ)の設定は、
・4月15日生まれの17歳
・イギリス人と日本人のハーフ
・イギリスから引っ越してきた
ということになっている。
今のところ、バカみたいに明るいキャラを通そうと思っているが。…上手くいく気はしない。
「では大友さんは一番後ろの…御酒さんのとなりの席に座って下さいね」
お、悠湖の娘、十和の隣の席か。
十和は私を名前でしか知らない。十和が小さかったころはよく世話をしに行ったものだ。まあ憶えていないだろうが。
「よろしくね、御酒さん!」
「うん…よろしくね、大友…リリさん?」
「リリでいいよ!十和、って呼んでもいい?」
「…いいよ」
滑り出しは良好じゃないか?口元が少し緩む。
「リリは部活、何にするの?」
お昼を食べながら十和が尋ねる。
「え、考えてなかったなぁ」
つい最近言い渡された異動だ。そこまで気が回っていなかった。雲雀ヶ淵はうちと同じで全員何かしらの部活をしなければならない。
「ちなみに十和は?」
「あたし?あたしは演劇部!演劇部はね、常に人員不足なのよ。だからリリには是非!入ってほしいなあ」
演劇部か。知り合いがいた方が良いのは確かだが、よりにもよって演劇部。
私は、演技は得意だ。それは私の幼少期の環境に起因している。
最近はまあ…やる気がないというかなんというか、気が緩んでいるし、わざと緩めている点もある。おっちょこちょいを装った方が、周りの油断を誘える。あと、気持ちが疲れるからだというのが本音だ。
十和の誘いを断りきれず、放課後、演劇部の見学に来た。
「部長!転校生の大友リリさんが見学に来ました!」
と十和が部屋の奥に向かって叫ぶと、ガタガタガタッと何かが崩れる音がした。
「ほ、本当?」
メガネを書けて髪をポニーテールにした少女が出てくる。
「おお、美少女!」
部長と呼ばれたその少女は、私の両腕を掴んだ。
「入部だね?入部希望者だね?うっひょー!5人目だあぁ」
高くジャンプしながら部長と十和はガッツポーズをする。
まだ入るとは誰も言っていないが…美少女と呼ばれて悪い気はしない。笑顔に努めて、
「見学に来ました。大友リリです」
「見学でも何でもウェルカムよ~!あ、演劇部の部長の滝瀬あさです。よろしくね!」
部長のメガネの向こうにある目が鈍く輝く。
「十和に見学に連れてこられたんですけど…何か練習でもされているんですか?」
「ふふ、おいでよ」
講堂に連れていかれる。そこではいつの間にかいなくなっていた十和と3人の生徒が何かを練習していた。
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短編も(関係ないですけど)ぜひ読んでみてください!




