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淡々晋書  作者: ンバ
第六十八、顧栄伝
249/313

二、肉焼きの恩返し

2.

會趙王倫誅淮南王允,收允僚屬付廷尉,皆欲誅之,榮平心處當,多所全宥。及倫篡位,倫子虔為大將軍,以榮為長史。初,榮與同僚宴飲,見執炙者貌狀不凡,有欲炙之色,榮割炙啖之。坐者問其故,榮曰:「豈有終日執之而不知其味!」及倫敗,榮被執,將誅,而執炙者為督率,遂救之,得免。


(訳)

ちょうどちょう王の司馬倫しばりん

淮南わいなん王の司馬允しばいんを誅殺すると、

司馬允の幕僚を捕えて廷尉えいいに付託し、

皆殺しにしてしまおうとした。


顧栄は公平な考えで処理に当たり

多くは全面的に宥される所となった。


司馬倫が位の簒奪に及ぶと

司馬倫の子の司馬虔しばけんが大将軍となり

顧栄は長史となった。


顧栄が同僚と宴会を開いて

酒を飲んでいた当初、

肉の処理係の容貌が

非凡である事を見て取り、

(処理係が)焼肉を欲している事が

顔色に現れていたので、

顧栄は焼肉を割いて

これを食べさせてやった。


座上の者がそのわけを問うと、

顧栄は言った。


「終日に渡って肉を焼いている者が、

その味を知らぬなど、あってはならん」


司馬倫が敗れるに及んで

顧栄も捕われてしまい、

まさに誅殺されようとした時、

肉焼きが督卒を為して

遂には顧栄の事を救い出したため、

免れ得たのであった。


(註釈)

八王の乱がはじまり

顧栄も巻き込まれてしまう。


司馬倫しばりんは側近の孫秀そんしゅうの補佐により

簒奪を行ったけど、これが

民衆にも伝わる位のクソ暴挙。

当然すぐ滅んでしまった。


この「執炙者」は

料理担当の下男かな?


「料理してる本人が

その味を知らないなんておかしい、

ほれ、食べなさい」


と言って、肉をくれた顧栄が

絶体絶命の状況に陥った時、

この下男が恩返しに馳せ参じた。


いいエピソードだね。


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