16 魔法、魔法、魔法
「うおおおおおっ!
<炎剣>!!」
「………………」
なんでだ……なんで出ない……
これじゃただの中二病じゃねえか……
「なんで出ないんでしょう……
手順通りどころか、魔法陣も補助魔法も使ってるっていうのに……」
魔法の知識については文句無しに博識なリリィの指導があって尚魔法が使えない俺……
「だ、大丈夫ですよ。
魔法が無くたってユウタさん強いですし、
大丈夫です!」
暗に魔法使うの無理って言われてないか俺。
次のクリスタルがある場所。
<魔法の都>。
そこへ向かう道すがら。
流石に人がいる場所でむやみに魔法を使うわけにもいかない。森の中を歩いている間で良いから、魔法の使い方を教えてくれと頼んだ。
頼んだはいいが……
「才能無ぇのかなあ……」
こりゃだめだ。
いいし別に。俺強いから。
……いいし。
「ええっと……あ! 見えてきましたよ!
あれが<魔法の都>です!
うわああー! 本当に魔法でいっぱいだあ!」
……まあいっか。魔法はリリィに任せた!
しっかしでかい。都って言うだけあるな。
都の中央にそびえる城。
その周りをぐるりと囲む、迷路のような建物達。
水路も通ってるのか……。
フランスっぽい街並みだな。行ったことないけど。
遠目に見える広場には屋台が並び、大道芸人が技を披露している。いかにも平和って感じだ。
「しかし、本当にここにクリスタルがあんのか?」
<幻想の砂漠>では、わかりやすくボスみたいのがいたが、ここは何か事件があるって感じでもないよな。
1番偉い奴とかが持ってんのかな。
とすると目的地は
「とりあえずあの城にカチ込むか」
「なん、なな何言ってるんです、か!」
「クリスタルほど貴重なもんが
そこら辺に落ちてるとは思えないだろ。
それに、都の管理者ならクリスタルのことを知ってる可能性は高いんじゃないのか?」
「そ、それは……そうですけど……
じゃあどうやって入れてもらうんですか……?」
それが問題だ。
魔王を倒したいからクリスタル下さいって言えば済む話でもないだろうな。
クリスタルのミサンガも信じてもらえるかわからん。
まず俺らみたいな一般人が……一般人………………
「あ」
「な、何か思い浮かびましたか?」
「この<リング>って、身分証明になるんだよな」
「そうですけど……あ!」
「俺は、700年ぶりの<暗殺者>なんだろ?
折角の良い身分だ。利用しない手はないだろ」
こんにちは
小夜寝草多と申します。
前回の第15話をもって、1章完結、って感じです。
今回からは第2章!
徐々に雰囲気は明るくなってます。
ホッとしました。
確かにこんな世界に来たんだから、魔法の1つ使ってみたいですよねえ……。
頑張れ勇太!
ここまで読んでくださりありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。




