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悪魔と踊るのは死んでから 1

はじめまして、初投稿させて頂きます。

自分で書いた小説が人前に出るのはドキドキしますね。

その初投稿が友人の作品の外伝なのが変だと思われるかもしれませんが、自分が書こうとしてる小説よりもこの外伝の製作意欲の方が大きくなってしまいました(笑)

前書きはこのくらいにして、それでは

Ammo of Irregularry 外伝

~The devil and dancing people~

お楽しみください。

2067年

サウジアラビア


神様ってのは人の願いを聞き入れてくれる事も、窮地の状況でまさしく奇跡と言えるような事を起こしてくれるわけでもない。ここは何処かもわからない屋根が吹き飛んだ民家。ギラギラと暑苦しく照り続ける太陽は室内まで光を注ぎ込み嘲笑うかのように大きな影を俺にあてるのであった。家主であっただろう者は吹っ飛んだ屋根と共にお空まで飛んで逝ってしまったか.......

ここは戦場なのに、こんなしょうもない事を考えてしまう。身体にぶら下がったこの銃も、弾丸が無くなってしまっては鉄くず同然、後方支援だからといって弾倉の数を渋ったのが仇となって帰って来やがった。元はといえばこんなもんに参加したのが間違いだったんだ.....。

奇襲に成功して大打撃を与えたと思ったらつかの間、奇襲班との連絡も途絶、味方の悲鳴と銃撃音を避けるようにここまで逃げてきた。思い出すと共に身体の震えが蘇ってくる。

とても恐ろしい、光景とかではなく殺気が、存在が、あんな奴らに喧嘩をおっぱじめた事自体が。

吹っ飛んだ屋根を観上げる.....


(スパァン! スパァン! ガキンッ!! バコォォン!!!)


2発の銃声と共にこの家のドアが蹴破られた。


8時間前...


『我々はついに今日、新しい一歩を踏み出そうとしている。今までは日陰に潜み、鼠のように....』

我等が革命の先駆者とでも言ってるかのように続く演説、これから戦闘をするというのにブリーフィングはどうしたもんだか。

俺は今、革命派の武装勢力の一員となっている。

つまりテロリストの一員って訳だ。 今は正直こんな所にはいたくないのが本音だが、若気のいたりって奴なのかな。生半可な気持ちで革命という言葉にひかれてこんな所に来てしまった。ここから去る勇気もない俺には、なるべく殺し合いをせず自分の身を優先して守る事に徹するだけだ。

「おーい!お前が今回初めての戦闘参加だよな!」

声をかけられた。シミター(曲刀)を腰にぶら下げた男が俺を招く様に手を振っていた。周りにはブルパップ式のライフルや迫撃砲?のようなものなどを持った男達がいた。

どうやら今回の戦闘に参加する仲間なんだろう。

関係を悪くしたくもないし、命を預ける身だからコミュニケーションを取って、仲良くした方がいいだろうな。

「はい、確かに初めての戦闘ですが...どうして俺だとわかったんですか?」

迫撃砲?を持った男が語った。

「そりゃあな、わざわざブリーフィングルームにまで来てこっちで装備の確認もしないでボケっと突っ立ってりゃあなあ。」

ブルパップライフルを持った男が言葉を続ける。

「それに見ない顔だったし、AKなんかぶら下げてたから戦闘に参加するってわかったからね。」

どうやら俺はかなり浮いていたらしい。少しショックで下を向いてしまう。

「お、俺...そこまで浮いちゃってましたか?」

「ああ、受験ギリギリまで進路選択に迷い過ぎちまった学生並みにな!」

シミターの男が元気良く俺の心に曲刀をブッ挿してくれた。更にショックだ。

「そういえば自己紹介してなかったな、俺は...」


(ファアアァァァン!!)


トラックらしきクラクションが室内に響いた。

「どうやらメインディッシュが来たようだな。」

迫撃砲?の男が話を切り替える。自己紹介はいいのだろうか?だがそれよりもやはりメインディッシュと言われるものが気になった。

「メインディッシュって何ですか?」

「行けばわかるよ。」

ブルパップライフルの男が言葉を返し男達は外へ出ていく。俺も後を追い掛けていくと....


(プシュゥゥゥッ! ウォォォォォォンッ!!)


3台の大型トラックが朝日をバックに荷台の大口を開けた。

「俺達のスポンサーさ、金は払わないといけねえが豊富な武器を分け与えてくれるんだぜ。」

シミターの男は得意気に話す。

目を移せば既に大勢の人がトラックの周りに集まっていた。ここに来て時はまだ短いがここまで戦闘員がいたとは、そりゃあ浮いてるわな.....。

「よう、新入りか?」

また声をかけられた。振り向くとだいぶガタイのいい男がいた。

「はい、そうですが、な...。」

また心にキズがつくかもしれない。何故わかったかはもう聞かないことにしよう。

「ん? まあいい、俺はやる事は別だが一緒に後方支援をする事になってるからよ。今回はよろしくな。」

どうやら同じ後方支援を担当する仲間だったようだ。

「はい、よろしくお願いします。」

彼をもう一度見回すがやはりがっちりとしたガタイだ。しかし武器となるようなものが見当たらない。まさかアクションスターのような肉体言語で戦闘するような奴なのか?だとしたら後方支援をする筈ないし.......、聞くしかないか。

「あの、武器が見当たらないように見えるんですが...特技は体術か何かで?」

地雷を踏んだようだ。周りから笑いが起こる。

「武器も無しに戦場に行くなんてそいつはアクション映画じゃねえんだからよ」

シミターの男がゲラゲラ笑いながら口を開く。

顔が赤くなっていくのが嫌でもわかる。

「ハッハッハ、確かに体力に自信はあるが武器がなければ戦えはしないさ。今トラックで届いたところだよ。」

「そそそっそうですよねっ!」

体の熱はまだ引けない、声がひきつる。

「トラックが来てる事だし獲物でも見てみようぜ。」

それが話を切り替えるフォローなのか単純な興味なのかはわからないが迫撃砲?の男が口を開く。

「ああ、そうだな。」

彼が銃の所持許可証のようなものをだす。

トラックに近づき荷台にいる男に渡し、

「No.114514番...あったあったこれだな。」

荷台の男はでかい桐箱を取り出して渡す。

「弾丸はいつも通り3号車で受け取ってくれ。」

まるで銃器の宅配サービスだな。

荷台の男の服に一瞬鉤十字が写ったように見えた。まあ、そんなことを気にする必要はないんだが。

彼が戻ってきて桐箱の開封が行われた。

中から現れたのは......でかい筒?

「この大砲みたいな銃は何ですか?」

ふと疑問が口からこぼれる。

「コイツはラハティ L-39 対戦車銃って言ってね、フィンランドで作られたんだ。」

彼がそのラハティを抱えながら応えてくれた。

「対戦車銃って事は戦車の装甲も抜けるんですか?」

「いやいや、確かにコイツは世界大戦の時に戦車相手にも運用されたが20mmでは今の戦車の複合装甲なんかぶち抜けねえよ。」

横から割ってシミターの男が語る。

「そうとは言っても軽装甲車両やヘリコプターぐらいには効果があるよ。」

ブルパップライフルの男が続けた。

「そうなんだぁ、けど凄い銃ですね。20mmなんてデカい弾で“第3次世界大戦”ではその銃がヘリコプターとかにも猛威を振るったんですね。」

またもや地雷を踏んだ。今度は対戦車地雷だ。

2度目の笑いが沸き起こる。正直何処に地雷が埋めてあったのかがわからない。

「おい聞いたか!第3次世界大戦だってよ!」

またゲラゲラとシミターの男が笑いながら話し出す。

「この銃は1939年に作られて第2次世界大戦で運用されていた銃なんですよ。」

ブルパップライフルの男が笑いを堪えながら教えてくれた。

「お、俺だってわからないことがいっぱいあるんだからそこまで笑わなくったっていいじゃないですか!!!」

「まあ、世界大戦と言われたら1番に浮かぶのは第3次世界大戦だもんね。」

ラハティの男もクスクスしながらフォローしてくれる。笑われると嬉しくないが。

「やっぱりお前は面白いな。」

迫撃砲?の男がそう言うと、周りはニヤニヤしながら頷いていた。

「穴があったら入りたいです.....。」

「よし!今から塹壕掘ってきてやるぜ!」

とシミターの男が一言

そしてまた笑いが沸き起こるのであった。


5時間前...


トラックの荷台に俺はゆらゆら揺られている。俺の周りには他に後方支援を担当する奴等が5人と運転席側に2人前には同じようなトラックが4台、この車両以外は奇襲をかける車両だ。

今回の戦闘では、とある街外れの村を襲うらしい。デカさは 2㎞²で、その最北端に今回の戦闘の最大目標の武器商店“ガンスミスクラーケン”がある。

簡単に言えば、その村を新しく拠点として支配下に置こうという事らしい。

作戦の内容としては商業トラックに偽装したテクニカルで村の中に侵入、俺などが当てはまる後方支援担当の奴らは、村の角に設置されている対空機銃の占領、そこからの支援射撃。

そして奇襲をかける本隊は目標地点を 300m²で包囲し奇襲班が玄関から叩くといった感じだ。

作戦としては内容が荒いように思えるが口出ししても意味はないしいい案があるわけでもない。

無理して考えるのは辞めて今は生き残る事に集中をしよう...。

しばらく時間がたち運転席の方から連絡が入る。

「もうすぐ村に着く、積荷は屋台が出来上がるまで梱包を解くんじゃないぞ。」

村に着くから黙って準備しろとのことだ。

自分の身体にぶら下がったこの銃、AK-74Mに弾倉を装填する。チャージングハンドルを引く腕は震えていた。初めての戦闘、生きるか死ぬか、殺すか殺されるかの世界。

今、目前となって身体に冷や汗が垂れてくる。

こんな地獄のような世界に踏み入れようとする俺の足は、ガクガクと震えていた。

AoI外伝、いかがだったでしょうか?

戦闘シーンなし、死者なし、恒例の?時間前...

鉄と火薬の匂いが足りず、つまらなかったかもしれません。

ですが次話では戦闘が始まるので応援宜しくお願いします!


※この作品は友人の作品と同じ時間軸で物語が進行していくため、友人の作品の進行に合わせて投稿が不定期となっております。


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