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淡々晋書  作者: ンバ
第六十一、苟晞伝
238/313

十、何度でも

10.

五年,帝復詔晞曰:「太傅信用奸佞,阻兵專權,內不遵奉皇憲,外不協比方州,遂令戎狄充斥,所在犯暴。留軍何倫抄掠宮寺,劫剝公主,殺害賢士,悖亂天下,不可忍聞。雖惟親親,宜明九伐。詔至之日,其宣告天下,率齊大舉,桓文之績,一以委公。其思盡諸宜,善建弘略。道澀,故練寫副,手筆示意。」晞表曰:「奉被手詔,委臣征討,喻以桓文,紙練兼備,伏讀跪歎,五情惶怛。自頃宰臣專制,委杖佞邪,內擅朝威,外殘兆庶,矯詔專征,遂圖不軌,縱兵寇掠,陵踐宮寺。前司隸校尉劉暾、御史中丞溫畿、右將軍杜育,並見攻劫。廣平、武安公主,先帝遺體,咸被逼辱。逆節虐亂,莫此之甚。輒祗奉前詔,部分諸軍,遣王贊率陳午等將兵詣項,龔行天罰。」

(訳)

五年(永嘉えいか五年? なら311)、

帝はまたも苟晞に詔勅して述べた。


「太傅(司馬越)は奸佞を信任し、

兵を以て権力を独占して

内には皇憲を遵奉せず、

外には此方の州と協同せず、

遂には戎狄じゅうてき(劉淵や石勒)を

周囲に蔓延はびこらせ、

至る所で横暴を働かせている。


留軍の何倫かりんは宮寺を掠奪して

公主を奪い取り賢士を殺害し、

天下を悖乱ぼつらんさせているが

聞くに忍びない。


ただ親親と雖も

九伐を明らかにすべきであろう。


詔が至った日に

その旨天下に布告し、

一斉大挙して桓公・文公の

功績をあげるは

貴公に一任する事とする。


貴公の考え抜いた諸々の便宜が

よくよく大略を建てるであろう。


道が渋滞していたので

古い練り絹に予備を写し取り

直筆にて意向を示す」


苟晞は上表して述べた。


「直筆の詔を被りましたが、

臣に征討を委ねられて

桓公・文公に喩えられ、

紙と練り絹まで兼備され給い、

伏して拝読いたしますに

跪きて歎息し、

五情は惶怛こうだつしております。


近頃は宰臣が専制し

恃みとする奸佞に委ねて

内には朝廷の威風を独擅し、

外には兆庶を残害しております。


偽詔による征伐を専らとして

遂には不軌(反逆)を企図し、

兵に欲しいままに掠奪を行わせ

宮寺を踏み荒らしております。


司隷校尉(しれいこうい)劉暾りゅうとん御史中丞ぎょしちゅうじょう温畿おんき

右将軍の杜育といくはみな攻撃に遭いました。


広平こうへい武安ぶあん公主は

先帝の※ご遺体でございましたのに

(※故人の遺した体=子供を指す)

みな逼迫され辱めを被りました。


節義に逆らう虐殺や擾乱も

ここまで甚だしきことは

今までにございませんでした。


つつしんで以前の詔を奉じ、

諸軍を分けて王贊を遣り、

陳午ちんごらに兵を率いさせて

項へと向かわせ、

慎んで天罰を行います」


(註釈)

その劉暾りゅうとんは確か

王弥に寝返ってなかったけか。

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