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盤古・四





 黄帝である母親が、光の粒となって消えた直後に気を失った薙が目を覚ますと、見知らぬ部屋のベッドに寝かされていた。



「・・・・・・ど、こ・・・・・・?」

「──〝お前の館〟の一室だ。正確には黄帝の館って言うのが正しいか」



 誰もいないと思って呟いた言葉に返事があり、薙は飛び起きる。



「あんた、誰だ!?」



 飛び起きた視界の先にいる人物に薙は聞く。灰色の髪を結いあげている人物は「ああ」と呟く。




承天郊法后土皇地祇しょうてんこうほうこうどこうちぎって神だ。長いから承天郊でいい。お前をここに運んだのはオレだ」

「どうも・・・・・・」



 承天郊法后土皇地祇は四御しぎょのひとりで、大地、山河などを生育する神だ。



「礼はいい。ほら、着替え」



 渡された服に薙は着替える。



「目覚めてすぐで悪いが、〝お前の父親〟の所に連れていく」

「! とう、さんっ」



 着替えていた手が思わず止まる。



「黄帝・・・・・・母親に言われただろう。父親も殺せって」

「言われたけど、なんで父親まで・・・・・・」

「──解放のためだ」



 即答する承天郊に「その解放って・・・・・・なに?」と聞く。



オレら々は「地球」に縛られてるのさ、「人間ひと」の運命を定めることを。それから解放されるためには、お前が父親を殺すことが絶対の条件だ。お前の父親が「地球」に縛りつけた張本人だかな。──お前の父親が存在している限り、神々は「神」というモノから解放されない。残酷だと思うだろう、だが・・・・・・我々は自由になりたいのだ」



 歩きながら扉に向かう承天郊。そして、薙も彼の後について、部屋を後にした。














 とある部屋に鎖で繋がれた人物が、機嫌悪そうに座っていた。



「──気分は最悪か?」



 部屋に現れた──紫の髪と瞳を持つ──盤古と呼ばれる、すべての神の頂点に立つ、創造神たる彼は鎖に繋がれた人物に言う。



「最悪に決まってるだろうがっ、鎖で繋がれてればな!」



 わかりきったことを聞くなと、言外に言う彼に「だろうな」と呟く盤古。



「ここから出す理由を忘れるなよ」

「お前の息子に〝殺され〟ればいいんだろう」



 その通りだと盤古は頷き、鎖を粉々に砕く。



「悪いな、お前まで殺して・・・・・・」

「言ったはずだろ、盤古。すべては自由のためだ」



 鎖から解放された彼は盤古にそう言う。盤古は無言で部屋から出ていき、その後ろ姿を彼は黙って見送った。








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