表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
気象魔法士、ただいま参上 !  作者: 十二支背虎
324/337

228, ダンジョンで、……攻略は、二十九階へ ③ おやつタイム

短いですが、ひとまずの幕開け。

 地球時間(Jタイム)だとか、守護者だとか、タマゴ状のナニカや、九十九神(つくもガミ)?や、付喪神(つくもガミ)だとか、いろいろありました。

 ()にも(かく)にも俺たちの現在は、惑星「地球」内部のマントル帯に停滞かつ滞留してるアトルとランティスの島だったリューグから階段を降りて(・・・)いる最中。


「あっついわねぇー。」

「ポンコツお姫さんよぉ、自分の国、ほったらかしてていいのかぁ?」

 アクィオが、ツッコむ。

「ポンコツ言うなって言っているんでしょうが!」

 ユーコがアクィオを睨む。

「まぁ、仕方ないわねぇ。まだ成長途中だし、魅力のヒトツだもんねぇ。」

 テュッキアが、ポツる。

 うんうんと、周りを歩く女性陣は無言の頷きを繰り返す。


「絶対に違うな。オヤツだろ。降下前のおやつタイム、覗いていたもんな…、ぐふっ。」

 俺が茶々(チャチャ)を入れた途端、ティッキアの神速のボディブローを喰らった。

「アンタは、いつも一言多いよ!」

 コブシを振り抜いたティッキアの目の前に、手を突き出す。

「ナニ?」

 不思議そうに見る彼女に、「繰転移(アポスタ)。」

 無指向の異世界間引き寄せ魔法(何が出るかは分からない)を、発動する。

 時間はともかく、空間的には一緒の場所だから、可能性は高い。


「なんなの?」

「食うだろ? コレ(・・)。今日のオヤツだよ。」


 目の前の空間に飛び出てきたソレ。

「あー、ガリボリくん!」

 在りし日の地球で超有名な氷菓子(アイスキャンデー)

 このマグマの中、降りていく今のようなクソ暑い状態であってもその爽快感は、健在だ。


「「なにぃ、【ガリボリくん】だとぉ。」」

 ジボとアクィオが駈け降りてきた。


「「ホントだ…、セトラぁ俺たちにもくれよ。」」

 ジボとアクィオが凄む。

 まるで当時に戻ったかのようなセリフ回しにドキッとしながらも、こちらも伝えることはある。

「ポイントは、残っている?」



「「「「ぐはあっ!」」」」と、吐血した者が多数。

「このクソ暑いなかで倒れると干涸らびるよ?」

 ポイントが足りなくて、倒れ伏す者たちを乗り越えたショッツが降りてきて、嫋やかな白魚のような手を出してくる。


「ショッツ、この手はなんだ?」

 そう問い掛けると、頬をぽりぽりと掻きながら告げる。


「この姿のときはノイン。ノインのポイントはまだ貯まっていないから、魔力で支払うよ。」

 そう告げたショッツ…、もといノインの言葉に他のみんなが唖然としていた。

 流石だな。抜け道を見つけやがった。


「「遭転移(エニスタ)!」」

 手を繋ぐことと同時に発声することで、お互いの魔力回路から魔力が紡ぎ出される。

 繰転移(アポスタ)で繋がった異世界間から引き寄せたモノに対して出来た(えん)遭転移(エニスタ)で、固定化する。


「おいしいー!」

 ショッツもといノインが出したのは【ガリボリくん】じゃなくて、グラス型のかき氷アイスの【雪姫(ゆきひめ)】、イチゴシロップを固めた中にスライスされたイチゴが入っているタイプ。


「いつも食べていたやつだぁー♡」

 

「「「ご、ごくり…。」」」

「…っ、ドキっ。」


「「「「魔力で払うぞー!」」」」

『あるじさま、我らも…。』





 アイス祭りが始まった瞬間でした。

生えたタマゴに、振り回されていました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ