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旅の始まり

はじめまして、作者です。


私は日本語を話すことができません。


ですが、この物語を皆さんに読んでいただきたくて投稿しました。


日本語への翻訳には翻訳ツールを使用しています。


そのため、不自然な表現や誤訳があるかもしれません。


ご理解いただけますと幸いです。


読んでくださってありがとうございます。

酒場の中は騒がしかった。

冒険者たちの声、笑い声、そしてジョッキのぶつかり合う音が絶えず響いている。


「太陽と月――」


一人の男が芝居がかった口調で語り始めた。


「世界に温もりと希望、そして命をもたらす光の象徴。

だがいつの日か、闇は太陽を蝕み、月だけが影の中に取り残される。

しかし新たな光が生まれるだろう。

そして月と共に再び輝き、世界へ希望をもたらすのだ」


「その予言、もうやめろって……」


誰かがうんざりしたように言った。


「毎日聞かされるこっちの身にもなれよ」


「いやいや」

男は笑いながら肩をすくめる。


「もしかしたら、その予言の人物って俺かもしれないだろ?」


「はぁ? 先週やっと二つ名もらったばっかのくせに、もう英雄気取りか?」


「でも英雄ってそうやって始まるもんだろ!」


その言葉に、テーブルを囲んでいた冒険者たちから笑い声が上がった。


その時、ギルドの扉が開く。


無造作な黒髪を後ろで一つに結んだ青年が、中へ足を踏み入れた。

目の下には濃い隈が浮かび、何日も眠っていないような顔をしている。

腰には刀が差されていた。


青年は周囲を気にすることなく、静かに依頼受付へ向かう。


「あいつ知ってるか?」


誰かが小声で囁く。


「一人で依頼受けてるのは見たことある」


「名前は知らねぇな」

別の冒険者が言った。


「たぶん銅級だろ」


冒険者は、ギルドで一定数の依頼を達成することでランクを得る。


ギルドのランクは全部で六つ。


銅級、鉄級、銀級、金級、白金級、そしてミスリル級。


その中でも銀級へ昇格した者には、功績の証として二つ名が与えられる。


黒髪の青年は受付の前で立ち止まり、依頼完了の報告書を置いた。


「依頼達成の確認が取れました」


受付嬢が丁寧な笑みを浮かべる。


「こちらが報酬になります。続けて別の依頼を受けられますか?」


「ああ」

青年は短く答えた。


「鉄級の依頼を受けたい」


受付嬢の表情がわずかに曇る。


「その……申し訳ありません。鉄級依頼はパーティーでなければ受注できません」


「もう長いこと鉄級だ。一人でも問題ないはずだが」


「本当に申し訳ありません」

彼女は困ったように微笑む。


「ですが、鉄級依頼は必ずパーティーを組むようギルドで定められているんです。安全のためにも」


青年は小さく息を吐いた。


「低難易度でもか?」


「……申し訳ありません。規則ですので」


静かな溜め息が漏れる。


その時、再びギルドの扉が軋んだ。


「パーティー探してるのか?」


青年の背後で二人の足音が止まる。


そこにいたのは、短い赤髪の青年だった。

軽装鎧を身に着け、頭には鉢巻き。腰には同じく刀を差している。


その隣には、簡素なワンピース姿の金髪の少女。

彼女は杖を両手で抱えるように持ち、今にも落としてしまいそうなほど緊張していた。


「俺たちと組まないか?」


赤髪の青年が笑みを浮かべる。


黒髪の青年はゆっくりと振り返った。


「俺、今日ちょうど鉄級に上がったんだ」


赤髪の青年は誇らしげに胸を張る。


「名前はリカ。見ての通り剣士だ。で、こっちの子が――」


「ひ、ひゃ、ひゃじめまして……!」


金髪の少女が慌てて頭を下げた。


「わ、私はエリンです……回復役をやってます……」


「依頼受けられなくて困ってるみたいだったからさ」

リカが言う。


「だったらパーティー組めばいいんじゃね? って思って」


青年は二人を見比べた。


「三人でも鉄級依頼は受けられるか?」


彼は受付嬢へ視線を向ける。


「そうですね……低難易度のものなら問題ないと思います」


「十分十分!」

リカが即座に答える。


「な?」


「……構わない。俺はアウエルだ」


「よしっ!」


リカが笑う。


「じゃあ依頼選んでてくれ! 俺、パーティー登録してくる!」


依頼掲示板には、無数の紙が貼られていた。

画鋲、封印印、そして重ねられた依頼書。


アウエルが目を走らせていると、一枚の依頼書で手が止まる。


――赤狼討伐依頼。だが何かがおかしい。


赤狼の討伐依頼?

だが妙だ。


紙はかなり擦り切れている。

上部の穴の数……何度も張り替えられた証拠だ。


それに報酬額の訂正跡――


アウエルは依頼書へ手を伸ばし、報酬欄を見る。


何度も上書きされた金額。

赤狼の群れなら通常六~十匹程度のはず。

鉄級五人パーティーなら十分対処できる相手だ。


「すみません」


アウエルが静かに口を開く。


「この依頼について聞いてもいいか?」


受付嬢は顔を上げた。


「はい、何でしょう?」


「以前この依頼を受けたパーティーはどうなった?」


「……何か気になる点でも?」


「上の穴の数だ」

アウエルは依頼書を示す。


「何度も再掲示されている。それに報酬も増額され続けている」


受付嬢は少し黙り込み、


「少々お待ちください」


そう言ってカウンターの下から分厚いファイルを取り出した。

報告書と印章で埋め尽くされたページをめくっていく。


「えっと……」


彼女は資料を確認しながら呟く。


沈黙が流れた。


エリンは不安そうに杖を握り直す。


「あ、あの……」


彼女がおずおずと声を上げた。


「な、何か問題でもあるんですか……?」


アウエルはちらりと彼女を見る。


「この依頼を受けたパーティーがどうなったのか知りたかっただけだ」


「ど、どうして前にも受けた人がいるって分かったんですか……?」


「依頼書の穴の数を見れば分かる。

何度も受注されて、そのまま未達成ってことだ」


「あ……なるほど……」


エリンは小さく頷いた。


「それと、一つ聞いていいか?」


アウエルが言う。


「は、はい……?」


「赤髪のあいつとは知り合いか?」


「い、いえ……今日の朝に初めて会って……その、一緒に組まないかって誘われて……」


「じゃあ冒険者になるのも初めてか」


「は、はい……」


「回復役って言ってたな。どの程度使える?」


「えっと……下位回復魔法しか使えません……」


エリンは小さな声で続ける。


「小さい傷を治したり、痛みを和らげたり……あと下位魔法を少しだけ……。

ま、魔力は多い方なんですけど……高度な治癒魔法はまだ覚えてなくて……」


彼女は俯いた。


「わ、私……あまり役に立てないと思います……」


「問題ない」


アウエルは落ち着いた声で言う。


「戦闘には近づかず、後ろにいればいい」


エリンは驚いたように顔を上げた。


「は、はい……!」


その時、受付嬢が口を開いた。


「……報告書は全部同じ内容でした」


彼女は静かに言う。


「依頼を受けたパーティーは、森へ入ったまま消息を絶っています」


「……消息不明?」


「村人たちが捜索にも向かいましたが……」


受付嬢は目を伏せる。


「何も見つからなかったか……あるいは、そのまま戻らなかったそうです」


「人数は?」


アウエルが尋ねる。


「四人編成もいれば五人編成もいました。六人パーティーも一組……」


フルパーティーですら戻っていない。

鉄級の集団が消えた――。


これは普通の赤狼討伐依頼じゃない。


「おーい!」


そこへリカが戻ってきた。


「登録終わったぞ!」


彼は笑いながら近づいてくる。


「で? どの依頼受けるんだ?」


「この赤狼討伐を見ていた」


「赤狼?」


リカは笑った。


「余裕だろ。あんなの何匹いても問題ねぇよ。お前は?」


「同感だ。だがこの依頼、どうも妙だ。以前受けたパーティーが――」


「大丈夫だって!」


リカがアウエルの言葉を遮る。


「赤狼ごときで何が起きるってんだよ?」


アウエルは受付嬢へ視線を向けた。


「この依頼、受けられるか?」


受付嬢は困ったように眉を下げる。


「申し訳ありません……ですが、これだけ被害報告が出ている以上、今の人数では許可できません」


「あー……マジかぁ……」


リカが露骨に肩を落とす。


「ですが」


受付嬢は続けた。


「追加でもう一組、パーティーを確保できるのであれば、許可が下りる可能性はあります」


「……追加パーティー?」


二人の声が重なった。


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