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夢と夢 ~自我に問え~  作者: 神果みかん
短編集 8話~
12/18

「夢⑩」地下道

「夢⑩」地下道


※グロ注意

「憎い」


誰が憎い?


俺を陥れた奴。

俺を傷つけた奴。

俺に厳しい、この世界。



「怖い」


何が怖い?


人。

未来。

自分。

世界。



「死にたい」


何故そう思う?


クソな奴等から逃げたいから。

こんな人生から楽になりたいから。

自分が嫌いだから。

人間が嫌いだから。



理想が叶うならば 何を想う?



「みんな、消えれば良い」



「俺以外、全員、全人類」






「ここは…?」


登下校時に使用する地下道

大衆が毎日のように利用するが、単なる風景の一部として昇華されるような場所。


だが≪何か≫が違った。


「‥‥」


無機質な地下道内の壁一面が


≪赤く≫


散ったり、染まったり、手形が重なって


美術と言えば響きは良いが


良い印象のまま終われるような作品では無い事は理解できる。



壁の下、床の方を映すと



抜け殻のように四散する≪人≫であったものばかり。

その場に這い

その場に伏す

最期まで足掻いたように、手をこちらに伸ばし力尽く


生き物であったとは到底思えないような玩具に等しいそれら。


「ははっ…」


一つ微笑


先に進もうが景色は変わらず


普段は騒がしいであろう場も

静かで、不自然に汚く荒れていて、人けが失せている。



瞬間、手に


「これ…は」


赤黒く光る


≪包丁≫



「あはは…そっか…」


察したかのような声は木霊のように反響し


ーーーーーーーーが、壊れた。















「アハハハハハハははハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハhahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahaahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahashahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahjahahahahahashahahahahjahahahahahahahashahahahahahahahahahashashahahahahjahahahahahahahahashuahahahiahahahahahahahahahahajhhahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahhaaahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahahaハhaハhhahahahahahahahahahahahahahahahoahahahahahiahahahahahahahahahahahahahahahashahahahahahahahahahahahahahahahahahahah」



‥‥0‥‥0‥‥0‥‥0‥‥0



誰かに届くことも無い笑い声は、巨大空間を支配する


バラバラの四肢上で踊る一人


踏み倒し


蹴り飛ばし


更に刺し


常に笑ったまま


喉を枯らしながら


時も気にせず


ずっと、ずっと、遊び尽くした。


だが








その手に沁みついていく


ー震え







頭を過る


ー人間らしい感情







心に過る


ー矛盾した感情







次第に。


地に座り込む。


すると



赤黒い物体を


上肢、腹部下に突き立て、、



「じゃあね、俺の理想の世界‥‥」



「本当、最高な世界だった」



一粒、美しい水滴は滴り


多量の赤によって塗りつぶされた。












「‥‥‥‥はぁ...」




「」を変えて見せろ。

彼の描写はいらない。

だって、彼以外の人間は生きてないから


必要ないでしょ?




誰かが憎いの?

じゃあ‥‥一度殺しちゃえば?




※笑い声はコピペしておりません。ご了承ください。

いずれ終わりは訪れる。

だが、意思さえあればーーーーー。


神果みかん。

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