『マナドゥ』迎撃戦2
打ち上げられた砲弾は、それぞれが別々の『マナドゥ』に向かって軌道を変えて追尾していく。
バシュウウウウウ・・・・!
「「!?」」
そして、我が身に迫る砲弾を目視した『マナドゥ』は回避行動を始める。
バシュウゥゥゥ!!
しかし、それに追従するように軌道を変更した砲弾がそのまま『マナドゥ』へ吸い込まれるように命中した。
ドガァァァン!バァァァァン!!!
命中した砲弾は激しい爆発を起こして『マナドゥ』の防御魔導を突破し、その肉体を木端微塵にする。
同時に、白銀色の光が『マナドゥ』を呑み込んでその『存在』を完全に消滅させた。
「・・あれは私が『人造ゴーレム』と戦った時に見た『誘導する火球』と似ていますね」
『おそらく、私が『メルティーナ』と『人造ゴーレム』に搭載した『誘導火球魔導』の技術を応用しているのでしょうね』
『その通り、この『浄化魔導誘導弾』はニアール嬢の生み出した誘導技術を応用して生み出されたものだよ』
ユナとニアールの見解を肯定するようにマクスウェルは答えた。
ガゴゴゴゴ・・・・ダァァァァン!!ガショ!カララン・・・・。
バシュウバシュウバシュウ!!!
その間にも『イルティア・レ・イーレ』から雨あられのように様々な砲弾が発射され、次々と『マナドゥ』を撃ち落としていく。
『くそ!数が多すぎる!!』
しかし、『マナドゥ』の数が多すぎる為に撃ち漏らした個体が『イルティア・レ・イーレ』まで到達しようとしていた。
ヴヴヴヴヴヴヴ・・・。
「いよいよあたし達の出番ってわけね!」
クラリスは『プラタナ』のコクピットの中で気合いを入れる言葉を発した。
『私達も出るわよ!!』
『『クラリス様!私達も続きます!!』』
クラリスの言葉にニアール、そして『ラピス』に搭乗する騎士達が応えた。
「ニアールの『メルティーナ』はともかく、貴重な機体なんだから簡単にやられないように頼むわよ!!」
『了解!!』
クラリスは『ラピス』の騎士達に釘を刺した。
「殿下!あたし達も鬱陶しい『小蠅』を墜としにいきます!!」
『了解!気を付けてくれ!!』
「よーし、行くわよ!!『リデューシングソード』!!」
ギュイ!!
クラリスはコンソールを操作しながら操縦レバーを押し込む。
バシュウウウウウウ!!!
それに応答するように、『プラタナ』は背部から展開した補助アームに備わった鞘から『リデューシングソード』を抜刀し、接近する『マナドゥ』にむかって飛翔した。
ヴォンヴォン・・・。
「ナラトス様!私達もいきましょう!」
「ああ」
「『リデューシングソード』抜刀!!」
ウィィン・・ジャキン!!
『プラタナ』に続いて『メルティーナ』も『リデューシングソード』を抜刀する。
『クラリスには負けないわよ!!』
キィィィン!ドゥン!!!
そして、メルティーナも『マナドゥ』へと飛翔していった。
『よし、お二方に続け!『女神同盟軍』の騎士としての力を至高なる『女神様』にご覧いただくのだ!!』
『了解!!女神様万歳!!』
ゴゥゥゥゥ!!!
ゴゥゥゥゥ!!!
『ラピス』の騎士達は『女神様』の御前で戦うという状況により、最高潮の士気をもって魔導機甲を駆る。
ゴォォォォ!!!
『『女神様』への脅威は滅するのみ!!!『リデューシングランス』!!』
シュシュシュシュ!!!ズバシャァ!!
『マナドゥ』へ最初に辿り着いた『ラピス』が、携えたランスを巧みに回転させたながらその胴を貫く。
「ア"ア"ア"ア"ア"!」
すると、貫かれた『マナドゥ』は不快な断末魔の声をあげながら消滅していった。
『よし、攻撃は有効だ!他の『ラピス』も私に続け!』
『了解!』
バシュウ!!
「マダン・・・」
一方、『プラタナ』に相対する『マナドゥ』は不気味な低い声を出しながら、向かい合わせた両手の間にマナを練りはじめる。
ビシュウウウ!!
そして、『マナドゥ』はマナが練り上がると、そのまま光線状になった魔弾を『プラタナ』に向かって発射した。
『はんっ!遅いわ!』
バシュウゥゥゥゥ!!
『プラタナ』は『クラリス』の反射神経と持ち前の機動性によってそれを難なく回避する。
『お返しよ!!』
ザシュッ!!
「ゴヴァア"ア"ア"ア"!!」
魔弾を回避した『プラタナ』はすれ違いざまに『マナドゥ』を切り刻んだ。
ヴヴヴヴヴ・・・・。
「『邪神』の『眷属』って言っても大した事ないわね」
クラリスは独り言つと光魔導スクリーンに小さく映る遠くの『マナドゥ』を拡大表示して捕捉する。
「一時の方向に『小蠅』が五つ。距離は三千ってところね」
ピピピッ!!
クラリスは『マナドゥ』を捕捉すると、コンソールを操作してから自分の『髪飾り』に意識を集中した。
ウィィン・・ジャキン!!
クラリスの操作によって『プラタナ』は『リデューシングソード』を納刀する。
パアァァァァ・・ズズズズ・・。
そして、横にのばした右腕部の先から魔導式を展開し、収納魔導から『ホーリーバスターキャノン』を『顕現』させた。
ジャキン!!
『プラタナ』は『ホーリーバスターキャノン』を手に取ると、両腕部で構える。
シュルルル・・ガチャン。
そして、本体から引き伸ばした神白銀ケーブルを胸部のコネクタに接続した。
『『ホーリーバスターキャノン』がぶっ放すしか能がないと思っていたら大間違いよ!!』
クラリスは声高く言うと、ほとんどノーチャージで『ホーリーバスターキャノン』を発射した。
ドキュゥゥゥン!!
ドキュゥゥゥン!!
ドキュゥゥゥン!!
すると、『ホーリーバスターキャノン』から次々と白銀の光条が発射され、遥か遠くに存在する『マナドゥ』を次々と打ち落としていった。
『『プラタナ』の火器管制術式を甘く見ないでよね!!』
ドゥン!!
『マナドゥ』を撃ち落として得意げになる『プラタナ』の横を『メルティーナ』が凄まじい速度で過ぎていく。
ヴォンヴォン・・・。
「次は私たちよ!クラリスにばっかりいいところを見せられるわけにはいかないわ!・・ナラトス様!お願いします!」
「承知した」
「いくわよ!」
ニアールは気合を入れると、操縦レバーのマナ出力調整スロットルを一気に開いた。




