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平安貴族物語 ~時姫から藤原彰子まで~  作者: かあなび1
第三部 彰子(道長の娘)
30/46

プロローグ

 白く四角いお部屋。つながれるたくさんの機械。ピ、ピ、ピ、となり続ける音。

 それでも、今日は気分がいいほうだ。最近のお気に入り、翠おばちゃんにもらった源氏物語の漫画版を手に取り、読み始めた。

「ちょっと、小学6年生には早いかな」と言いながら渡してくれたけど、今と全く違う時代にあこがれる。もう、何回読んだか数えきれないが、読むたびに夢中になる。

 少し読むと、満足して眠くなった。

「たいへん!ドクターを早く!!ご家族にも連絡して。」

 看護婦さんたちのあわただしい声が聞こえてきた。私はそのまま眠りに落ちた。




 「彰子様、起きていらっしゃいますか?」


 えっ、彰子!?えーっと、知らない名前だわ。それに、このお部屋、病院じゃないし。呼吸は、楽だし、どこもいたくない。

 「彰子様、私は女房の出雲と申します。あなたは、平安時代に転生されたのですよ。あなたが読んでいらっしゃった源氏物語の原作者が生きている時代です。ちょっと先になりますが、彼女にも会えますよ。」

 えっ、あの、漫画の?他にも、翠おばちゃんが読ませてくれた異世界転生の主人公みたいに?

 「お判りにならないことは、出雲が教えて差し上げますから、何でもきいてくださいね。」

 ママやパパは、泣いていないかしら。

 「それはもう、悲しんでおられます。ここで、元気な体に転生なさったことを、お知らせできないことが残念です。」

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