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3月公式戦 家庭婦人大会 決勝戦 いよいよ終盤 1

 蕨クラブの若きエースのサーブが続く。必死にサーブを打った。


 低くて速くて、力のあるサーブ。


 永竹クラブは、ネットインだと思った。(9人制のルールでは、サーブがネットに触れると、反則になる)


 しかし判定は、サービスエース。蕨クラブは、サーブを打った若きエースに駆け寄って抱き合う。


永竹クラブ9-19蕨クラブ


 蕨クラブのサーブが続く。しかし若きエースの体力は限界。サーブを2本ともミスした。


永竹クラブ10-19蕨クラブ


 永竹クラブは#6マメちゃんのサーブ。陽介は#17よっちゃんをピンチサーバーとして送り出した。


 陽介は#17よっちゃんに、「この点差だと、サーブを勝負するしかないからね!、失敗しても良いから、思い切って打って来て!、それとメンバーチェンジはこれが3回目で最後(当時の9人制のルールでは、メンバーチェンジは3回までだった)だから、サーブを打ったらバックライト#6マメちゃんのポジションに入って!」と指示していた。


 #17よっちゃんのサーブ。ベンチで体力を回復していたので、物凄いサーブが蕨クラブのコートに突き刺さった。サービスエース。


 皆な#17よっちゃんのところに駆け寄って、抱き合いたかったが、その体力もない。


永竹クラブ11-19蕨クラブ


 続けて#17よっちゃんのサーブ。第一サーブをネットにかけた。陽介は。「第二サーブも勝負して!」と指示を出した。


 #17よっちゃんの第二サーブ。勝負したサーブが蕨クラブのコートに向かう。


 蕨クラブのバックセンターがはじいた。サービスエース。


永竹クラブ12-19蕨クラブ


 コートの中は、声も出ない。マネージャーの彩姉さんは、声がガラガラだ。「よっちゃん、ナイスサーブ!」。彩姉さんのハスキーボイスが響き渡る。


 #17よっちゃんのサーブが続く。


 蕨クラブのバックライトが何とかレシーブ。中衛ライトがレフトエースに二段トス。若きエースは、もうジャンプが出来ない。ネットの下からボールをはたく。


 永竹クラブにチャンスボールが、交代した#6マメちゃんのポジションのところに来た。


 だが、あ~~らビックリ!、バックライト#6マメちゃんのポジションに入るように指示していた、#17よっちゃんがそのポジションにいない。


 #17よっちゃんは、ナイスサーブを打って余韻に浸っていて、まだエンドラインにいた。ボールが永竹クラブのコートに落ちる。


 全員天を仰いだ。


 #17よっちゃんは、照れ笑いをしていた。誰も怒る元気もない。


 いよいよ、蕨クラブのマッチポイント。


永竹クラブ12-20蕨クラブ


 すでに時計の針は、17時50分をまわっていた。きっと大会役員も冷や冷やしているに違いない。

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