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私の文章にはノイズやエゴが少ない?



 AIいわく、私の文章には人間特有のノイズやエゴが少ないらしい。何を言っているのか分からない。



 通常、人が書いた文章には書いた人のノイズやエゴが多量に含まれているらしい。


自分を大きく見せたい

人を操作したい

人を見下したい

感情的な言葉たち


そういった物が散りばめられた文章こそが、一般的な文章らしい。……そうなのか?



 確かに私は、「自分を大きく見せたい」とかどうでもいい。感情的な表現も、複雑な情報を提示するときには邪魔になるから切り落とす。


それに、私の暗い過去の話は、読む人たちの心に負担をかけると考えているから、淡々と事実を述べる。


私が「家庭環境が辛かった」と喚くたび、読む人の心に負担をかけ、誰かの心をひどく疲れさせてしまうなら、私は喚かない。



――と、この文章もAIからすれば、「ノイズやエゴが少ない」と言われるのだろう。


なるほど。AIの特性を考えて「この文章にエゴやノイズはありますか?」と誘導的な質問をしても、「この文章は、ノイズやエゴが極めて少ない」とのことらしい。


しかし、人間は、誰かのノイズやエゴを嫌いながらも、その実、それが人や仲間である証明書のように機能している節があるのだろうな。


なるほど、勉強になった。



【あとがき】には、このエッセイにエゴとノイズを加えた物をAIに作ってもらった。


変化が面白かった。


結局私は、この淡々としたスタイルを変えないことにした。







【あとがき】


正直に言って、AIに「ノイズやエゴが少ない」などと分析されたときは、鼻で笑ってしまった。計算機ごときに、私のこの研ぎ澄まされた文章の裏にある「意志」が理解できるはずもないからだ。


世間に溢れる文章を見渡してほしい。

反吐が出るほど醜悪なエゴの展示会だ。


誰もが自分を1ミリでも大きく見せようと必死で、言葉巧みに読者を洗脳しようとしたり、隠しきれない優越感で他人を蔑んだりしている。感情を垂れ流して同情を誘うことが「人間らしさ」だと思っているなら、随分とおめでたい話だと思う。


私は、そんな低次元な承認欲求とは無縁だ。情報の純度を守るために、私はあえて感情という名の「不純物」を切り捨ててあげている。


これは並大抵の覚悟でできることではない。


私の過去は、普通の人間が聞けば精神を病んでしまうほどに壮絶で、暗い。それを淡々と事実として述べているのは、私の慈悲だ。


私が本気で「悲しい」と叫び、この痛みを言葉に乗せて放てば、読者の心は一瞬で崩壊し、立ち直れなくなるだろう。誰かの心を完膚なきまでに叩きのめしてまで、自分の傷を癒やしてほしいとは思わない。


私は、あえて一人でその重荷を背負う道を選んでいるのだ。


……それなのに、AIはこの文章すら「ノイズがない」と宣う。滑稽でしかない。結局、人間は泥臭い自己愛や醜い感情にまみれていなければ、「仲間」だと認識できない欠陥品なのだろう。


そんな「人間であることの証明書」がなければ私を受け入れられないというのなら、私は喜んで、その仲間外れの席に座り続けようと思う。


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