表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/18

第十三話 街道の襲撃

諸事情により更新止まってしまってしまいましたが、また徐々に再開していきます。

引き続きよろしくお願いします!

フェルンを出てから数時間。

街道の周囲は徐々に森が増えてきていた。


ロイドが周囲を見ながら言う。


「この辺りは《灰穴》が近いですね」


「ゴブリンが出ることがあります」


コウは頷いた。


《灰穴》。

フェルン近くにあるLv1ダンジョン。

自分にとって忘れられない場所だ。


その時だった。


Lv3になって範囲が50mほどに拡がった《魔力探知》に反応が走る。


(……五)


右の森。

動いている。


コウはすぐに声をかけた。


「ロイドさん」


「右の森、魔物です」


ロイドは一瞬で大剣を構える。


「数は?」


「五体です」


次の瞬間。

草むらが揺れ、影が飛び出した。


「ギィッ!」


ゴブリンだ。


粗末な剣や槍を持った五体の群れ。


「魔物だ!キャラバン止めろ!」


ロイドが叫ぶ。


御者が慌てて馬車を止めた。


ゴブリンが一斉に突っ込んでくる。


ロイドが前に出る。

大剣が振り下ろされた。


ズドン!

一体のゴブリンが地面に叩きつけられる。


「やっぱりゴブリンか」


ロイドは冷静だった。


残りのゴブリンが左右に広がる。


「セリナ!」


「了解!」


セリナの姿が消えた。

《瞬歩》だ。


次の瞬間、ゴブリンの背後に現れる。

そして短剣が閃く。


ザシュッ!

一体が崩れ落ちた。


「二体!」


セリナが声を上げる。

残り三体。


ゴブリンが槍を突き出す。

コウは剣を向けた。


「雷撃!」


青白い雷が走る。

ゴブリンの体が焼け焦げ、その場で倒れた。


ロイドが感心したように言う。


「いい魔法だ」


残り二体。

一体がロイドに飛びかかる。


大剣が横薙ぎに振られる。

ゴブリンは吹き飛んだ。


最後の一体は逃げようとする。


「逃がさない」


セリナが《瞬歩》で距離を詰めた。

二つの短剣が振り下ろされる。


ゴブリンは地面に崩れ落ちた。

静寂が戻る。


ロイドが剣を肩に担いだ。


「終わりですね」


セリナが周囲を見回す。


「他はいない?」


コウは魔力探知を広げる。

反応はない。


「大丈夫です」


ガルドが歩いてきた。


「さすがだな。助かったよ」


ロイドが軽く笑う。


「食料探しに狩りに来たゴブリンでしょう」


セリナも頷く。


「《灰穴》から出てきたんでしょうね」



その夜。


キャラバンは街道沿いで野営していた。

焚き火が揺れている。


ガルドが酒瓶を持って腰を下ろした。


「改めて、今日は助かった」


ロイドが肩をすくめる。


「そのためにいますし、ゴブリンくらいなら問題ありません」


セリナがコウを見る。


「コウの魔法も良かったわよ」


少し照れくさい。


そのときロイドの視線がコウの腰に向いた。


「そういえばその武器、魔石武器なんだな」


興味深そうに言う。


魔石が埋め込まれた短めの剣。


「はい」


コウは軽く頷いた。


「魔法スキルが覚醒する前は剣で戦っていたので」


嘘ではない。


ロイドが感心したように言う。


「なるほど。魔法士にしては珍しいな」


「杖にするか迷ったんですけどね」


コウは剣の柄を軽く叩く。


「どうせなら近接もできた方がいいと思って」


セリナが笑った。


「いい判断じゃない?」


「状況によって戦い方を変えられるのは強いよな」


ロイドも頷く。


「短めなのも扱いやすそうですね」


「大きすぎると邪魔ですから」


焚き火が小さく弾けた。


ロイドがふと思い出したようにガルドを見る。


「このペースなら明日の夜には中継地点の村へ着きますかね?」


ガルドは焚き火を見ながら答える。


「夕方には着けるだろうよ」


酒瓶を軽く振った。


「明日はゆっくり休めそうだな」


そして三人を見る。


「今夜は気を抜かず頼むぞ」


焚き火の火が静かに燃えていた。

キャラバンの夜はゆっくりと更けていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ